超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

クロス・マネジ 第10話「目指せ春大会」 感想

2012-11-20 06:48:11 | クロス・マネジ(WJ系)










今週の「銀魂」で最近の子供は修行を嫌がる、とか
手軽じゃないとダメ、的な事が語られましたけどそれがそのままこの掲載順に現れている、と。
まあこの作品は他の作品と違ってサクサクは進まないし段階を踏んでる作品ですけど
大人になるとそういう作品のが面白く思えたりするもんなんですよ(笑
最初から最強!ではなく
徐々に強くなっていく過程が楽しいし読むのも面白い
だけど、今やそういう方法論はもう古いのかな・・・なんてこの推移を見ているとそう思えます
しかしそういう地道で堅実な作品のが好きな人だっていると思うし、そう信じたい。
何よりも、最初がダメダメだったからこそ成長するのが面白いんですよね。
櫻井の指導法もいちいち理に適ってて素敵だなあ、と思うし
本当に自分の夢を託している
本気でそんな夢の行方に熱中している姿が格好良くて仕方がないですね。
そういうリアリティのある描写がお好きなら多分ハマれる漫画ではあるでしょう
でも残念ながら「P2!」「フープメン」と、
そういった類の作品はことごとく撃沈し続けてる訳でね
もしかしたら「ホイッスル!」みたいになれる可能性も少しはあるのかなあ・・・とか思ってて応援はしていた
しかしまあ、ここまで順調に落ちて行ってるというのは間違いなく前者のコースなんでしょうね。
「P2!」が生き延びたのって人気ではなく完全に運による要素が強かったので
10週打ち切りも存在しない今じゃキツいものがあるよなあ。
それでも応援は続けるけど、ね。


ただまあ、櫻井の指導方法や手厳しい方針はレベルアップには繋がってるんですけど
引きを見てると、確実についていけてない方々も如実に存在するようでね
ここでまた彼の手腕が試される事になるんでしょうけど・・・
これまた良い予感がする、というか
大体不穏な引きのときはもう爽やかオチが待っているというのは分かってますから(笑)。
何の不安もなく楽しみにしてますけど、そりゃ一応全員未熟とは言え、その中でも差異が出てくる
活躍出来なければそりゃ面白くないし疲れるだけだよなあ、とも思います
今後の課題としては、
そういう結果的にはみ出してしまう
日陰者にならざるを得ない方々をどう扱って育てていくか・・・ですよね。
展開的には丁寧過ぎるくらい丁寧に段階を踏む作りになってるんだけど
WJの作品って基本殆どがジェットコースター的作品になってるんだから、一作くらい
それらとは違う味わいの漫画があってもいいじゃないか、とは個人的に思う
というか、そういう漫画にヒットを掴んで欲しいんですよね。
願いを込めてアンケ投函は止めません。
先週の感想では同じくアンケを出してくれた同志の方の報告を頂き嬉しかったです。
今後も応援の意味も込めて記事をせっせと書いていきますので。
お暇でしたらお付き合い下さい。

それにしても、若本と関は本当に良いキャラしてるねー(笑
彼らの存在によってルール説明に違和感がなくなってるのが良い効果だと思ったし
けだるそうな表情の裏で本当に友達想いなのが伝わって来ます
そういう青春を感じさせる部分がやっぱ好きだし
単純に二人の性格も好きだし(笑
それに翻弄される櫻井の様子も良い具合に笑い的な潤滑油になってて良い仕事してるなー、と>若本と関
今後も是非是非彼らの出番は減らさずにお願いしたいですね。ルールもなんとなく分かったし
意外とシンプルなスポーツである事も理解出来た。
まず土台作りからしたいんでしょうね。
それはある意味ジャンプ的なやり方ではないのかもしれないですけど、
それでもこういう真っ当にドラマを作り上げていっている良質な作品には生き残って欲しい。
インパクト優先ではなく、じっくりと沸点に向かっていく漫画があってもいいじゃないか。
そんな風にも感じた、地道な成長が伺える面白いつなぎ回でした。
引きで描かれた彼女らの成長も楽しみにしています!







