アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

「奇跡のリンゴ」のリンゴジュース

2010-05-20 11:37:00 | のみもの
 農薬も化学肥料も施さないでりんごを栽培している、木村秋則さんのリンゴジュースを飲みました。

 ジュースはいつも、果汁100%の、濃縮還元でないジュースを選んで飲んでいます。100%果汁といっても味はピンからキリまでありますが、おいしいと思えるリンゴジュースにも何度も出会っていました。

 でも、木村さんのリンゴジュースはいままで飲んだどのリンゴジュースとも違っていました。とても甘いのに、すっきりしているのです。澄んだ味とでも言ったらよいのでしょうか。口の中でじわっとおいしさが広がる感じです。

このリンゴジュースを飲んだ翌日、別のリンゴジュースを飲みました。低農薬のリンゴをつかった100%ジュースで、前はそこそこおいしいと思っていたものです。ところが、飲んでみて驚きました。刺激的なのです。酸味がきつくて渋さも感じられます。

 木村さんのリンゴジュースはいってみれば水みたい。体の中を染みとおるようなここちよさがありました。じわっとくるのです。刺激的ではないので、のんだとき「おいしいリンゴの味がする」としか言いようがなかったのですが、あまり間をおかずに他のジュースを飲んでみて、違いがはっきりわかりました。

 木村さんの「リンゴが教えてくれたこと」(日経プレミアムシリーズ)には、無農薬無肥料でのリンゴ栽培を始めてからの苦闘のあとがつづられていて、壮絶な話がたくさん載っています。ようやく実ったリンゴは、今では「奇跡のリンゴ」と呼ばれています。呼ばれている理由は、いつまで経っても腐ることなく、ただしおれるだけだからなのだそうです。


 木村さんは本書でこう語っています。

 「自然を見る、それも長く観察するということは、百姓仕事にとって一番大事なことです」

 「私は「農薬を使わないと虫が来て困る」とか、「無農薬なんかで、できるはずがない」とか様々なことを言われてきました。でも、山へ行ってみてください。山にそれほど虫がいるでしょうか。山では肥料も農薬も除草剤も何も使っていません。にもかかわらず農地ほど虫はいないのです」

 「自然の山の姿を手本にし」ている木村さん。だから彼の畑で実ったリンゴで作ったリンゴジュースも、刺激の少ないやわらかい味がするのでしょう。
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ヒノキ笠と背負い籠

2010-05-20 10:31:33 | 便利な道具・好きな道具
  久しぶりに木曽に出かけました。稲武から国道153号線を走って阿智村で左に曲がり、昼神温泉郷を抜けると木曽に入ります。木地師の里で木工製品を物色したあと、妻籠方面に向かいました。

 妻籠のちょっと手前に「桧笠の家」があります。前に何度も訪れたことはあるのですが、いつも竹製品ばかり見ていました。今回初めてここが全国でたぶん唯一「桧笠」を売っているお店だということを知りました。

 これがヒノキ笠です。農作業や山仕事、川での漁にも使われていて、耕地の少ないこのあたりの主要な産業として成立っていたのだそうです。最盛期は明治のころで、「100万枚ちかい生産量を誇っていた」と、「蘭(あららぎ・南木曽岳の麓に広がるこの一帯は蘭の里というそうです)桧笠」のパンフレットに書いてあります。

 今は生産協同組合ができていて、土地の方々が作って販売しているそう。特産のヒノキを薄く切って長細い短冊(ひで)に切り、編んで作ります。かぶってみると、見た目よりはるかにかぶり心地がいいのに、驚きました。

 大きさはさまざま。天辺が二重に編んである高級品もあります。

  ニホンカモシカの剥製がかぶっているのは三角が深い形のもの。きょとんとした目に似合っています。

 野良仕事に便利そうなので、ひとつ買いました。私の頭にちょうど合う枠を探してもらいました。気に入ったのがなければ付け替えてくださるそうです。

 背負い籠と青竹のザルも買いました。どれも美しくてつかいやすそうです。青竹の籠に入っているのは「ひで」の端切れ。お風呂に入れるといい香りがするそうです。おまけにもらいました。笠は発送もしてくれます。
 *ひのき笠の家 (0264)58-2727
  

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チエ流マクロビオティック料理教室、春の部終わりました

2010-05-20 09:16:08 | マクロビオティック
  5月17日(月)と19日(水)の両日に渡って、第10回目の「チエ流マクロビオティック料理教室」を開きました。講師は大阪の初田智恵子さん。本年度最初の教室です。

 この教室は年に三回開いており、今年で4年目を迎えます。稲武地区内だけでなく、豊田市街地や岡崎市、名古屋市などずいぶん遠くからも来てくださっています。今回初めて参加した方も何人かいらっしゃいました。

 今回のメニューは、いちごずし、豆乳ドレッシングマリネ、新玉ネギのモチキビオムレット、モチキビドーナツ、ハーブポテトスープです。

 肉魚はもちろん、卵も牛乳もつかわないマクロビオティック料理、毎回材料の組み合わせの妙や調味の仕方に驚くのですが、今回もまた発見がたくさんありました。

 写真手前左がメインディッシュのモチキビオムレットと豆乳ドレッシングマリネ、右はいちごずし、後ろ右がスープです。オムレットは卵じゃないのに卵味を感じました。ふわっとしているからなのでしょう。豆乳ドレッシングは私の好きな味。チエさんが気に入っている市販のドレッシングを豆乳とオリーブオイルで再現したそうです。

 モチキビドーナツは、米の粉入りと小麦粉入りの二種類を作りました。米の粉入りのほうがさっくりしていて私の好みに合いました。

 1日目は13名の大人に小学生1人が参加。ほかに赤ちゃん二人、二歳の女の子一人がどんぐり工房の厨房に集まりました。小学生のHくんは常連のKさんとずっといっしょに調理に専心。赤ちゃんたちは、たくさんのおかあさんたちに抱かれて心地よさそうにしていました。2日目は参加者5名のこじんまりした会に。

 イチゴとご飯、モチキビのオムレツといった意外な材料の組み合わせや調理法に「目からうろこが落ちた!」との感想が飛び交い、マクロビオティック料理の面白さ、楽しさに触れて頂くことができました。
 
教室については、当日の参加者の方々がご自分のブログで紹介してくださっています。Pさん(→)Tさん(→)です。また、三河の山里便りでも、近々詳しく報告してくださる予定です。


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