一般のサラリーマンの方は仕事が終わってから「深夜」に音楽を楽しまれる方が多いのではないだろうか。かく云う私もサラリーマン時代も現在も「真夜中オーディオ」をやっているのです。それもリビングですので環境はあまり良くありません。
冷蔵庫のモーターの音や蛍光灯の音等が有りますが、こちらは静音型にする事で幾分軽減できます。ただどうしても我慢できないのが「オーディオ装置」からのノイズ。管球アンプの音色の良さや音の厚み等良い所もあるのですが、一般の管球アンプでは「ノイズ」が気になります。これが気になると「音楽」どころでは有りません。
管球アンプを昼間事務所で鳴らしていてもちょっとくらいのノイズは我慢できます。しかし同じ状態でも「真夜中」では「致命的」です。「ノイズ」と一口に云っても「誘導ノイズ」、「コモンモードノイズ」、「トランスの唸り」、「バルブノイズ」と原因が色々有ります。
「管球アンプを何とか自宅で使えるようにしたい!」と思って、「Trail仕様」の管球アンプを作りました。「誘導ノイズ」対策は「ケーブルのシールド性」、コモンモードノイズは「アースの取り方」、「バルブノイズ」は真空管自体が発するものですので、「バルブノイズ」のない球を探すしか有りません。色々な球のアンプを買っては放出を繰り返して300Bは諦め、6L6系の球とSTCやムラードの球に行き着きました。バルブノイズのない球は他にも沢山あると思いますが、私の場合「縁」がなかったのだと思っています。
これらをクリアして「自宅の真夜中オーディオ」を作っています。現在では聴感上気になるノイズは有りません。しかし、予備球との差し替え時には非常に気を使います。真空管は使い始めの初期にノイズを出して、徐々にノイズがなくなって行くようだからです。