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All Things Must Pass

森羅万象 ~ 歩く印象派

富山の冤罪事件、再審で男性に無罪 地裁高岡支部

2007年10月11日 00時51分51秒 | 許すな冤罪事件
2007年10月10日15時58分朝日COM

 02年に強姦(ごうかん)と強姦未遂の2事件で富山県警に逮捕され、実刑判決を受けて服役後に無実とわかった同県の柳原浩さん(40)の再審の判決で、富山地裁高岡支部は10日、求刑通り無罪を言い渡した。藤田敏裁判長は「犯人でないことは明らかで、犯罪の証明はない」と述べた。

 藤田裁判長は判決を言い渡した後、柳原さんに「無実であるのに有罪判決を受けて服役したことを、誠にお気の毒に思っています」と話した。

 再審で、検察側は柳原さんの犯行時間帯のアリバイにつながる自宅の通話記録などの証拠を提出。無罪を求めていた。弁護側は、県警の高圧的な取り調べが柳原さんを自白に追い込んだと主張。捜査の経緯を解明するため、取り調べを担当した警察官の証人尋問などを求めたが、却下された。

「踏み字」強要 誰がこんな指示したのか

2007年09月24日 18時43分45秒 | 許すな冤罪事件
産経新聞【主張】「踏み字」強要 誰がこんな指示したのか

 こんな人権無視の取り調べが行われたのか、と思うと恐ろしくなる。取り調べに当たった警察官が、刑事責任を問われるのは当然のことだ。

 平成15年の鹿児島県議選の選挙違反事件で、取り調べ中の男性に家族の名前を書いた紙を踏ませる「踏み字」で自白を強要したとして、同県警捜査2課の元警部補(今年8月依願退職)が、福岡地検に特別公務員暴行陵虐罪で在宅起訴された。

 捜査は、鹿児島県警の捜査2課が中心となり、計13人(公判中に1人死亡)が公選法違反で起訴された。

 今年2月の判決で、鹿児島地裁は「客観的証拠はなく、強圧的な取り調べで、自白が誘導された可能性がある」などと、警察のずさん捜査を断罪、12被告全員に無罪を言い渡した。検察側は控訴を断念、12人全員の無罪が確定した。

 元警部補は、男性が供述を拒否したため、「おまえをこんな人間に育てた覚えはない」などと紙に父親などの名前を書き、男性の両足首をつかんで紙を踏ませる「踏み字」による屈辱的調べを行ったとされる。

 男性は今年1月、この元警部補を検察当局に告訴、鹿児島地検の上級庁である福岡高検が自ら捜査を指揮し、在宅のまま公判請求した。

 今回の起訴は再来年に迫った裁判員制度における可視化の論議にも大きな影響を与えよう。自白強要の有無が公判で争われることが、裁判長期化の最大原因の一つとされる。

 一般の国民が刑事裁判に参加する裁判員制度では、無用の争いを避けるため、取り調べの過程をすべて録音・録画する可視化の全面導入を、日本弁護士連合会(日弁連)などは強く主張している。

 警察はこれに反対だけに、「踏み字」のような調べが実施されていたとなると、反対の根拠を失わざるを得ない。なぜ、戦前の特高のような調べをしたのか、誰の指示なのか、元警部補は法廷で真相を述べてもらいたい。

 鹿児島県警の選挙違反捜査は、もともと存在しない事件を、でっち上げたという疑惑も指摘されている。

 元警部補1人だけの責任追及ですませてはならない。警察・検察当局は、信頼回復のためにも、事件の全体像を明らかにすべきだ。

(2007/09/23 05:15)

>「戦前の特高のような調べ」という件(くだり)。
>産経新聞とは思えないまともな「正論」なので思わず掲載しました。

富山「冤罪」再審、検察側が無罪論告

2007年08月22日 23時50分42秒 | 許すな冤罪事件
2007年08月22日13時47分

 02年に強姦(ごうかん)と強姦未遂の2事件で逮捕され、約2年1カ月服役した後に無実とわかった富山県内の男性(40)の第3回再審公判が22日、富山地裁高岡支部(藤田敏裁判長)であり、検察側は論告で「提出した各証拠により、被告人の無罪は明らか。無罪を下すことが相当だ」と、男性の無罪を求めた。判決公判は10月10日。

 弁護側は最終弁論で、男性が02年当時、県警の取調官らから具体的な犯行状況を「自白」させられたり、被害者宅の見取り図などの作製を誘導・強要されたりしたことなどを主張し、男性の「自白」に依存した02年の判決の破棄を求めた。

 これまでの再審で、検察側は、男性のアリバイを証明しうる電話の通話記録や、2事件を自供した被告=公判中=の有罪を示す関係証拠などを提出した。

 弁護側は再審で2度、02年の裁判での男性の供述の任意性・信用性を否定するため県警の取調官の証人尋問を求めたが、藤田裁判長は「再審は被告人の有罪無罪の判断を下す場所で、必要性がない」として認めなかった。

<冤罪>富山冤罪、県警が現場見取り図など「自白」証拠捏造

2007年06月05日 20時11分47秒 | 許すな冤罪事件
6月5日3時6分配信 読売新聞

 富山県氷見市の男性(39)が2002年、県警に誤認逮捕されて服役した婦女暴行・同未遂冤罪(えんざい)事件の公判で採用された一連の証拠書類が明らかになり、捜査当局による「自白」捏造(ねつぞう)の事実がわかった。

