読書な日々

読書をはじめとする日々の雑感

隠岐旅行

2016年08月28日 | 日々の雑感
隠岐旅行

一泊二日で隠岐旅行をしてきた。米子から隠岐まで高速船で1時間もかからない。目と鼻の先にあるのだが、一度も行ったことがない。島内はいわゆる路線バスというものがないようなので(あるのかもしれないが)、車の運転をしない私たちには、観光しにくい場所だ。それで観光しようにもできないところだった。

一度は行ってみたいという上さんのリクエストに応えて、大阪からダイレクトに飛行機で乗り込んで、観光バスで名所旧跡を連れ回してもらうツァーに申し込んだ。ツァーでの旅行は初めて。

昼過ぎに無事伊丹を離陸。最初のうちは町並みがきれいに見えていたが、上空は曇っており、雲を通り抜けると、何も見えなくなった。隠岐までは30分くらいで到着。しかし雨が降っているだけでなく結構な強風だったようで、一度着陸しかけたが、大きく揺れて、すぐに上昇して、10数分上空を旋回したあと、やっと着陸した。ランディングした時には、乗客一同拍手がわき起こった。

30分遅れで到着し、すぐにバスに乗り込んで、観光にでかけたが、残念ながら、目当てのロウソク島観光は遊覧船を使うために、キャンセルになった。

かぶら杉


ホテルの裏の海岸


水若酢神社
ここでは、ロウソク島観光の様子や、牛突き(闘牛)、不定期に行われる古典相撲などをビデオで見た。

狭い島なので、同じ所を何度も行ったり来たりしたような気がする。6時過ぎになってホテルに到着。

二日目は涼しくていい天気。一日でなんという違いか。またバスに乗って、

玉若酢命神社


屋那の船小屋


昼前に西郷港に戻ってきて、昼食休憩。バスで空港に行って、帰阪した。

赤壁とかあ、断崖絶壁のある国賀海岸などは島前のほうにあるようで、私が見たかったそれらの絶壁はみられないかった。

ロウソク島と夕日で、ロウソクに火が付いたように見えるのは、なかなか見られないようで、隠岐観光が三度目という人もまだピッタリのところは見たことがないということだった。

一泊二日で気軽に出かけたが、バスばっかりで疲れた。バスガイドさんが話が上手で、面白い人だったのが、唯一の救い。あのガイドさん、きっと忘れないな。



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スグレモノのサイト

2016年08月17日 | 日々の雑感
スグレモノのサイト

「オーディオの足跡」というサイトがある。これはこれまで国内外で販売されたオーディオ機器(プレーヤー、アンプ、スピーカーなど)をメーカー別に網羅したものである。

その徹底ぶりには恐れ入る。私が結婚した直後に、当時はナショナルのTechnics SA-K5という、カセットデッキとFM/AMの受信機が一体になったレシーバーとTechnics SL-7というLPプレーヤーがセットになったものを買った。

これでよくFM放送を聴いていたのだが、ある日ロンドン・シンフォニエッタがマルタ・アルゲリッチのピアノで録音したハイドンのピアノ・コンチェルトのCDを放送したことがあり、そのクリアな音を聞いて、もうこれはCDの時代だなと思って、近くのダイエーで買ってきたのが、ヤマハのCDプレーヤーCD‐X3だった。

LPプレーヤーは娘の友人とかいうのが持って行って返してくれないので、なくなったが、レシーバーは最近まで使用していた。このサイトを見つけたときそれが懐かしくて調べたら、これらの機器も掲載されているではないか。

その後、レシーバーは、大きいわりにカセットデッキが使用できないし、自作のスピーカーの端子と合わないので、鎌ベイアンプを買ったのをきりに、廃棄処分にした。だが、CDプレーヤーはいまだに健在だ。

このサイトはたんに製品名が書いてあるだけでなく、写真があるので、それを見ながら目星の製品を見つけることができるし、おまけに解説もついているので、本当に便利だ。自分の持っている機器がどんな時代の、どんな特徴のものかよく分かる。

