●立ちション、ケンカ、渋滞、違法駐車…
来春の開業に向け建設が進む東京スカイツリー(現在539メートル)。周辺に浅草寺などがあることもあって、正月三が日は約300万人もの見物客で賑わった。この爆発的人気に、お膝元の墨田区・吾妻橋商店街は、笑いが止まらない。
「売り上げは毎日10万円以上。普段の週末の倍です」(写真土産販売店)
「11時の開店からずっと満席状態。昨年と比べ客数は5割増で、息つく暇もありません」(とんかつ店)
特需に沸く人たちがいる一方、見物客のマナーの悪さに頭を悩ませているのが地元住民だ。
「空き缶やゴミ袋などが次々と家の前に捨てられます。付近にトイレがないせいか、家の塀に向かって立ちションする人も絶えません。昼間は交代で見張りをしています」(47歳男性)
「孫と車で買い物に出掛けようと思っても、渋滞がひどくて街から出られない。もう家でじっとしています」(66歳男性)
「早朝、日が昇ると『ワァー』という大歓声で目が覚めてしまう。深夜も車で大きな音を立ててやってくる若者が多い。とてもゆっくり眠れませんよ」(44歳主婦)
実際、歩道は見物客であふれ、酔っぱらい同士のケンカが始まったり、勝手にマンションの高層階に上がり、写真を撮る年配男性もいた。幹線道路に堂々と車を止め、スカイツリーを背に記念写真を撮る家族連れも多い。巡回中のパトカーが注意を呼びかけると、いったんはいなくなるが、すぐ元通りに。イタチごっこだ。
「テレビだけでなく、最近はCMでもスカイツリーが放送されています。また『ソラカラちゃん』という可愛らしいマスコット・キャラクターも登場しました。この人気が来春まで続くかと思うと、ホント頭が痛いです。私たちはただ静かに暮らしたいだけなのですが……」(60代夫婦)
不動産屋によると、スカイツリーの急激な人気で、周辺の墨田区・江東区の地価が1~2割上がっているという。今後、住民には“固定資産税増”という負担がのしかかってくる。商売をやっていない人には、何もありがたくない正月だ。
(日刊ゲンダイ2011年1月4日掲載)
来春の開業に向け建設が進む東京スカイツリー(現在539メートル)。周辺に浅草寺などがあることもあって、正月三が日は約300万人もの見物客で賑わった。この爆発的人気に、お膝元の墨田区・吾妻橋商店街は、笑いが止まらない。
「売り上げは毎日10万円以上。普段の週末の倍です」(写真土産販売店)
「11時の開店からずっと満席状態。昨年と比べ客数は5割増で、息つく暇もありません」(とんかつ店)
特需に沸く人たちがいる一方、見物客のマナーの悪さに頭を悩ませているのが地元住民だ。
「空き缶やゴミ袋などが次々と家の前に捨てられます。付近にトイレがないせいか、家の塀に向かって立ちションする人も絶えません。昼間は交代で見張りをしています」(47歳男性)
「孫と車で買い物に出掛けようと思っても、渋滞がひどくて街から出られない。もう家でじっとしています」(66歳男性)
「早朝、日が昇ると『ワァー』という大歓声で目が覚めてしまう。深夜も車で大きな音を立ててやってくる若者が多い。とてもゆっくり眠れませんよ」(44歳主婦)
実際、歩道は見物客であふれ、酔っぱらい同士のケンカが始まったり、勝手にマンションの高層階に上がり、写真を撮る年配男性もいた。幹線道路に堂々と車を止め、スカイツリーを背に記念写真を撮る家族連れも多い。巡回中のパトカーが注意を呼びかけると、いったんはいなくなるが、すぐ元通りに。イタチごっこだ。
「テレビだけでなく、最近はCMでもスカイツリーが放送されています。また『ソラカラちゃん』という可愛らしいマスコット・キャラクターも登場しました。この人気が来春まで続くかと思うと、ホント頭が痛いです。私たちはただ静かに暮らしたいだけなのですが……」(60代夫婦)
不動産屋によると、スカイツリーの急激な人気で、周辺の墨田区・江東区の地価が1~2割上がっているという。今後、住民には“固定資産税増”という負担がのしかかってくる。商売をやっていない人には、何もありがたくない正月だ。
(日刊ゲンダイ2011年1月4日掲載)