元ベース弾きの田舎暮らしは

60歳で田舎にUターン、素人の「米と野菜」作り
音楽が縦軸の人生
就職相談・紹介が「天職」

保存食「焼き米」作り(後編)

2008年10月11日 | 食べ物、飲み物

近隣や知人に「焼き米」をおすそ分けしました。

この地方では「やっこめ」と言います。
でも もう数十年前に作られなくなりました。
あまりに手間がかかり、過酷な作業だから。
広島県北部の三次・庄原で一部作っているらしい。
「一村一品」運動として。グループ作業で個人ではない模様。

昔から伝わる製法で作った保存食「焼き米」が完成。
もちろん母親が「指南役」です。
多くの人たちに食べていただきました。
そして喜んでもらったのです。「懐かしい」「おいしい」と評判も上々。
来年もチャレンジします。そしてもっと大量に。もっと多くの人に配布予定。

青田の稲を刈って、その「もみ」をきれいな流水にさらすこと三日間。
濡れてふやけた「もみ」を大釜で煎ります。
焦がさないように三升づつくらい。火加減を調節しながら。



煎ったあと「もみすり」同時に「精米」。
この作業は専門業者に委託。古い機械で我が家のためだけに動かすとか。
面倒くさい様子。この業者がやらないと自分でやるしかありません。
昔はあちこちの水車で搗(つ)いたのです。動力は水力。

やっとできあがりです。
最初に刈った稲の「もみ」が「焼き米」になると量が三分の一に減ります。
なんと歩留りの悪い加工食品。
だれも作らなくなった理由がわかります。

この「焼き米」は、熱いお湯と塩で食べます。数分間待つのです。
昔の「インスタント食品」。保存食です。
しかし 新しいうちがおいしい。保存食と言いながら鮮度も重要。

苦労して作った「焼き米」。
多くの人がねぎらいと感謝の言葉をかけてくれます。
充実感でいっぱいの秋の日です。

画像  配布用の小袋に分けた「焼き米」
     大釜で煎る「もみ」(指導中の母親の手、85歳の手)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする