読書な日々

読書をはじめとする日々の雑感

「レガッタ」

2006年07月15日 | 日々の雑感
『レガッタ』

速水もこみちと相武沙希(漢字が違うかもしれない)主演で『レガッタ』というテレビドラマが始まった。金曜日の9時というゴールデンタイムだ。『レガッタ』というのはボートの競漕会のことで、高校時代にボート部だった私には興味津々のドラマだ。ボートというのは地味なスポーツなので(ギャンブルのボートとはちがいまっせ)、めったに映画とかドラマとか小説の題材になることはない。最近では1998年に田中麗奈主演で『がんばっていきまっしょい』という映画がヒットし、その後もこれのテレビ版が作られたので、ちょっとは日の目を見るようになってきたのかなと思うが、私が高校生の頃なんて、完全に忘れ去られたようなスポーツだった。しかし飛ぶ鳥を落とす勢いのもこみち君が主演だから、ボートをやろうという高校生や大学生も増えるかもね。

ボートのことをあまり知らない人のためにちょっと基礎知識を。もこみち君がのっているのはダブルスカルという種類のボート。二人でオールを漕ぐが、それぞれが両手に一本ずつのオールをもっている。一人用がシングルスカル。このように一人が二本のオールをもって漕ぐタイプのボートをスカル艇という。これにはコックスという舵取り手が乗っていないが、コックスがいるタイプもある。また一人が一本のオールをもつのがスウィープ艇という。これには一般的なものとして、四人の漕ぎ手にコックスがいるフォア、八人の漕ぎ手にコックスがいるエイトなどがある。私が高校生の頃は、シングルスカルは一般的になっていたが、スウィープ艇はまだ普及しておらず、ナックル艇を使っていた。これはスウィープ艇に乗る前の練習用として位置づけられていた。というのはスウィープ艇やスカル艇は底が丸く軽いので―漕ぎ手が持ち上げて肩に担いで移動する―すぐひっくり返り、水に落ちやすいからだ。いまはもうナックル艇を使うところはないだろう。

もこみち君は相当練習したらしく、素人目にはけっこう上手に漕いでいるように見える。(体格もいいし、体重があと10キロもあったら、関係者は彼を欲しがるだろうね。)でも、ボート経験者から見ると、まだストロークが短い。オールの先をブレードというのだが、これが水に入るキャッチ(水を掴むというところからきているのだろう)からブレードが水中から出るまでをストロークというのだけが、もこみち君はまだこれが短い。キャッチのときにもっと前傾姿勢にならないといけないし、水からブレードが出る位置が速すぎる。もっと上体が後ろにそるところまでストロークを長くしないと。だからボートは漕ぎながら腹筋運動をやっているようなものなので、すごい全身の筋肉がつく。腹筋なんかすぐ割れる。

欧米では川幅が広い、流れているのか流れていないのか分からないほど、ゆったりしているので、川でボートを漕ぐことができるが、日本では川でボートをやるのはほとんど無理。湖か海ということになる。私は米子の中海という海水だが湖に近い形をしたところでやっていた。きたいない海だが、それでもボートを漕ぎ出せば潮の香りや風が爽やかで気持ちがよかった。年に一回は遠漕会といって松江まで漕いでいくこともあった。楽しい思い出だ。

今後『レガッタ』がどういう展開になるのか、原作の漫画を読んでいないので、知らないが、期待している。

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