ところで先週の記事には沢山同志の方からコメントもらえて嬉しかったです
こういう一歩一歩着実に進んで行く作品だからこそ好きになる人もいるって思いたいです。
改めて大好きな漫画です、「クロス・マネジ」。
微力ながら応援は続けたい。


それはそうと、今週の扉絵はどこかコミカルで良い感じでした(笑
深空ちゃんも頑張れっ!



ニセコイ 第51話「コレカラ」 感想

2012-11-19 05:51:22 | クロス・マネジ(WJ系)








ちーちゃん可愛すぎ(笑)。








いやあ今週は素晴らしいニヤニヤ回でしたね!とにかく千棘が可愛過ぎて堪らなかったです、はい。
扉絵の時点でもう天使レベルなんだもんなー。本誌の大きなサイズで眺めるのが至福だわ。

と、同時に彼女の意識の変化についても描かれてたさり気に重要回でもあって
今まで楽が好きだとか、恋してるとか認めて来なかった千棘が
ここまで楽の事を想って考えて行動している、
違う言い方をすると自分からアプローチする事を意識し始めた、って事で能動的になった証ですよね。
じゃあなんで今までは能動的じゃなかったのか?って言えば、単純に「嫌い」だと思い込んで
思い込むことによって「恋」自体から逃げようとしていた
そんな千棘ちゃんが
いよいよ自らの気持ちに向き合い始めた
楽という存在から逃げなくなった・・・そんな明確な進展が描かれていて
それもあって素直にニヤニヤ出来たのかもしれません。こういう丁寧な展開を待っていた。

それはある種「ニセコイ」が「マジコイ」に変わっていく過程を描くという事で
ここからははっきりと千棘と楽のストーリーになっていくのかもしれない
し、なっていかない可能性もあるけれど
恐らくは一年経ってようやくこの漫画のテーマに本腰を入れて取り掛かり始めたという事なのだろう
千棘視点からの意識を描く事によって彼女の可愛さも何割か増したような気もするし
そこからの変化が如実に作中に反映されるようになればもっと面白くなると思う
後はまあ、適度に進展させ過ぎないように手綱を握っていれば
今週なんか結局手錠の件は解決しなかったけど、
ただ読者としてももう少し過程を眺めていたい気持ちはあるのでね(笑
その辺は最後まで持越しって事でこの作品の到達点もようやく見え始めた感じがする
後はちゃんと終わらせてもらえるかどうか、ですけど(笑)。
まあどちらにせよ、
取り敢えずこっから千棘がどんどんとデレていく様が読めるのは半ば確約された良質な一話でした。
また「アイアイ」に負けないくらいのニヤニヤ回を期待したいものですね。ええ。


自分が千棘を一番好きなのは、ルックスとか雰囲気以上に
難攻不落っつーか、中々落ちないし中々分かり合えもしない
そういう相手と徐々に徐々に接近していく過程を見るのが好きだから・・・なのかもしれないですね
要は身も蓋もない言い方ですけど、最初から好感度マックスなのが個人的には退屈、的な。
それはもちろんあくまで個人的な趣向ではありますけど
長いスパンで考えると
本当にそういうコツコツと積み重ねていくラブコメが好きな方には正にうってつけの作風になってるなあ、と
この先千棘だけではなく、楽もまた変化していくんでしょうけど、そのジワジワ感も含めて
こっからの彼彼女らを眺めていくのが非常に楽しみで仕方がないですね。
いよいよ面白くなってきた、ってところでしょうか。
今までも勿論好きでしたけれどね。
でも、やっぱりこっからが本番だって感覚はあります。
是非、しっかりとやり遂げられるように祈っております。








