西森博之「鋼鉄の華っ柱」8~9巻読了。早くも完結、ですね。
一応ある種の成り上がりストーリーとしてこの漫画を読んでた訳なんですけど、
最終的には普通のラブコメみたいなエンディングになってるのは何故だろう?って少し思った
ただまあ・・・話としてはキリの良い部分で終わったから後図されはないんだけど
正直なところ「全部やり切って終わった」というよりは
結構途中で幕引きって感覚は強い
言っちゃえば、「俺達の成り上がりはこれからだ!」って感じじゃないですか?
しかも、別に単行本が売れてなかった訳でもないし、打ち切りって感じでも無さそうだし・・・
そこら辺はちょっと不思議というかよく分からないですね。
続けようと思えば全然続けられたんだろうけど
ある程度成り上がりが成功して
真道のバックボーンや過去を描いて、そのシリーズが案外長丁場になったから
そこを落とし所にしよう~って感じだったのかなあ。まあそれも単なる想像に過ぎませんけど
本音を言えば、もっともっと真道が成り上がって元の生活を取り戻す部分まで観たかったなあ。
ただ、それはあくまで個人的な欲求であって
物語自体は完成度高かったと思いますけどね。
早く終わりすぎだよ~って気持ちは正直拭えないけれど、
出来れば蘭子とくっ付いて最後まで格好付けて欲しかったって気持ちはあるけど、
納得が出来ないってほどでもないし、過去編は確かにスリリングで面白かった。
最後の敵の巨悪度は凄かったし(笑)、
最後まで真道が紳士道を貫いたその生き様もカッコ良さを感じれて
読後感はそれなりに良かったかなあ、とは思いますね。
真道も8巻では多少間抜けな姿も晒して(笑)最低限の人間臭さは感じられましたし
やや欲求不満なポイントはあるけれど、全体を通して見ればやっぱり今作も安定して面白かったなあ~、と
また次の連載も楽しみにしてますけど、そろそろ長丁場の連載もまた読んでみたいッス。
という事で。
総括としては、過去編も十分面白かったんですけど
やっぱり印象に残ってるのはサラダボーイ(笑)とかの悪人を出し抜くシリーズですかね
後半は半分はラブコメちっくになってたんですけど、あの辺の真道の容赦ない攻撃っぷりは
観ていて単純に気持ちが良かったし、
好感度も度々上がって
実にクールで読み心地の良いエピソードの数々でした。
そこから考えると、前半と後半とでは結構読み心地の違う作品になってる、とは思うので
その意味でもまだまだ続けて欲しかったんですけど
まあある程度この作品「ならでは」の面白さは提示してくれたので
その点ではやっぱり好印象なのは変わらないですね
個人的には出し抜くシーンの快感的な意味合いで「ONE OUTS」にも通じる面白さがあったんじゃないか、と
まあ前述の通り後半はどんどん青春ものになっていく訳なんですけど、最後の最後まで
出し抜く、ってテーマ性だけは維持されてるので十分楽しめると思う
後は最後の方完全にハーレムになってましたけど
ここまでハーレムに違和感のない主人公も珍しいですよね(笑
そりゃモテるだろ、って性格と容姿ですもん。最後に恋人を手にしたって意味では
そこが成り上がりの終点ではあるのかな・・・って意味で無理矢理欲求不満を納得させる事にします(笑
でも、物語としては最後の最後までスリルがあって面白味があったのは間違いない。
今作も、良作でした。お疲れ&ありがとうございました。
今作の主人公は西森作品でも一ニを争うくらい好きでしたね(笑)。
凄くシビアな視点が光ってたな、というか。
次もまた週刊でやって欲しいですね。