夏の花は花芯を見せてちいさくかわいく咲きます。
このバラの名前になっているギルバート・スレイターという人は、東インド会社の理事だったようですね。
バラが好きだったのでしょうか、
カルカッタのある庭で咲いていたものを東インド会社社員が彼のために持ち帰ったのだと聞きます。
1791年頃に彼の温室で花を咲かせ、
「スレイターは貴重な収穫物を自分と同じようにバラの増殖に努めている人々にすぐさま分け与えたので、このバラはすぐに近くの町の種苗商が多く扱うようになった」と1794年のボタニカル・マガジンは伝えているようです。
ボタニカルマガジンに描かれた"EVER-BLOWING ROSE"
最初は四季咲き性のバラというのが注目点だったのですね。
このわい性で濃い赤色の半八重の花をつけるバラは、リンネの標本とは異なるので、センペルフローレンス種という学名がつけられたのだそうです。
導入さたれ最初は半八重だったんですね。
次第に八重で大きな花へと園芸化が進んだのでしょうか。
改めて私の持っているバラを見ると、いまこそ半八重ですが春の花はふっくらとして花びらも多く咲いて、花芯は見えませんでした。
調子がよいと花びらが多く咲いて、本調子でないと少ないものでしょうか。
ちなみに日本での四季咲きの紅いバラは、『花壇地錦抄』(1695 江戸の伊兵衛三之丞)に「猩猩長春 くれない一重四季に花咲く」が紹介されています。
そのあと八重に改良されていったのか興味のわくところです。