ところで、もう一度「オンセン」の時のようなお色気?イベント観たいッスね(笑
或いはラッキーハプニング系のイベントが起きても今の千棘じゃあ反応も変わってくるんだろうなー。
あれこれ想像(妄想)しつつ、また来週以降も楽しみにしています。



斉木楠雄のΨ難 第27話 感想(少年ジャンプ2012年51号)

2012-11-19 05:30:54 | クロス・マネジ(WJ系)








今週も簡易気味です。すいません。







◆斉木楠雄のΨ難

うわあ、今週のオチには完全にやられたわ。
なんつーか、海藤くんって微妙に大きなお姉さん向けのキャラのような気がしなくもない(笑
でも、それを抜きにしても今週は健気な友情物語!って感じで読み応え良かった
麻生周一、どんどん「少年漫画」のコツを掴んでいってるなー。
こりゃあ人気になる訳ですわ。
元々質の良いギャグを生み出す手腕がある上に
キャラ人気で魅せる能力も育まれていよいよブレイクの時近し!って感じ
個人的にも今のWJの良心、という印象で毎週安心して楽しませてもらってます。
斉木くんも何だかんだで友達になりたいって言われたのが嬉しかった
本当はそんなに嫌じゃないんだろうな。
可愛いですね(笑)。



◆SKET DANCE

う~んこっちも良い仕上がりでした
というか、少し泣きそうになったくらい(笑
自分はお嫁さんか保母さんという予想をしてましたけど
半分は正解?でしたね
人を良い方向に導く仕事をしたい
諦めなければ夢は叶うなんてウソっぱちだ、という冷めた視点を叩き付けつつも
それでも好きならば、楽しいならばやり続ける価値はある、という
そういう結論の変化も含めて
本当にスケットダンスらしい良いお話で、個人的には大満足でした。
なんとなく初期の「夏の桜」を思い起こさせる懐かしいテイストのお話でもありましたね。

とはいえ、進路とか夢だとか
そういう話題になるってのはやっぱり完結が近いのかなあ。
ちなみに、アンケを出してて唯一?長期連載になった作品でもあります。
ますます趣のある作品になってて、このタイミングで終われるのならばそれはそれで・・・って
感じでもありますけどね。




◆新米婦警キルコさん

車の人、何も悪い事してない
道路の真ん中で立ち話してるのも迷惑だし
しかもそれを注意したら車をたたっ斬られるっていう
いくらなんでも笑えなかったんですが・・・。

巨乳でも嬉しくないし
全く可愛くない
主人公はセクハラの常習犯
これは正直どうなんでしょうね。あんま長続きしない気がします。
嫌いって程でもないですけど。



◆HUNGRY JOKER

早くも本格バトルか・・・。
もうちょっと最初はドラマ性重視の方がいいんじゃないのかなあ。
今のところ「ただ戦ってるだけ」という印象が否めず。
キャラは割と好きなので、
そこを活かした展開を期待したい。







次号は新連載「食戟のソーマ」!読切が大好きだったので連載も期待したいです。
「ニセコイ」「クロス・マネジ」「恋染紅葉」の個別感想もよろしく。




THE NOVEMBERS「November Spawned A Monster」@恵比寿LIQUIDROOM 12.11.17

2012-11-18 04:35:51 | ライブレポ









THE NOVEMBERSのライブを観に恵比寿まで行って来ました。








ワンマンは4ヶ月ぶり、かな?
バンド名に合わせて毎年11月には必ず東名阪でワンマンライブを行っているノーベンバーズ
ちなみに09年のと10年のレポ。去年はアルバムのリリースツアーだったのでこのシリーズはなかったですね。
まあそれでもリリースツアーでワンマンをやったのを考えると毎年11月ワンマンは欠かしてない、という事で。
早々に売り切れだったからかビックリするほどのスシ詰め状態で驚きました
それでも基本棒立ちなので苦しくはなかったですけどね(笑
いくらファンが増えても、
ファンの質は変わらない
素敵な事ですよね。本当に。変な風に変わっちゃうバンドもいる中でね。

