いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

生活保護の現物給付とは。 what a spot delivery for life protection

2012-09-24 19:35:15 | 日記
 (1)生活保護費受給世帯、受給者が過去最多を更新しているのは、本人の問題とともに社会、政治の問題でもあると書いたが、政治の目は救済のための社会制度の整備充実よりは、個人の問題への責任自覚、転嫁へと向ける考えがある。
 
 生活保護費の一部不適切な受給形態、不適切者の受給問題を受けて、自民党や大阪維新の会は政権公約、綱領で「現金給付」から「現金、現物給付選択制」、「現物給付(spot delivery)」へ転換する政策を打ち出している。
 現金給付の目的外への流用を排除する、いわゆる増え続ける生活保護者への自覚、締め付け政策だ。

 (2)生活保護費の不正受給は社会問題化しているが、多くは政府機関の認定制度、確認精度に問題があって、その不備責任を多くの生活困窮者による生活保護費受給者に責任転嫁するのは政治の自己否定につながるものだ。

 長引くデフレ円高不況、雇用不安、震災社会に対して適切で効果的な政策をとらずに、政策優先順位を間違えて社会情勢、景気動向に影響を及ぼす消費税引き上げに特化して、生活困窮者への救済対策が遅れていることが生活保護費受給者の増加につながっている根本問題だ。

 (3)一に雇用、二に雇用と言って、また再生可能社会を唱えて言行不一致の末に1年で辞任に追い込まれた元首相たちもいて、政治は生活保護費受給者の「社会復帰(social return)」への仕組み、制度、義務、扶助を整備充実せずに、形式的な審査対応ばかりの「受け身」行政で生活困窮者の自立回復、持続可能な社会復帰への適切で有効な政策、手を打ってこなかったことが生活保護費受給の社会問題を生んできた。

 こうした政治、社会対応の不備、不足に対して省(かえり)みることもなく生活保護費受給者の急増、不適正給付問題に限定しての「現物給付」の考えは、問題解決のための基本理念からはずれた政治、政策「自己否定」の本末転倒の視点というほかない。

 (4)生活困窮者の「社会復帰」への制度(訓練、教育、参加)の充実、義務化、周知の徹底、行政によるバックアップ体制、整備が必要で、あわせて行政の適切な審査体制による有効で効果的な国民投資(税)の使途が守られなければならない。

 子ども手当(現在、児童手当に回帰)も含めて政府の給付、救済制度が政策の意図したものと適正にマッチして利用されているのかは検証、確認が必要で、その分析により国民生活の効果的な扶助、補助として活用されることが当然の政策理念として必要だ。

 (5)そうした政治過程、改善も経ずして、現在直面する社会、経済情勢も考察、考慮せずに生活保護費受給者の「自己責任」問題に転嫁するような「現物給付」思考には賛成できない。

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原発ゼロ政策のまやかし。 trickery for the a.p.p zero policy

2012-09-23 19:49:27 | 日記
 (1)政府は2030年代に原発稼働ゼロ社会(a.p.p zero society)を目指すエネルギー環境戦略をまとめた。表向きはいいけれどその中身を見ると、その間、安全確認(いまだに安全方程式は証明されていない)を得た原発は再稼働し、核燃料サイクル(使用済み核燃料を再処理して再利用する)事業は維持し、取り組むとし、さらに原発ゼロ政策は「不断」に見直すとある。

 これでは原発ゼロを目指すと言いながら、原発を重要電源と位置付けて原発再稼働の安全性の結果、成果、実績を踏まえて、将来、原発維持を視野に入れたどうにでもとれる期間猶予のエネルギー体制ということだ。「方向性」が定まらないものを「方針」とは言わない。

 原発ゼロと言いながら、パラドックス(paradox)として核燃料サイクル事業は継続して取り組むなどとは、国内需要(原発ゼロ政策)としては必要もないことを明記してまさか海外の使用済み核燃料再処理ビジネスでもあるまいし、将来のただ原発再稼働維持に向けたムダな保険投資と言うことだ。日本の原発ゼロ政策の説明を受けたIAEAも「極めて不透明」と批判コメントした。

