タワーマンション殺人事件の取り調べシーン。杉下は野口貴弘と将棋をしていた。手を考えるのに夢中で物音には気づかなかった。現場に行ったら西崎さんがいてびっくりした、と証言。成瀬はシャルティエ広田のバイトで料理を野口家に運んできていた。インターホンで女性から助けを求められて部屋に入ったら高校の同級生杉下さんでした、と証言。
現在(2014年)。高野は弁護士から事件の資料を見せてもらう。目撃者がいないので、西崎が自供しなければ、有罪にはならなかっただろうと弁護士が言う。確かにその瞬間は誰も見てなかったかも。
2003年。
西崎の小説「灼熱バード」を杉下と安藤が貶す。西崎は火を極端に恐れている。子供の頃に母親から火で折檻されていたらしい。
西崎と杉下が「究極の愛」について話し合う。杉下のそれは「罪の共有」だった。相手の罪を半分引き受け、黙って身を引く。
バイトに明け暮れる杉下だったが、高校の同窓会のために島へ帰ってみる。と、成瀬父が心不全で死去。同窓会は中止になり、葬儀で成瀬と再会。焼香する杉下と成瀬の目が合う。それを観察する高野。二人を疑っている模様。
不動産屋がしつこいので、いよいよN作戦本格始動。地域で一番の地主の息子、野口貴弘に頼んでみようと考える。野口は安藤が内定をもらった超一流商社、三羽商事のエリート社員だった。
野口はボランティア活動をしていて、沖縄の珊瑚礁を守るイベントに参加するという。趣味は将棋。成瀬に鍛えられた将棋の腕を活かすチャンスだと意気込む杉下。西崎の勝手な差配で杉下と安藤二人だけで沖縄に行くことになった。
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杉下が成瀬にもらったフェリーのチケットの半券を頻繁に眺める。裏には成瀬の字で「ガンバレN」と書かれている。杉下の究極の愛の相手は明らかに成瀬である。
安藤は密かに杉下に惚れている。杉下を飲みに誘うが、大通りの向こうに成瀬を発見した杉下が走り出してキャンセル。切ない。杉下も成瀬を捕捉できず。ここで話せてたら事件の展開が違っていたかも、と思ったりした。いや、変わらんか。
この作品は、構成として現代(2014年)と本筋(2002年〜)と事件当日(2004年のクリスマスイブ)がランダムに描かれる。当日の現場や取り調べの様子をちょいちょい挟むことで、少しずつ事件の手がかりを視聴者に提示していく。第4話は安藤のつぶやき「俺のせいだ…」だった。僕は何周もしたから分かる。この発言は重大なヒントだ。