それにしてもこれだけの写真を集めることができるってどういう人が運営しているのだろうか。その徹底ぶりには頭がさがる。

オーディオの足跡のトップページはこちら
Technics SA-K5はこちら
Technics SL-7はこちら
YAMAHA CD-X3はこちら

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『武満徹・音楽創造への旅』

2016年08月12日 | 評論
立花隆『武満徹・音楽創造への旅』(文藝春秋、2016)

武満徹が亡くなったのが1996年か。時が経つのは速いものだな。もう20年にもなるのだ。たぶんその頃には武満徹のことはあまり知らなかったと思う。

今のマンションに引っ越してきたのが95年だから、その一年後ということになるが、私が武満徹を知ったのは、たぶん小澤征爾の『ボクの音楽武者修行』に二人の対談が載っていたからだと思う。そこに『ノヴェンバー・ステップス』初演のことが書いてあったからだろう。

それから「現代日本の音楽」シリーズで『ノヴェンバー・ステップス』と『弦楽のためのレクイエム』を聞いて、すごい音楽だなと感動したのも思い出す。

そこから逆に昔のことを思い出し、そういえば『木枯らし紋次郎』の音楽が似ていたなと思い、ケーブルテレビで再放送されたときにクレジットを見たら、湯浅譲二が音楽を担当していることが分かる。

さらに、カミさんが持っていた『MUSIC ECHO』という雑誌の1971年9月号あたりに高橋悠治のことが書いてあって、その写真の一つに武満徹が写っていることを思い出した。私も中学生のときにこの雑誌を購読していたので、この写真を見ていたはずだ。その時から「すごいおでこをした人がいるな」と感心していたのかどうか、よく思い出せないが。

2005年くらいにフランスのブザンソンで行われたルソーの研究会に行ったとき、そこに来ていた若い人から武満徹を研究したいのだが、日本に行けばどこで研究できるだろうかと聞かれた。たぶん日本では武満徹はあまり知られていないから、日本に来ても研究にならないと思うよと答えたが、この本を読むと、当たらずといえども遠からずだったことが分かる。

武満徹を知るための武満徹論は、たぶんこの本が初めてだろう。もちろん音楽の専門家が書いたわけではないが、武満徹がどんな音楽状況のなかで、あれこれの作品を書いていったのかよく分かる。

立花隆自身が現代音楽に強い興味をもっていて、よく演奏会を聞きに行ったというから、彼自身の言葉、彼自身の人生に咀嚼された言葉で書かれているので、現代音楽の素人にもよく分かる。もちろん武満徹のインタビューが元になっているということも大きな要因だろう。彼自身が立花隆に分かるように噛んで含めるように語っているからだ。

西洋音楽がすべての音を一つのシステムに構造化しているのに対して、日本の音は一つ一つが孤立したもの、したがって一つの音にすべての想念を内在させることができるというような話が出てくるが、よく分かる。『ノヴェンバー・ステップス』の尺八や琵琶の音がまさにそれだ。

この本を読むと、1960年代から70年代にかけて武満徹を始めとした作曲家たちが試みたさまざまな探求がよく分かる。そしてそれを続けた稀有の作曲家が武満徹だということも。だが、こうした探求の後にはどんな新しい音楽が来るのだろうか。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トホホな大山観光

2016年08月11日 | 日々の雑感
トホホな大山観光

上さんと大山に行ってきたのだが、今回はなんともトホホな大山観光だった。

前日快晴の大山を見ながら米子に到着。次の日の朝に急に雨になる。夕立ならぬ朝立だ。陽は差しているので、すぐ止んだ。だが相当な雨だった。バスに乗る頃には晴れていたが、バスに乗っているあいだに、また一雨、これも相当な雨だった。

米子駅まで来て、大山ループバスの一日乗車券を買って、すぐにバスに乗った。もう晴れているが、大山は雲の中。皆生温泉、お菓子の城を経由して、大山寺に10時半に到着。ひえー涼しい。気温は20度くらいか。ガスっている。このままループバスで、上さんがまだ見学したことがないという植田正治写真美術館に行く予定だったが、バスの運転手さんが「今日は定休日だ」と教えてくれる。トホホ。

