Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

古い機器を大事に使って行きたい

2016年01月01日 | ピュアオーディオ
オーディオ機器は古いものでは100年以上の歴史が有ります。その間に「名器」や「名機」が生まれ、また新しい名機が出現しては過去の名機となって行きます。新しいほど性能が高いとも言えないのが「オーディオの世界」です。特にスピーカーには逆転現象が起きていると云っても差し支えないでしょう。測定器が出来たが故に「手抜き」となっている部分も感じます。本末転倒なお話が現実に有ります。

「測定器」至上主義のメーカーやそれに踊らされている方も今まで数々見てきましたが、「オーディオに必要な測定器」は沢山あるが、まだ「本質」を測定するような機器は出来ていない。まだまだ未解明な部分も多く、測定器では解明不能な領域もあるように感じます。

古い機器には「故障」が付き物です。使っているうちに「消耗」してくるもの(例えばコーン紙のエッジ・コンデンサーの容量ヌケ・SWの接点の消耗等)やパーツの破損等が出てきます。こんな時は最新の「リフロー半田品」よりも古いパーツ毎に半田付けした機器の方が復活しやすいです。何故なら「リフロー半田品」なら「基板丸毎の修理」になりますが、古い機器ならCR類の交換で済みます。現在の法律では「修理部品の確保」を義務付けていますが、10万円の機器も500万円の機器もその保存期間は8年間です。要するにメーカーは修理対応を8年間すれば義務を果たしたことになるのです。

オーディオ機器における10年間などはアッと云う間です。20年、30年と使って行くうちに「修理不能領域」になってしまいます。大体古い機種のトラブルはCR類(コンデンサー・抵抗器)のトラブルとSW類の接点不良、ICの足の接触不良。真空管アンプでは球の寿命とソケットの接触不良が多いと思います。古い機種(1980以前の機種、厳格には1970年以前)はパーツを個別に半田付けして有ります。よって個別にパーツ交換が容易な点が有ります。

古い機種だから良いと云う訳ではない部分もあります。2000年を境に環境規格の為に「鉛入り半田」から「鉛レス半田」に切り替わっています。この半田の切り替わりで「サウンド」が大きく改善されています。「鉛入り半田」は抵抗成分が大きく、音質を損なう部分が大きく有りました。単純な例として、抵抗値が減ればその分音数が増えてくれます。抵抗値が低く成れば色んな意味で音質が良くなっていると思います。

古い機器も新しい機器もそれぞれ時代の流れの中で姿が変わってくることはやむを得ない事でしょう。その中から自分に合った機器を見つけ出すことです。オーナーの生活環境でも機器の選択は大きく変わってきます。人生一生同じ状態ではいられません。


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