marbleの新曲「夢ぐも」を聴いた。
1年ぶりのシングル!・・・なんですけど
実はmiccoさんが作曲したシングルとしては5年ぶりになるのかな?
確か「青空loop」以来だったはず、ですね。アルバムでは「Lingering Fizz」とか「虹色ハミング」とか
割と表題曲を書く事が多いmiccoさんですが共通してるのは結構疾走感がある曲が多い
んでこの曲もそうなんですけど、ただ
勢いってよりは
もっと練り込まれてるような、メロディ優先で作られてるような
そんな気が個人的にはするんですよね。サビのメロディーラインなんか相当凝ってる感じがするし
でも聴いてる方としては疲れずにスムーズに入ってくる、その塩梅が素晴らしくて
また一つ目に見える進化を聴かせてもらった気がします
エネルギーは感じるし、
要所要所で力強くはあるんだけども
その一方で繊細さも垣間見れるっていう
強弱のコントラストが面白い、そんなナンバーに仕上がってるなあって
単純にキャッチー云々では済まされない気合だったり、奥深さを感じられる
そんなポップ・ミュージックとしては抜群のセンスに満ちた作品になったんじゃないか、と
個人的にはそう思っています。
広がってく輪の中 ちっぽけな手のひらで
掴めるものひとつ
欲張り過ぎた瞬間 零れ落とさないように
ぎゅっと握りしめた
miccoさんの詞で絶妙だと思うのは、ちゃんと現実を見ている感覚というか
ある意味ではシビアというか。例えば全員に好きになってもらう事って無理だし
一部の小さなヒビを気にしてると自分を見失いそうになるし
だけど、
探してる夢ぐも 胸の奥にある
「幸せは星の上~」でも描かれていた、本当に大事なものは全て自分の中にあるって解答
転がりながら、それでも理想の場所や自分を夢見て歩いていく、そんな意思が楽曲から伝わって来て
全部が全部都合の良い事ばかりではないんだけど、
それでも理想を追う事は止めない、という
非常に地に足の付いた決意表明になってる所が個人的に素敵だと思えます。
上記の詞から察するに、全員に好かれる事や、何もかもをプラスに持っていく事は限界がある
だけど、だからこそ、今この手に掴んでるわずかな喜びは手放さない
多少の諦めが発生しても
一番肝心な部分だけは毅然として守り続ける
そんなある種現実的だけど、でも誠実なメッセージ性が個人的にはグッと来るなあ、と
本当に大切なのは他人を気にする事ではなく、胸の奥に息づいてる自分の意思って事なんですよね。
それもまた歌い手の意思というか、想いが反映されていて聴いてて真に迫るものがあるな、と。
恐らくサビの「待ち合わせはまだ先へ」っていうのは
あくまで個人的な捉え方ですけど、未来の自分、理想の自分の事だと思っていて
そこに辿り着く為に、どんな夢を見るのか
どんな道を選択していくのか
そういう歌だと考えると、これもまた旅の途中の歌になってるのは間違いないかなあ、と思う
即ちベスト盤の最後に収録されていた「幸せは星の上」と地続きの世界観だとも感じれて
その意味でもニンマリしてしまった、
素朴でポップだけど、力強さも往々にして感じられる
marbleファン的には納得のシングルナンバーになったかな、と。
ベクトルが一貫してるのが非常に良いと思いました。
そんな爽やかで芯の強い「夢ぐも」とはやや対照的に
カップリングは菊池さんの絶妙なアレンジが光る「いつか明ける空へ」、
表題曲の一生懸命歌ってる感じとは逆にカジュアルに、大人っぽく歌ってる印象で
アレンジはともかくテイストとしては「手のひら」の楽曲に近い印象があります
だけど、サビの超ポップで粘りの強いメロディの求心力は
きっと「夢ぐも」に負けず劣らず強い
「夢ぐも」が後押しの一曲としたら
「いつか明ける空へ」は側に居てくれる楽曲って感じですかね
そんでもってこの季節、秋冬に部屋で聴くのには適している、あったかいナンバーだとも思えます
久々にmarbleの気合の入ったシングルを聴く事が出来て個人的には幸せでした。
真摯なメロディに、真摯なボーカル
今回もまたヘビーローテーション必死!な力作に仕上がってましたね。
いつも以上に開けたメロディーラインが刺激的なシングルでもありました。
で、新譜も出たという事で来月にはワンマンライブも控えてますね。
どっちもライブでは盛り上がりそうなナンバーとしても鳴ってるので
その意味でもワンマンが楽しみです
更には恒例のコラボアルバムが年末にリリース、と
久々にmarble成分を大量補給出来そうですっごく楽しみですね!
それが終わったら、今度は2年以上ぶりのオリジナルアルバムもそろそろ期待しています
何にせよ、今年後半もまだまだフル稼働って感じで嬉しいですね。それまでこの盤を聴いてます、って事で。