 (2)あちらこちらと八方美人的などっちつかずの放漫な政策を打ち出して、将来のエネルギー政策の進むべき道を一本化して明確にしないのは、有効で安全、効率的な国民投資(税)の使途にはならない。予算の浪費でしかない。原発にとってかわる再生可能エネルギーへのプラン、プロセス、プログラムの開発充実度にも影響しかねないことだ。

 原発はたとえ原発ゼロになっても数十年、数百年単位での経費、技術を含めた安全な最終処分行程があり、すでに54基もがその対象となっている。
 原発ゼロと54基の安全な原発最終処分行程に予算、技術、環境に道筋をつけるべきで、今回の政府エネルギー政策の方針は重要基本問題を意図的に回避した意義も意味もないものだ。
方向性が定まらないものを方針とは言わない。

 (3)時代をリードする経済構造改革も見直さずに電力安定供給にばかり特化する経済界や原発大国の欧米諸国からは懸念の声も聞かれるが、唯一の被爆国日本として今また原発の安全性に重大で時空のかかる欠陥、被害を実体験した日本は、明確に原発ゼロ社会の構築に向けて先駆的役割を果たすべき時代だ。

 特に米国とは核の平和利用(核燃料サイクル)に関する条約で取り込まれており、原発ゼロ政策への路線変更での交渉も必要だ。
 今回の政府のエネルギー環境戦略の方針はその使命感が伝わってこない。まるで時間の経過とともに原発ゼロ政策に逆行するのを待つかのような意図を込めた意味も意義もないものだ。

 (4)原発ゼロの道は既存原発の安全な最終処分、代替エネルギーの開発実用化とともに、膨大な時間と技術開発能力の必要な政策、事業だ。
 明確に原発ゼロ政策に一本化して、予算と時間と開発に総力を集中投資すべきものだ。

 政府は原発ゼロ政策を閣議決定せずに、「あいまい」にフリーハンドを与え政治責任を放棄したのだ。

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不思議な現象。 game of life by k. zaitsu

2012-09-22 19:36:37 | 日記
 財津和夫さんは若い頃は音楽志向として宇宙(cosmos)に強い関心、興味がありまして、音楽テーマにもよくとりあげていました。チューリップ時代のソロアルバム「宇宙塵」というのもありましたし、チューリップアルバムでも「無限軌道」、「Halo」、「new tune」のほか「シューティング・スター」、「生まれる星」など名盤、名曲が多くあります。
 その財津さんが1977年に経験した不思議な現象をラジオ番組「人生ゲーム21」で語っています。

 「みなさんは私と違ってあまり旅はされませんよね。旅先でこんなことがありました。あれは函館に泊ったときのこと、1977年。函館のあるホテル、ふっといつもは目が覚めない時間に目が覚めた。
 その部屋はベッドがひとつで右側は窓があってカーテンがあります。頭を向けた反対側、つまり足の方に白い壁があってふっと目が覚めたときに右手のカーテンの間からいっぱい光が入ってました。ですからもう明るい9時か10時くらいかな。日差しの強い光が入ってました。

 ふっと目が覚めて飛び込んでくる光をふっと見ると、同時に足元の先方の壁にゆれる乳白色の光、そうですね見た感じ直径10~15センチくらいのゆらゆらするものがあったんです。
 これはカーテンのすき間から入ってくる光がゆれているんだろうなと思ったんですが、どうもなんか違うようだ。
 そこで目をこらしてよくカーテンからもれてくる光の行く先を見ると、そこはなんかぜんぜんその光とはまったく違う光でどこからも射しこんだ光ではなく、そこにオリジナルとして存在しているような乳白色の光でした。

 それをじっと凝視していますと、真ん中にもうひとつの同心円のような光の輪っかが見えましてさらにその中に人物の影が見えるんですね。踊っているその人はよく見ると山高帽にステッキを持った大きな靴をはいて、おっ、チャップリンだ、チャップリンが踊っている。
 と、その瞬間なんかおもしろいなと思ったんですけど、私の幻覚だと思って、ぼくは超常現象なんかには懐疑的な男なんで目をなんどもなんどもこすりながら見てもよく見えるんです。

