eラーニングの現状と展望

ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

ASPを考える

2004-12-15 20:47:50 | eLearning
最近、携帯電話をつかってeラーニングを提供する機会もでてきた。携帯電話のeラーニングでは、イントラ型をだれも考えない。最初から、自明のようにASPと考えられている。なぜだろうか。それぞれのユーザー企業が、何千万円もはらって携帯用LMSを自家用に開発しようと考えないのは当然だ。多数でプラットフォームを共有すれば十分だ。
コンテンツ提供側も、たぶん同じだろう。いくつかのコースを提供するために、各社それぞれが何千万円もはらって自前のプラットフォームをつくるのは経済的にあわない。

内定者むけのeラーニングが、急速に普及してきた。これは、ASPでしか提供できない。

グローバル企業が、世界の生産拠点に、各国語で日本からeラーニングを提供するケースもではじめている。これも、イントラ型では不可能だ。

eラーニングの最大の特徴のひとつは、個別に学習履歴をとれることだろう。これを活用した学習支援が重要だ。最後まで学習するように支援し、あるいは、学習の個別指導をするには、専門組織が必要となる。ユーザー各社が社内にこの専門組織をかかえるのは、コストもかかり専門家も必要となる。ASPであれば、この学習指導すべてをアウトソーシングすることができる。

ASPであれば、初期導入の特別な費用はいらない。サーバーのメンテナンス要員も必要ない。すさまじい技術進歩のなかで、最新のテクノロジーを活用するコストもとくに必要ではない。

ASPのサーバーは、多機能で高性能だ。何億円もかけた高機能を、多数のユーザーで割り算して、低コストで活用できる。あらゆる機能が抜群にすぐれている。
ついでながら、イントラネット型のLMSは、SCORM準拠が多い。したがって、低機能だ。そもそも標準化というのは、そういうものだ。

コースウエアの本格的な普及の時代、ASPが基本になってきた。