小田原ドラゴン「今夜は車内でおやすみなさい」第4巻の感想。
足を棒にして探し回った第3巻の轍を踏まないように、今回は予約して買った。
前巻は静岡で終わっていた。本巻は愛知から始まって紀伊半島を回り、明石、四国、山口県、山陰の序盤まで。一巻まるごと車中泊の旅である。
シャークは自宅にいるとうじうじ悩んだりすることが多いのだが、ずっと旅なのでそれが少ない。貧乏でモテないシャーク小笠原より、結構人気でツイキャスなんかもやる小田原ドラゴンが強めに出た巻といえる。高知ではラジオに出演したりもする。
明石の実家に帰る話で、「親の料理あと何回食べられるだろう」と考えるシーンが一番ずしっと来た。僕も今年の正月久々に帰省したが、コロナもあるし、母もかなりの年齢になってしまったし、他人事ではない。
明石ではまた「いつの間にかおっさんになっていた」述懐が登場。だが今回は今までと違い、前に進もうと締める。旅の良い効果が出ている。僕も前に進もうと思います。
久々に由美子さんの回想が入るところで、下の名前が「みつお」だと判明した。小笠原みつお、か。
食べ物、名所など、期待通りだったところ、そうじゃなかったところ、上手かった不味かったが正直というか、マンガ的に面白い展開にするために作ってないというか。良かった話と悪かった話の順序や頻度がリアルで、俯瞰してみると淡白な第4巻だなと感じる一方、これが旅だよなー、なははー、とシャーク小笠原のように呟く僕なのだった。
26年前のバイト仲間と再会したら、子供が成人していた。シャーク小笠原はもうウジウジせず前へ進み続ける。