ライブの内容自体は、新作「GIFT」に合わせて若干穏やかな雰囲気のショウになってました
以前までのノベンバは〇〇系、例えばギターロック系とかラウド系とか
分類のし易い音楽だったんですけど
今はもう大げさに言えば、ノベンバというジャンルを確立した感じがあります
世間では憂鬱を歌うロックバンドとして分類されているのかもしれないけど
そうではなく、
その中でどう動くのか、どう感じるのか、どう描いていくのか
そういう事柄を歌う暗中模索、かつ能動的なバンドに変化した気がしていて
それこそが今のノベンバがノベンバたる所以な気がした、完全に脱皮を果たした事を告げるワンマンでした。
以前のような分かりやすい衝撃性を半分放棄した代わりに、明確に「その先」を提示するようになった。
それも、悲しみの中で、ですよ。そんな音楽をたっぷりと聴けて幸せな公演でした。







入場と同時に、メッセージカードが手渡され、粋な計らいにニンマリしつつ
ライブ本編は「Harem」で穏やかにスタート。結構前の方まで行けてたんですが
間近で多幸感と切なさ溢れる音像に浸れて早くも満足気味
その後は「Reunion with Marr」でスッと澄み渡るような美しいロックを小気味良く奏でる。
いつも以上にしなやかな歌が印象的だった「sea's sweep」に関しては、
より生々しいアレンジがバッチリ決まっててその辺りも含めて新鮮な出来栄えでした。

ここでレア曲「ブルックリン最終出口」、
新作の流れで聴くといつも以上に沁みていいですね。
なんて良い曲なんだろう
なんて良いメロディなんだろう
実は今年聴くの2回目だったりしますが、更に洗練されているように思えて嬉しかった。

一年前の新曲「はじまりの教会」は一年を経てすっかり馴染みまして
以前のも以前ので新鮮さがあって良かったんですけども
よりスムーズに伝わるようになった
ものに出来てる感覚が
それもまたリスナー的に手応えを感じられて今の新曲がどう馴染んでいくかも楽しみになったり。


ノベンバとは思えないポップなイントロで始まった「Slogan」は
アウトロの部分では音源以上に白熱した、鋭さを感じさせるアンサンブルに完全に変化
思った以上にライブ向けの楽曲なのかも、と予兆を感じつつ
これまたライブでの進化を如実に感じざるを得なかった「夢のあと」、
以前はもっとロック度の高い聴かせ方だった気がしますが
この日は完全に浮遊感だとか、陶酔させるような方向性に振り切れててこれまた新鮮な変化を受けれました
どんどんと荒唐無稽な部分がしなやかに洗練されていくような気持ち良さがありましたね。

逆に、ライブ披露初期よりも不穏さを増していた「日々の剥製」、
その不気味で鮮烈的な佇まいと音にも着実な進化と深化を同時に感じてたんですが
去年ライブで聴いた時はもっとポップだった印象があったんですよね
でもこの日はあんまりポップって感じはしなくて
むしろコアな方向性でした
それもあってか最後の「本当さ」の部分のインパクトもいつも以上に印象に残って
きれいになった部分もあれば、より不穏になった部分もあるという
そのバランスも何となくいいな・・・とか思いつつ

この日もまた垂涎の仕上がりだった「STAY AWAY」の素晴らしさ
原曲とは完全に別物になってる気がしなくもないが
それ含めて生真面目さが滲み出てて大好きですね
ここまで振り切れたカバーは中々出会えないと思います。息を呑むような真剣さが滲み溢れていました。


