二畳庵庵主の戯れ言

一輪の桜に従い野に。ついに2015年、人生の第三ステージの場・高知に立つ。仁淀川に魅せられたオヤジの戯れ言日記。

後悔、先に立たず

2014-03-18 18:13:01 | 徒然に想う
いきなり朝から出鼻を挫かれ、お昼から畑に向かう。風強く、春一番かと思い、調べたら吹いたとのこと。花粉なんだか土埃なんだか、車窓の風景は気持ち黄色がかって見える。いや、春霞、か…。

タスマニアへの旅で途中になっていた子規句集を読み終えた。春一番とか春霞だとか春真っ盛りにもかかわらず、印象に残ったのが次の二句。

「棕櫚の葉の ばさりばさりと みぞれけり」

「森濡れて 神鎮まりぬ 秋の山」


後悔はしたくないよなぁ。あの時やりたかった…などといつ何時たりとも思いたくない。今を生きる、か。今は過去でもないし未来でもない。しかし、今がなければ、過去も未来もない。だから今なのだそうだ。「今日、明日のことなんて解りっこない。解りっこないことを気に病むなんて、無駄なこと。時間の無駄。だから今を考える」んだとか。ルバイヤートだかに書かれてる。

先ほどの二句、どちらも明治二九年の作。実に、これ以降めっきり句の数が減る。さすがの子規でさえ気力がなえていったのか…。三五年に亡くなっているから晩年に近い。「もし」を考えたところで仕方ないが、もし彼がもっともっと長生きしてたら…。いろいろやりたかっただろうに。






今日の一枚:オオイヌノフグリの花を蟻たちが巣に運び込んでいる。15時頃、畑にて。

花粉症の同士へ

2014-03-17 09:19:53 | 徒然に想う
あぁ、つらい。つらくありまはせんか? 今年は軽いんだと信じてました。が、酷い。特に、ここ数日…。起きれば目はゴワゴワ、くしゃみ数発。日中ももちろん。しかも、今年は鼻水までが。うっかりしていると、ツツツッとくる。

タオル地のハンカチは手放せません。他には、医療成分の入った市販薬を使ってます。これが実は気になって…。去年は一日二錠と飲み方に書かれているところ、二日で二錠で過ごせた。ところが、今年になっては確実に一日二錠要る。体がその薬に慣れてしまったのか。花粉量が多いのでなく、もしそうであれば…。

放射線の人体に対する影響は、それなりに知識として見聞きしている。怖いのは遺伝子に傷が付くこと。それは個々人だけの問題でなく、子々孫々にまで影響が生じる。果たして、漢方薬じゃない薬、化学合成の薬はどうだろう。自然界にあるものを手で合成したもの、「間違い」を含み得る。今までの薬害問題も忘れちゃいけない。そう、放射線の影響のことだけじゃない。化学合成の薬の遺伝子に対するリスクだって、忘れてはならない。忘れるべきじゃない。まして遺伝子組み換えのものなんて…。

例え、花粉症対策の薬とは言え、化学合成の薬。認可される前いろんな実証がされているにしても、都合悪い症例は闇に封じられたかもしれない。歴史と同じで都合悪いことは隠蔽される。配慮という名の下、事実が伝わらない。怖いのはここ。花粉量が多く、去年と同じ対処法で間に合ってないならいい。薬が効かなくなった原因が他にあって…。不安や不信感を拭えない。やっぱり、自分の口にするものは自分でなんとかしなければならないって、ことか。



《眼取り 一度洗いたし 杉の花》




今日の一枚:カワセミの川の土にて、6時頃。

卒業する皆さんへ

2014-03-15 19:12:35 | 徒然に想う
過ぎ去った月日を追ったところで仕方がない。「これから」、「これから」を持っていることを誇りにして下さい。「これから」を大切に、大切に!!

《春の風 振り袖袴の ほつれ髪》



小川町の畑でウグイスが鳴きました。庵主の畑にも「これから」がありますように。




今日の一枚:昼食のラーメンに、菜の花を摘んで入れた。微かだけど華やかな春の苦味。
追記:菜の花入りのインスタント・ラーメン。ほうれん草も、実は入っている。美味い? もちろん!!

ジェラルディンの畑で考えた

2014-03-13 16:56:56 | 徒然に想う

ちょうどタスマニアでのことをまとめているのだけれど、膨大なページになりそうな勢い。覚え書き、なんていったら申し訳ないですが、ちょっとジェラルディンの畑(家庭菜園)のことだけでもまず報告しましょう。実は、小川町での畑作業にも関連することなんです。

今回で都合6回WWOOFer。そうでした、これも説明しておかないと。WWOOFっていうのは、「有機農家に滞在しそこで働く。見返りにそのホストたちは寝るところと食べ物を提供する。労働力と食住の交換の仕組み。と、それをお膳立てしている組織、オーストラリアでは worker willing of organic farmの頭文字。“er”が付いているから、それをする人のこと」です。日本でもアメリカでも同じような組織があります。6回お世話になっていると、いろいろな変化を見つけられましたが、その中で一番大きかったのが、畑。全く様変わりしていました。

以前は害獣(おもにオポッサム)対策の電柵の門を開けると、いきなり草が追い茂ってました。よく見れば、ハーブであったり、レタス、ビーツ、パースニップなどなどの野菜。ヘラオオバコ、オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウと思われる雑草も、ボリジー、ナスタチウムもそれこそ、混在していました。こちらでいうところの畝といわれるようなものはなかった。種を蒔くときには、ジェラルディンが一画を指して、ここに蒔くとしようと、だいたいの形を指示します。その中ある彼女が残したいものを適当なところに移植。それから掘り起こしてベットのようにして蒔いたのでした。ところが今回みれば、それまでの約半分の所に大きなベット、たしか5mX12mと7mX12mの大きなものが二つ。その上に14本の区画が切られているではありませんか。さらにその二つを覆うように金網が架かっている。これまでの畑が草むらのようだったのに対し、こちらでいうところの家庭菜園をちょっと大きくしたような区割りに鳥害や猿の害を防ぐ覆いが付いたような姿になっていました。前々からもっと作物をコントロールする・計画的に輪作するため変えたかったらしいのですが、これには驚きました。