 男性が知らないはずの被害少女宅の克明な見取り図が作製されていたほか、男性宅から押収された凶器のナイフも、被害少女の証言とは異なっていた。男性は6日、日本弁護士連合会が都内で開くシンポジウムに参加、取り調べの実態を証言する。

 公判で証拠採用されたのは、婦女暴行事件(02年1月)の被害少女(当時18歳)の自宅と少女の部屋の見取り図、現場で足跡が採取された靴の絵、男性の供述調書など。

>鹿児島の事件もそうだが、警察が組織的に犯人を作り出そうとする実態をもっと世間に明らかにしてもらいたい。

鹿児島県警警部、対立候補と情報交換 県議選無罪事件(冤罪)

2007年06月02日 07時32分41秒 | 許すな冤罪事件
>本記事は友人biro氏にぜひ読んでいただきたい。
「自分たちの都合のいいような」ことをやっている警察の行為である。
「冤罪」はこうして生まれる典型的な例として記憶にとどめたい。

以下は朝日COM2007年06月02日06時11分より

 03年の鹿児島県議選に立候補した中山信一さん(61)ら12人全員の無罪が確定した「公職選挙法違反事件」で、捜査を指揮していた県警の警部(57)が、「主犯」とされた中山さんと同じ選挙区の県議との間で、捜査情報などをやりとりしていた疑いが強いことが1日、分かった。県警の内部文書や関係者の証言などから浮上した。警部は「コメントする立場にない」と言い、県議は「覚えていない」と話している。

 この事件では、前回の統一地方選の際、中山さん=事件後、辞職。今年4月の統一選で返り咲き=らが同県志布志市の民家で、計4回の「買収会合」を開き、11人と総額191万円の現金を授受したとして逮捕、起訴された。

 しかし、鹿児島地裁は今年2月23日の判決で、買収会合が架空だった可能性に踏み込みながら、中山さんら被告全員に無罪を言い渡し、確定した。

 警部と県議との関係については、05年1月の公判に弁護側の求めで出廷した警部自らが、03年4月13日の投票日の県議との面会を認めたうえで「一般情勢的なことで聞きに行った」と釈明していた。

 ところが、朝日新聞が入手した県警の内部文書によると、警部は04年10月に開かれた地検との協議の場では、「県議に接触した理由については、被買収者を出すための手段であった」などと語っていた。

 捜査関係者によると、県警が中山陣営にかけた最初の容疑は「ビールを使った買収」だった。この容疑で、投票日の翌日から二つの建設業者を取り調べる手はずで、「捜査員の割当表もできていた」という。

 一方、容疑がかけられた業者によると、県議から投票日の午前中に、「お前と○○は中山陣営からビールをもらっただろう」などと電話があった。心配になった2業者がそろって出向くと、県議は「お前たちは警察から取り調べられることになる」と明言。これに対し、県議の支持者だった2業者はビールの授受を強く否定。結局、調べはなかったという。

 県警はその翌日、同じ「ビールによる被買収容疑」で、新たに別の4業者を調べ始めた。この捜査も、県議と接触した警部の情報などに基づいて行われたという。

 捜査関係者の一人は「捜査の公平さを考えれば、捜査幹部が投票日に被疑者と対立している県議に会いに行くことも、そこからの情報ですぐに動き出すことも全くあり得ないことだ」と言っている。さらに、「2業者が強く否定したことを知った警部は慌てて県議に相談に行った」という。

 「ビールによる買収容疑」など、県警が中山陣営にかけた買収容疑はいずれも失敗。最後に立件したのが、無罪となった「現金による買収会合事件」だった。

 03年の県議選ではこの県議と中山さんは旧曽於郡区(定数3)でともに当選した。

 関係者によると、警部の親族の仲人を県議が務めるなど、2人の親しさは県警内でも知られていた。捜査幹部の一人は「無投票にしたかった県議と、県警本部に戻ったばかりで早く実績を残したかった警部の思惑が重なった捜査だった」と証言している。

 取材に対し、警部は「コメントする立場にない」、県議は「年寄りだから4年前のことは覚えていない。(業者への電話は)わからない」と言っている。

不屈の焼酎「八起」 冤罪、ただでは起きぬ 県議発売

2007年06月02日 07時25分41秒 | 許すな冤罪事件
    写真↑傾けても倒れない焼酎「八起」
以下は2007年05月30日 朝日COMより

 福岡市の地場産品開発会社が「八起(やおき)」という名の芋焼酎を6月から全国の百貨店で売り出す。12人の被告全員が無罪になった鹿児島県の公職選挙法違反事件で、警察に「主犯」扱いされた中山信一さん(61)の酒造会社が蔵元。1年以上の拘置所生活や取り調べを乗り越えた「七転び八起き」にちなんで名付けた。有田焼の容器は45度傾けても倒れないデザインだ。

 03年4月の県議選で初当選した中山さんは、支援者らを買収したとして逮捕、起訴された。しかし鹿児島地裁は無罪判決を下し、今年3月に確定。警察の強引な捜査に批判が集まった。

 「八起」は、自家栽培を含む地元のサツマイモを原料に、独自の技術で香りを引き出した焼酎。

 逮捕などで開発が中断していたが、判決後、事件前から中山さんと面識があった「ルネサンス・プロジェクト」(福岡市)の社長がまとめ役になり商品化を再開。大手広告会社の社員らも無報酬で加わり「何度でも転がり、何度でも起きよう」というキャッチコピーを贈った。容器は、佐賀県の有田焼の二つの窯元が開発した。

 750ミリリットルで税込み4200円。問い合わせはルネサンス社(092・736・5111)。