暗黒の踊り場を作り出した「永遠の複製」のがなるようなシャウト、
最初の方を少し巻き舌で過剰に歌い倒した「ニールの灰に」の圧倒的な格好良さ
まるで何かに取り憑かれたのように叫ぶ小林さんが素敵だったんですが
「dnim」「Gilmore guilt more」の連発で
更に小林祐介の獣化は進んでいく
ストイックに芸術性に溢れたロックンロールを追求していく姿が非常に頼もしく見えたんですが
それを「dysphoria」を経て「白痴」で大爆発させる!!
・・・・・凄い迫力でした。
前述の通り、新譜の方向性からして
激しさ、ラウドな部分はいつもより押さえ気味のライブだったんですが
ここに来て一気に憎悪とか、憤怒のエネルギーに完全に引きずり込まれてしまいました
こういう書き方もあれですが、自然と聴いてるこっちも顔が引きつってきて
大激怒の表情になってしまうという
ちょっと抽象的な書き方ですが端的に「持ってかれた」ワンアクトでしたね。
頭がどうにかなりそうなくらい、興奮し過ぎてしまいました。この噴出するようなパワーはいつ聴いても、
何度聴いても慣れないですね。特に今回は久々だったのもあってブチ切れるほどアガってしまった。
何より「GIFT」リリースタイミングのワンマンでこの曲を組み込むって(笑
個人的に全く演奏するとは思ってなかったので
その意味でもやられたなあ。
圧巻でした。

真逆に、沁み入るようなメロディに泣きそうになった「GIFT」はまた違った意味での威力が
ポロンポロンと物悲しく弾かれるギターフレーズがまた堪らないんですよね。
実際に泣いてはいないんですけど
でも十分心の琴線は揺さぶられた名演でした
こういうライブハウスで聴いてるのに、別の場所で聴いてるかのような想像力、イメージを煽れる
そういう表現力のあるバンドが個人的には大好きです。
ノーベンバーズも今や、
それが出来るバンドに到達したんだなあ・・・とか思うと少し感慨深い
淡々とした中でも熱さだったり、確かな想いだったり、明確な能動性だったり
そういうものをふんだんに感じて受け取ることが出来た幸福で豊かなワンマンライブだったと思います
音のジャンルとしてのオルタナでなく、本来の意味でオルタナに成った印象のライブ
これから新譜の曲がどう活きていくのかも含めて来年以降も楽しみですね。
楽しくて厳かで、豊かな時間をありがとうございました。







セットリスト
1.Harem
2.Reunion with Marr
3.sea's sweep
4.ブルックリン最終出口
5.はじまりの教会
6.Slogan
7.夢のあと
8.日々の剥製
9.STAY AWAY
10.永遠の複製
11.ニールの灰に
12.dnim
13.Gilmore guilt more
14.dysphoria
15.白痴
16.GIFT
encore
17.ウトムヌカラ
18.Misstopia





アンコールの時のMCで、小林さん「Charaさんが「GIFT」聴いたって!」という知らせを受けて
思わず動揺して渋谷で降りるつもりが神泉で降りてしまった、という
微笑ましいエピソード(笑)も披露
子供の時から聴いてたので変な汗が出たとか。まあ実際「ウトムヌカラ」は彼女をイメージして作った曲
なので、披露された時にもなんとなくCharaをイメージしながら聴いたりもして
うん、確かに合ってる気がするなあ・・・と思いながら
最後のフレーズがじんわりと温かく沁みる
その流れからの「Misstopia」もいつもとは違ういたわりを感じたりと
これまたこのライブで「しか」味わえない絶品のセットリストに最後まで舌鼓。
大人になった訳でもなく、子供を貫き通した訳でもない、ただ「自分」を守る為に自ら努力を惜しまない
それはより現実的になったと言える訳なんだけれども、でも決して達観してるってことでもない。
より世界に対して、自分に対して批評的でありつつも
それでも工夫を凝らして前に進む
大人ほど達観してる訳でも、子供ほど我がままを叫んでいる訳でもない
一人の人間として凛と立ちながら闇に震えながら、個人を貫き通す事を選ぶ
「戦っている人たち」の姿がそこにはありました

一曲一曲のクオリティは言わずもがな、
より曲の持つ性質を確実に伝えんとするクールな姿勢が刺激的で格好良く映った
正しく誠実なワンマンライブだったと思います。より後に残る公演になってたかと。
また、忘れられない一日が増えました。
次のライブも楽しみにしてます。