さらに驚かされたのが、作業をし出してから。食害がずっと多く見受けられるんです。たとえばナメクジとかカタツムリに生長点や双葉が食べられています。モンシロチョウも沢山飛び交っています。それに野ネズミではないかと言ってましたが小動物による害も。どちらも、これまで見られない、ほとんど見なかったことです。春先から長雨や本業の牧畜で忙殺されることが多かったいい、苗を買って定植したのではと思われるのものがあります。どうもそこから出てしまったのではないか。いや、それだけじゃない…。

去年、小川町の畑で葱苗をある区画で作っていました。葱は親の影も嫌うとかで、雑草による日当たりの悪さを解消しなければならないと、あるとき苗床の雑草をきれいにしたんです。で、何が起きたか。その当時まだ土曜か日曜だけしか行くことができませんでした。週を追うごとにネキリにやられ、結局最後に全滅。見事にやられてしまいました。対策を取れなかったのものありますが、手を加えたからやられたのではないかと思っています。

ジェラルディンの畑は、以前鳥たちが自由に飛び回っていました。同じ作物が並んでもいませんでした。つまり、害虫が来るにしても、自然と環境自体で防御体制ができていた。ところが、畑をつくりかえたことで、小さなフィンチ(セグロセキレイを小さくした感じ)類は入ってくるにしても、他の鳥たちは自由に虫を啄めなくなってしまった。野ネズミたちは一端好物を見つければ、隣に並んでいる、食べやすい環境になってしまった。まさか! 畑を整えたから食害が増えたんじゃ…。もし、仮に、そうであれば、間違っていなければ…。いったいどんな畑を作ったらいいんだろう。驚いたというのも事実、混乱したのも事実。簡単なことではありません。だから、面白いんでしょうか? 遣り甲斐があるんでしょうか?

 

 

今日の一枚:シドニーに間もなく着くころ、機影がブロッケンになってました。鮮明ではないかもしれませんが。このような太陽の悪戯は庵主にとって吉兆です。

 


つまらない計算

2014-03-11 18:23:07 | 徒然に想う
ある物を20メーターで158円、50メーターを399円で売っている。ある物と伏せているが、単位と値段は駅前のドラック・ストアーで表示されている実際のもの。あなたなら、どちらを買います?

買い手の論理だけではなく、売り手・製造側に立って…。

値段ってなんなのかと思ってしまいます。そういうものに一喜一憂、一体どういうことなんでしょう。






今日の一枚:散歩道を寄り道、枝垂れの紅白の梅。まだ満開じゃなく、八、九割。6時15分頃。

一日のリズム

2014-03-10 18:32:21 | 徒然に想う
朝6時に起きると、身支度を整え母屋に向かう。WWOOFerが過ごす小屋、小屋と言っても100年以上経つれっきとした2DKの家、から5分ほどかかる。そこにはウサギたちが、ギニービッグたちが腹を空かせ待っている。水、穀類をあげて、おはよー! クローバなど草を刈り取って、天候が不順とかで、あまりないので、笹を混ぜたり、干し草を入れたり、彼らの朝ご飯に小一時間。腹が鳴る。

7時半過ぎキッチンに入り、搾乳の準備。お湯を沸かし、ジェラルディンを待つ。朝ご飯は我慢、まだ食べない。これから朝のお楽しみ、“カウ”プチーノが待っている。搾乳しながら直接、コーヒーに牛乳を注いでもらうのだ。その美味しさたるや! 母屋に戻り、9時。やっと朝ご飯とあいなる。ちなみに、搾乳は手搾り、マギーという名の一頭から。

搾乳作業中の話が一番密度が高い、楽しい。正にプライベートな事から放射能汚染のこと、遺伝子組み換え食品のこと、なんでもござれ。今回は常にジェラルディンと二人だったから、プライベートのこともよく話した。相談にのってもらった。さすがに議論するほど英語力はないが、掛け替えのない時間。

マギー、ありがとうと言って、搾乳作業は終わる。こんな朝を三週も迎えて来たせいか、まだ旅から戻ってからリズムが戻らない。まだタスマニアでの生活の延長にいる感じがしてしまう。マギーは近くにいないし、ジェラルディンもメールの先。日課の散歩にもでない…。どうしたもんか。





今日の一枚:ジェラルディンの牧場の一コマ。左手の牛はケイティ。雌牛、搾乳するためいるが、仔牛がいて、ほとんど飲まれてしまっている。


追記:小川町で田植えの準備と種蒔き、夏に向け作業開始。姿は見えぬが、トラクタ…。

《風の中 畑を打つ音 混じりけり》

帰国!

2014-03-07 17:56:46 | 徒然に想う

もう、それは、それは楽しかった。いろんなことが沢山ありました。最大だったのは、自分の決断を再確認できたこと。それを分かち合える「家族―コミュニティの人たち」と再会し時を過ごせたこと、でしょうか。全く、有意義に三週間ばかり過ごしてまいりました。

タスマニアは夏の終わり、帰国の日に…

≪惜別を 我が身に知らす 青き樹々≫

 

詳細は後日改めてアップします。

 

今日の一枚:お世話になっていた牧場の風景。確か3月1日に撮影。トンガリ屋根の茶色の建物、搾乳するところがある納屋。毎朝、“カウ”プチーノを飲んでいた。