 そのうちゆらゆらした乳白色の球体のような光はだんだん小さくなっていきました。チャップリンだと思ったときはなんかうれしくなっちゃったんですね。チャップリンの魂だと思っちゃったんですね。
 チャップリンの魂がここにいるんだと理屈なしにそう思いました。ずっと見ているうちにだんだんと消えて、ふぃっとなくなったんです。ひゅっと消えていった。でもカーテンのすき間からの光はそのままなんです。これはあきらかに違う光なんです。その瞬間は悪寒(おかん)がしまして毛布をかぶって合掌しながら寝ました。

 朝起きて11時すぎでしょうか、証人がいるんです。姫野というバンド仲間と同じタクシーに乗って会場に向かいました。隣の姫野に目が覚めてこんなことがあった、チャップリンが踊っているんだと言っても「へぇ」とか言って姫野が半分バカにした返事をしまして、その会話の直後にタクシーのラジオからニュースが飛び込んできたんです。
 チャップリンが入院したというものです。なんだ入院か、それはひょっとして亡くなったチャップリンの魂がみたいなものを見たんではないのかと思いました。その日はそれで終わったんです。

 その翌日か翌々日にチャップリンが亡くなったことが伝わりました。そのとき思ったんですが、これはチャップリンの魂がさまよってたな、亡くなっていたのかなと思ったんです。ニュースは後から出てきたのかなと思ったんです。

 そしてその後のその後、2005年ぐらいのことですが、ある人が財津さんは映画好きですよねと言ってものすごい分厚い淀川長治さん監修の映画本をくれたんです。10センチぐらいあるもので、はじめてその本をパッと親指をあててパッと開いたところがチャップリンのところだったのです。

 チャップリンは1977年88才でスイスで亡くなりました。それ以来ぼくはチャップリンとは何かがあるなと思ってずっと暮らしてきましたが、未だに特別なことは何もないんです。」

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国の成り立ちと領土問題。 genesis of nation & territorial affairs

2012-09-21 19:45:31 | 日記
 (1)日本の歴史をものすごく大ざっぱに見れば、中国は三大文明(黄河文明)の発祥の先達の祖として文明、文化、政治、教育などを吸収、勉学するために奈良、平安時代にかけての日本の先人たちは中国に向けて遣唐使、遣隋使を派遣して、旺盛に文化交流、外交につとめた。
 今でも漢字文化、儒教思想、道徳など日本人の精神性、社会の基盤の土台となっているものは多い。

 その後江戸時代には一転して鎖国政策を取って世界との門戸を閉ざして、島国独自の武家制度、町民文化で300年の栄華を通す。文明開化の明治、大正になってようやく西欧文明が大量に入ってきて視線は世界に向けられて日清、日露戦争での極東、アジア侵攻路線で覇権争いに突き進んでいく。
 昭和時代に入って軍事政権は現在の中国、韓国などアジア侵略戦争を拡大して、あげくの果てに米国ほかを敵に回して膨大な戦争被害、打撃のもとに敗戦による米国押し付けの平和憲法のもとで戦後復興は始まる。

 (2)この間に中国は共産主義革命が起きて政権を奪取し、共産主義全体思想国家として今や世界第2の経済力国家として新興国の経済発展をリードしている。

 かっては師弟の関係の日中が、①覇権主義思想の結果の果てに米国にねじ伏せられて、日米軍事同盟という庇護(一部実質占領政策)のもとで戦後経済復興をとげた日本と、②共産主義革命によって自らの思想、手によって政権を勝ち取った中国が、今や尖閣諸島を巡る領土、領有権問題で二国間緊張が高まっている。

 (3)中国にとっては理不尽な主張であっても、革命で勝ち取った政権、主権の国の成り立ち(genesis of nation)から、おいそれとは譲ることなど出来ないありえない領土、領有権問題だ。
 一方の日本は鎖国政策の末に一転して欧米追随の上、米国から保障された、与えられた政権、主権の民主国家だ。領土、領有権問題への対処、処理、解決に不慣れで(理由いかんにかかわらず外交上そうあってはならないが)、一貫性、主張性を欠く。
 海保巡視船レベルで実効支配している現状を、わざわざ国有化などで相手(中国)に動機づけ、つけ入る「スキ、スキ間」を見せている。

