韓国ドラマ『ゴールデンタイム』
BS-TBSで夕方にやっている。『いとしのソヨン』が終わって、がっくりきていたときに、偶然見つけて、夢中になってみている。ゴールデンタイムというのは、交通事故などで重症を追った患者の生死を分ける最初の1時間のことを言うらしい。要するに、救命救急医療を象徴するような言葉なのだ。
釜山にある津雲台病院の救急センターの外科医であるチェ・インヒョクとその下で働くインターンのイ・ミヌ、カン・ジェインたち、インヒョクの補佐をしている看護師のシン・ウナ、この病院の理事長、院長、そしてそれぞれの科長たちの人間ドラマ。
チェ・インヒョクは重症患者を一人でも多く救うことしか考えていない。そんな彼の医者としての信念に打たれて、彼の下で働くことを選ぶために、韓方病院の臨床医という楽な仕事をやめて、津雲台病院のインターンに志願してきたイ・ミヌの心の動きが、じつに自然に描かれている。医者として誰にも頼れない重症患者を目の前にした状況にうろたえる姿、患者の死に責任を持てない頼りない自分に、悔し涙をする場面なんかでは、彼の思いに感情移入してしまう。
彼の同僚のインターンのカン・ジェインは、この津雲台病院などを経営する法人の理事長の一人孫。父親(つまり理事長の息子)は交通事故かなんかで亡くなっている。実質的な跡取りなのだが、そのことをみんなに隠して、この病院のインターンをしている。彼女も、チェ・インヒョクの医者としての姿に心なしか感銘を受けている。もともとは、彼女の彼氏がイ・ミヌの先輩で、知り合ったのだが、その彼氏は二股をかけていて、しかもパラグライダーの事故で、意識が戻らない状態。カン・ジェインとイ・ミヌのコンビがおもしろい。
もう一つ、興味深いのは、チェ・インヒョクを支える看護師のシン・ウナだ。彼女は、三年前からチェ・インヒョクの助手をやっているが、二年前に許嫁とカナダに移住する予定だったのに、(詳細はまだ明かされていないが)それを延期して、現在に至っている。もうその期限がきれて、まもなく許嫁とカナダに行くことになっており、代役を募集してその面接を行っていたりする。だが、チェ・インヒョクの気持ちは、口に出さないが、彼女に残って欲しいと思っているし、シン・ウナも、心のなかではこのままチェ・インヒョクと一緒に仕事をしたいと思っている。でも、それが言えない。このへんの微妙な感情の描写というか、演技がじつに上手いので、見る方もどうなるのかと心中穏やかではない。
それに脇を固める役者たちがじつに多彩でおもしろい。自分の地位を保身のことしか考えていない科長たちは言うに及ばず、大きな目でシナを作りながら喋る外科のソン・ギョンファ女医(この人ドラマでは初めて見る)、いつも眠たそうにしている脳外科医のレジテントのチョ・ドンミ(この人も初めて見る)などなど。
まだ半分しか来ていないので、これからの展開が楽しみだ。
BS-TBSで夕方にやっている。『いとしのソヨン』が終わって、がっくりきていたときに、偶然見つけて、夢中になってみている。ゴールデンタイムというのは、交通事故などで重症を追った患者の生死を分ける最初の1時間のことを言うらしい。要するに、救命救急医療を象徴するような言葉なのだ。
釜山にある津雲台病院の救急センターの外科医であるチェ・インヒョクとその下で働くインターンのイ・ミヌ、カン・ジェインたち、インヒョクの補佐をしている看護師のシン・ウナ、この病院の理事長、院長、そしてそれぞれの科長たちの人間ドラマ。
チェ・インヒョクは重症患者を一人でも多く救うことしか考えていない。そんな彼の医者としての信念に打たれて、彼の下で働くことを選ぶために、韓方病院の臨床医という楽な仕事をやめて、津雲台病院のインターンに志願してきたイ・ミヌの心の動きが、じつに自然に描かれている。医者として誰にも頼れない重症患者を目の前にした状況にうろたえる姿、患者の死に責任を持てない頼りない自分に、悔し涙をする場面なんかでは、彼の思いに感情移入してしまう。
彼の同僚のインターンのカン・ジェインは、この津雲台病院などを経営する法人の理事長の一人孫。父親(つまり理事長の息子)は交通事故かなんかで亡くなっている。実質的な跡取りなのだが、そのことをみんなに隠して、この病院のインターンをしている。彼女も、チェ・インヒョクの医者としての姿に心なしか感銘を受けている。もともとは、彼女の彼氏がイ・ミヌの先輩で、知り合ったのだが、その彼氏は二股をかけていて、しかもパラグライダーの事故で、意識が戻らない状態。カン・ジェインとイ・ミヌのコンビがおもしろい。
もう一つ、興味深いのは、チェ・インヒョクを支える看護師のシン・ウナだ。彼女は、三年前からチェ・インヒョクの助手をやっているが、二年前に許嫁とカナダに移住する予定だったのに、(詳細はまだ明かされていないが)それを延期して、現在に至っている。もうその期限がきれて、まもなく許嫁とカナダに行くことになっており、代役を募集してその面接を行っていたりする。だが、チェ・インヒョクの気持ちは、口に出さないが、彼女に残って欲しいと思っているし、シン・ウナも、心のなかではこのままチェ・インヒョクと一緒に仕事をしたいと思っている。でも、それが言えない。このへんの微妙な感情の描写というか、演技がじつに上手いので、見る方もどうなるのかと心中穏やかではない。
それに脇を固める役者たちがじつに多彩でおもしろい。自分の地位を保身のことしか考えていない科長たちは言うに及ばず、大きな目でシナを作りながら喋る外科のソン・ギョンファ女医(この人ドラマでは初めて見る)、いつも眠たそうにしている脳外科医のレジテントのチョ・ドンミ(この人も初めて見る)などなど。
まだ半分しか来ていないので、これからの展開が楽しみだ。