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森羅万象 ~ 歩く印象派

八百長疑惑:3年前誘われた…元力士が証言

2011年02月04日 01時08分37秒 | 歩く印象派
毎日新聞 2011年2月3日 15時00分
 「星の貸し借りというやり方がある。金額は1番20万円だ」。08年当時、十両だった元力士が毎日新聞の取材に八百長を持ちかけられたことを証言した。八百長をうかがわせるメールが警視庁が押収した携帯電話に残っていた元幕内力士の春日錦(35)=現竹縄親方=との対戦前日で、仲介役とみられる当時の十両力士は、今回の疑惑で日本相撲協会の特別調査委員会が聴取する13人には含まれていない。角界に八百長がまん延していた実態が浮かんだ。

 元力士は08年に西日本であった場所中、支度部屋の外にある喫煙スペースにいたところ、十両力士が歩み寄ってきて、八百長の誘いをしてきたという。

 元力士はその時、八百長の存在を初めて知ったといい、「春日錦の名前は出してこなかったが、恐らく(春日錦に)言われてこちらの様子を探りに来たのだろう」と振り返る。

 誘いを断ったためか、その後こうした誘いはなくなった。しかし、これ以降、場所中に東西の支度部屋を行き来する特定の力士数人の存在が目に付くようになったという。相撲協会は不文律で東西の支度部屋の往来を禁止しているが、往来を目撃した中には、今回八百長メールのやり取りが確認された三段目・恵那司力士(31)も含まれていたという。

 元力士は「十両下位の力士らがグループを作り、八百長に手を染めるケースが一番多いと聞く。十両は月の手取りが約85万円だが、幕下に降格するともらえるのは2カ月に1回の小遣い約15万円だけ。負け越して降格するくらいなら星を買ってでも残りたくなる」と解説する。

 一方で、今回の八百長メールの発覚については「支度部屋でやり取りをして、取組をした力士同士が口裏を合わせれば絶対に証拠が残らない。痕跡が残るメールでやっていたこと自体が驚きだ」と話した。【袴田貴行】


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