バスを下りて、大山自然博物館に入る。誰もいない。大山の歴史をゆっくり見て回った。そうこうするうちに晴れてきた。大山寺をうろうろするが、大山寺は寂れていて、店もない(モンベルが一人健闘している)、目当ての食堂も「本日臨時休業」だったりしてまたまたトホホ。

モンベルの前をウロウロしていたら、桝水高原方面に行くループバスも出てしまう。しかたがないので、豪円湯院という温泉らしいのだが、ショップやレストランもあるところで、大山おこわを買っていると二階のレストランで食べてもいいというので、そこで大山おこわを食べ、コーヒーとケーキでデザートをした。

食事をしたら、もう上さんは眠くなってきたという。植田正治写真美術館は行けなくなってので、せめて横手道でも歩くつもりだったのだが、これも断念して、ループバスに乗って、大山を一回りして、米子に帰った。

なんともトホホな一日だった。夜はおふくろと弟夫婦の五人で久しぶりに食事をして、大いに喋ったので、なんとか挽回できたかな。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『半日陰、日陰を楽しむ』

2016年08月06日 | 評論
奥峰子『半日陰、日陰を楽しむ』(講談社、2010年)

わが家のベランダを緑の小道ふうにしたい。東向きなので、昼までしか陽が当たらないので、こんな本を借りてみた。

日陰・半日陰といってもいろんなケースがあるらしい。大きな木の下の半日陰、うちのように建物の片面にあるために、午前中あるいは昼以降しか陽が当たらない半日陰、両側を建物で陽が遮られている日陰などなど。

いろいろな植物が紹介されているが、ギボウシなんかがよさげ。葉っぱも楽しめるし、花も咲く。やはり葉っぱだけではなくて、花も楽しめるものがいい。

つい数日前に20年来使ってきたリビングのエアコンを新しくした。まだ使えるが、今のものは節電能力がすごいらしい。電気代なんか三分の一も減るという。ついでに私の部屋の壊れているエアコンも新調した。それでベランダの室外機の位置も変えたので、だいぶ雰囲気が変わったから、上に書いたように、緑の小道ふうにしたいのだ。

で、今ある植物をそんなふうに並べ替えてみたのが右の写真。とても緑の小道ではないが、ギボウシのような葉っぱの大きな植物を並べたら、そんな雰囲気がでるのではないかな。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『イギリス式シンプルライフ』

2016年08月03日 | 評論
井形慶子『イギリス式シンプルライフ』(宝島社、2011年)

井形慶子さんといえば、イギリスに惚れ込んでイギリス人の暮らしや風土を紹介する『マイパートナー』という雑誌を主催している人として有名だが、イギリスに行き来するようになって30年という彼女が、初めてイギリスの高級住宅地に買ったフラット(日本風に言えば2LDK)というマンションをDIYしながらリフォームしていく様子を前半にセッティングし、後半はお金をかけずに豊かに暮らすイギリス人を紹介する内容になっている。

イギリスではリフォームを自分ですることが大流行らしく、また昔から要らなくなったものは捨てるのではなくて、安く売るというリサイクルが根付いているというので、彼女も、タイルだとか床に敷くジュウタンというかマットは専門店で購入するが、その他の調度品はリサイクルショップなどで安く買って、自分で部屋に使用しているという。

その点、何でもかんでも要らなくなったものは捨ててしまうことを良しとする日本とはまったく違う。こういうことができるには自分なりの美的センスをもっていないとできない。日本人の多くはそれがないから、建築屋さんや工務店にお任せということになるのだろう。

写真を見ているとロンドンの町並みそのものが絵のようにきれい。残念ながら、日本の町並みはどこを見ても同じ。昔の風情がなくなってしまった。

それに井形慶子さんがいかにも楽しそうにリフォームをやっている姿が、写真から溢れている。

似たような本はたくさん出しているようなので、どれも見ても面白いと思う。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする