アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

高菜漬けを作りました。

2021-12-05 17:22:03 | 手作りのたべもの

   半月ほど前、私宅より100mほど標高の高いところに住む知人が、フェイスブックで「高菜がたくさん採れ過ぎました。ほしい方にお分けします」と投稿したのを見て、すかさず挙手。1.2キロほどのみずみずしい高菜をいただきました。

   高菜漬けは、以前、熊本の親戚から毎年新漬けが送られてきていて、漬物好きでない私でも十分おいしくいただくことのできる数、少ない漬物の一つでした。九州産の野菜のはずが、こんな寒い土地でできるとはまずびっくりでしたが、とりあえず、知人におそわったとおりに、まず下漬けからはじめてみました。

   下漬けの塩分は、8%。洗って、一日置いた菜を、塩と順に重ねながら漬けます。おもしには、うちにある重しでもっと重い6キロのものを載せました。

   ところが、2日後には本漬けに入る、ときいたのですが、2日どころか5日経っても水は上がってきません。菜っ葉をひっくり返したりもんだりして漬け直しましたが、やはりだめ。食べてみると、高菜漬けの懐かしい味が。

   水は出ていませんが、もう本漬けに入るには十分の頃合いのはずなので、ボウルに菜っ葉を入れてごしごしもんだり押し付けたりして繊維を壊す作業に入りました。

   市販のものを食べていた時は全く気が付きませんでしたが、高菜の繊維はとても固い。茎は嚙み切れるかどうかのぎりぎりの固さです。そのあと、0.5%の塩を振り、また重しを。

   たった0.5%の塩では到底水は上がってこないだろうと思ったらやっぱり翌々日になっても上がらず。とにかく腐るのが心配なので、検索して見つけた塩水漬けに切り替えました。適当な濃度の塩水を作り、樽の脇から注ぎ、また重しを載せて漬け直したのです。

  数日後、味を見たら、苦みもえぐみもない立派な高漬けになっていました。

  試行錯誤の末の高菜漬け。新漬けを通り越して古漬けの数歩手前の匂いと味になっていました。塩だしをしてもしなくても、味がいい。めはりずしにするには、これくらいの固い繊維が、破れなくていいのかも。ひとまず成功しました。

   漬けた甕は、2年ほどまえにかったもの。買ってすぐ、金属の何かにぶつけて、ひびが入ってしまいました。最初は漏れることなどなかったのですが、今年は梅を漬けたら、いつの間にか下に赤い液が溜まっていました。だんだんひびが広がったようです。

   それで、友人のオクダキヨミさんに、金継ぎをお願い。金属をあまり使わず、漏れないようにしてくれました。今回、直してもらってから初めて使いましたが、何の支障もなくちゃんと漬物ができあがりました。よかった。

   菜っ葉と甕とおもしと塩。それだけあれば、常備食ができるって、すばらしい。

   できあがった漬物は小分けして冷凍しましたが、ほんの一部残して、小さな甕で漬け直しました。はじめは塩だけ振りましたが、やはり思うように水が上がってこないので、塩水に変更。4日目くらいになりますが、だんだん古漬けの色に変わってきました。そろそろ試食してみようと思います。

 


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