鋼鉄の華っ柱 8~9巻(最終巻)/西森博之

2012-11-17 23:59:14 | 漫画(新作)








西森博之「鋼鉄の華っ柱」8~9巻読了。早くも完結、ですね。








一応ある種の成り上がりストーリーとしてこの漫画を読んでた訳なんですけど、
最終的には普通のラブコメみたいなエンディングになってるのは何故だろう?って少し思った
ただまあ・・・話としてはキリの良い部分で終わったから後図されはないんだけど
正直なところ「全部やり切って終わった」というよりは
結構途中で幕引きって感覚は強い
言っちゃえば、「俺達の成り上がりはこれからだ!」って感じじゃないですか?
しかも、別に単行本が売れてなかった訳でもないし、打ち切りって感じでも無さそうだし・・・
そこら辺はちょっと不思議というかよく分からないですね。
続けようと思えば全然続けられたんだろうけど
ある程度成り上がりが成功して
真道のバックボーンや過去を描いて、そのシリーズが案外長丁場になったから
そこを落とし所にしよう~って感じだったのかなあ。まあそれも単なる想像に過ぎませんけど
本音を言えば、もっともっと真道が成り上がって元の生活を取り戻す部分まで観たかったなあ。
ただ、それはあくまで個人的な欲求であって
物語自体は完成度高かったと思いますけどね。
早く終わりすぎだよ~って気持ちは正直拭えないけれど、
出来れば蘭子とくっ付いて最後まで格好付けて欲しかったって気持ちはあるけど、
納得が出来ないってほどでもないし、過去編は確かにスリリングで面白かった。
最後の敵の巨悪度は凄かったし(笑)、
最後まで真道が紳士道を貫いたその生き様もカッコ良さを感じれて
読後感はそれなりに良かったかなあ、とは思いますね。
真道も8巻では多少間抜けな姿も晒して(笑)最低限の人間臭さは感じられましたし
やや欲求不満なポイントはあるけれど、全体を通して見ればやっぱり今作も安定して面白かったなあ~、と
また次の連載も楽しみにしてますけど、そろそろ長丁場の連載もまた読んでみたいッス。
という事で。

総括としては、過去編も十分面白かったんですけど
やっぱり印象に残ってるのはサラダボーイ(笑)とかの悪人を出し抜くシリーズですかね
後半は半分はラブコメちっくになってたんですけど、あの辺の真道の容赦ない攻撃っぷりは
観ていて単純に気持ちが良かったし、
好感度も度々上がって
実にクールで読み心地の良いエピソードの数々でした。
そこから考えると、前半と後半とでは結構読み心地の違う作品になってる、とは思うので
その意味でもまだまだ続けて欲しかったんですけど
まあある程度この作品「ならでは」の面白さは提示してくれたので
その点ではやっぱり好印象なのは変わらないですね
個人的には出し抜くシーンの快感的な意味合いで「ONE OUTS」にも通じる面白さがあったんじゃないか、と
まあ前述の通り後半はどんどん青春ものになっていく訳なんですけど、最後の最後まで
出し抜く、ってテーマ性だけは維持されてるので十分楽しめると思う
後は最後の方完全にハーレムになってましたけど
ここまでハーレムに違和感のない主人公も珍しいですよね(笑
そりゃモテるだろ、って性格と容姿ですもん。最後に恋人を手にしたって意味では
そこが成り上がりの終点ではあるのかな・・・って意味で無理矢理欲求不満を納得させる事にします(笑
でも、物語としては最後の最後までスリルがあって面白味があったのは間違いない。
今作も、良作でした。お疲れ&ありがとうございました。







今作の主人公は西森作品でも一ニを争うくらい好きでしたね(笑)。
凄くシビアな視点が光ってたな、というか。
次もまた週刊でやって欲しいですね。