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ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

医療事故で年に10万人死亡

2007-01-20 23:12:33 | 読書/新聞/映画など
医療事故で、年に10万人も死亡しているなどということは、信じられますか?

全米科学アカデミーの医学協会が1999年におこなった報告によれば、「病院側のミスによって毎年10万人の米国国民が死亡していると推定される」のだそうだ。

「最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか」草思社刊。353ページ

この本によれば、原子力発電所の破滅的な事故や、多数の航空機事故など、ほんのつまらないミスを重大化させておきている。

キューバ危機でケネディ大統領が米ソ開戦を決意したとき、核ミサイル安全装置がはずれていることに気がつかないあわてぶりだったという事件もこの本に記載されている。
核ミサイルは、大統領以外に発射できないようにさまざまな安全装置が施されているときいてきた。しかし、当時は、混乱のなかで、「自分1人でミニットマンを発射できた」と兵士が語っているのだ。
多数の発射台でそれぞれ発射できる立場にあった何人もの兵士一人ひとりに、人類の運命がゆだねられていた時期があったという!核武装というのは、そういうことなのだ。
核拡散のなかで、もしかすると、今もそういう国があるかもしれない。ちょっとした事故の組み合わせで、人類が滅亡する可能性も懸念される。

われわれは、ミスと巨大な事故の連鎖のなかにいる。

一回のフライトで機長は何回もミスを犯すとも指摘されている。左のエンジンが調子悪くなったときに、勘違いして右のエンジンを止めて何百人の命をうばった機長もいる。

もちろん、逆に、大事故を未然に防いだ人たちも多い。ニューヨークの59階建の高層ビルが完成したあとに、偶然の機会に設計ミスをみつけて倒壊を防いだ人や、スタジアムの2階席の崩落を寸前に見抜いた人もいる。
DC10の後部貨物ドアが吹っ飛んで、違う理由で方向舵の操作がまったくできなくなった日航機と同じ状況に陥りながら、無事着陸させる離れ業をした機長もいる。その機長は、新型のDC10の操縦訓練のときに、機体の隅々を点検し、重大な欠陥に気がついていた。後部貨物室のドアが外開きになっており事故が懸念されること、そこに、3つの油圧系統が集中し、事故のときにすべての方向舵が動かなくなる可能性があることだ。その機長は、特別に許可を得て、フライトシュミレーターで、方向舵がまったくきかない状況で、エンジンだけで飛行機を操る訓練を何度もおこなっていた。そして、それから2月後に最悪の事故が起きた・・・。機長は、何百人の命を救うことができた。自分の命も。




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