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ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

バングラデシュが消える危機

2012-03-29 08:28:40 | 読書/新聞/映画など
地球温暖化による人類の生活の危機は、想像をこえる規模で、想像をこえるはやさで現実化している。

多数の科学者たちの危機にたちむかう研究も大きな成果をあげつつある。とくに、二酸化炭素や水蒸気による温暖化の影響は、詳細にコンピュータでシミュレーションされている。そのシミュレーションの正しさは、過去をシミュレーションして現実と一致することで検証されている。

地球温暖化の影響は、きわめて多様であり、地域によってその影響のあらわれかたもちがう。しかし、地球上の多くの地域で、この数十年のうちに壊滅的な影響がさけられないことがあきらかになりつつある。

南アジアは、水の問題が世界でいちばん深刻な場所だといわれている。

ここでは、バングラデシュについて予測さていることをみてみたい。バングラデシュは人口が2050年には2億2000万人に達するとみられている。国土の3分の2が海抜5メートル以下であり、数年おきに国土の70%が水没する深刻な洪水にままわれている。1998年の洪水では、3,000万人が家を失い、50万棟以上の家屋が倒壊した。

バングラデシュでは、2030年までに1°C、2050年までに1.4°C気温が上昇すると予想されている。その結果、冬の降水量も減って干ばつがふえると予想されている。ガンジス川とプラマプトラ川は、近い将来、夏の数か月は水がかれてしまいかねないという。

インドは、2025年以降、水不足になやまされはじめる。

ヒマヤラの氷河は極地以外で最大の氷体でありアジア全域の重要な水源だ。この氷河が2035年までに消滅する可能性が非常に高いという。

この氷河が溶ける季節と、雨量の増大がみこまれるモンスーンの季節がかさなって、大規模な洪水もだいたい4年に1回という多発になった。

さらに温暖化による海面の上昇がある。今後50年で、バングラデシュの国土の4分の1近くが海に水没すると予想されている。河川への塩分の侵入もあり、米が8%、小麦32%減産となる。洪水とかさなるとさらに深刻だ。海面の上昇はさらにつづく。食料不足から飢餓状態も懸念されている。

「気候変動は、生き残りをかけた問題だ。」南アジア13億人がすでに直面し始めている深刻な生存の危機は、地球上でここだけでおきている問題ではない。

たとえば、アメリカだけでも、各地で深刻な水不足や海面上昇の影響が確実におきつつある。中国も、東南アジアでも、中東でも、アフリカでも、ヨーロッパでもそれぞれのあらわれかたで地球温暖化の深刻な影響をうけはじめている。



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