 それでも平和憲法、日米軍事同盟(安保)に一見守られた主権国家日本の国民は、平和慣れはしてこの二国間緊張をまるで中国国内問題かのように、やや傍観者的に感じている。

 (4)日本の政治、外交は「スキ」、「スキ間」だらけだ。この実体を直視しないで一見都合よく平和社会で個人主義ばかりが幅を利かせている。
 この問題の中国政府の主導によると思われる中国国内状況操作を見て、現実を知るばかりの個人主義だ。本当の日本を取り巻く現状、関係、現実、推移はどうなっているのか、今の政治からは伝わってこない。

 中国では最高指導部9人中8人が領土にとどまらずに歴史問題として、日本への強い不満を発言して(報道)、中国では日中国交正常化以来、最も激しい批判(報道)と言われている。

 ねじ伏せられ、守られるだけの歴史の日本の政治、外交は大丈夫なのか。

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数学超「難問」の解明。 elucidate an ultimate problem of maths

2012-09-19 19:48:37 | 日記
 (1)人類は「知的好奇心(curiosity)」派と「知的探究心(quest spirit)」派とに二分されて存在する。未知の領域へ限りない夢と希望、ロマン(roman)を続けていつも挑戦してきた。
 現在、生物が生存する条件があるとみられている火星に米国探査ロボットが着陸して、「海」、「川」の跡地や表層の鮮明な映像を地上に送り続けて、石や物質の採取も試みられている。
 岐阜県の東大スーパーカミオカンデでは宇宙創生解明のカギを握ると見られるダークマター(dark matter)のキャッチ、解析を試みる研究も続けられて、分析、解析結果によっては星のなりたち、宇宙の起源、解析の手がかりになるものと期待されている。
 高感度のダークエネルギーカメラによる深宇宙の探索も始まった。

 (2)人間のなりたち、起源、宇宙のなりたち、起源の膨大な歴史時間をかい間見ることができるとすれば人間の知的好奇心、探究心の極みだ。昨年から今年にかけて自然科学、物理学分野での未知への挑戦と研究実験の成果発表が続いた。
 アインシュタインの光よりも速い物質はこの世にはないという相対性理論に、日欧の研究チームがニュートリノを使った実験で一旦は光よりも速い実験結果データを発表したが、検証の段階で実験精度に不備、問題があることがわかって、同研究チーム自らその結果データを否定することになった。
 ノーベル物理学賞授賞の小柴さんが初めてカミオカンデでニュートリノのキャッチに成功したのを受けての発展的実験、挑戦であった。

 (3)数学分野でも、歴史上提唱された予想された数学理論の超「難問」がいまでも未解明のまま残っているものもある。
 整数論の代表的難問の「フェルマーの最終定理」も解決までに約350年もかかった(報道)壮大なロマンだ。

 (4)その中でも「最も重要」な未解明難問とも言われる整数の理論「ABC予想」を、京大の注目の若手数学者が「証明」する論文をインターネット上で公開した。
 単なる好奇心派には数学難問「ABC予想」なるものの意味、意義も不明なら、しかし世界の探究心派の専門家にも同教授のその解明、証明の「数学的手法」さえもほとんど理解できていない(報道)ような「驚異的」で画期的な偉業との認識だ。

 解決に約350年もかかった前述の数学「難問」もこの「ABC予想」を使えば一気に証明できてしまう「偉業」だとの世界の専門的評価だ。
 従ってこの「論文」の正しさを判定する精査、査読にも「時間」を要する(報道)という、とんでもない解明論文だ。

 (5)同教授は若手ながらすでに多岐にわたる優れた実績も十分で世界から注目されており、数学研究分野では「証明は間違いないのでは」(報道)との認識だ。

 未知の領域への人類の挑戦は限りなく、興味、関心を引くものではあるが、単なる好奇心派には最初から最後までまったく意味、意義不明の数学理論の歴史上の超「難問」解明(elucidate an ultimate problem of maths)だが、探究心派の無尽蔵の挑戦、研究、意欲には十分、夢とロマンを見させてもらっている。

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