いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

財津和夫が語る。 talking by k. zaitsu

2012-09-01 20:02:26 | 日記
 昨年3月の大震災直前に福岡でチューリップが財津さんプロデュースのイベントで一夜限りの集結コンサートを開催して変わらぬ存在感を示して、さて今年9月からの全国ツアーではどんなチューリップを見せてくれるのか楽しみです。
 「魔法の黄色い靴」でメジャーデビューして40年、今でも集まればほぼオリジナル・メンバーだけで財津サウンドのスキルの高い歌、ハーモニー、演奏を提供する稀有(けう)な実力派バンド・チューリップに、ニューミュージックの時代をリードしてきたライブバンドとしての「自負」と魅力がうかがえます。
 財津さんが自らパーソナリティをつとめるラジオ番組「人生ゲーム21」でチューリップ40年コンサートにかける思いを語っています。


 「まもなく始まるチューリップ40周年コンサートツアー、これについておしゃべりしたいと思います。

 ツアーというのは、若い時はなんかイヤでしたね。イヤだというのは、一言でいうと自由な時間が束縛(restriction)されるんでイヤでした。
 最近は要領がわかってきて、こことこれを押さえていればなんか大丈夫だとわかってきました。若い時はどう接していいのかわからないじゃないですか、朝から晩までただ一生懸命なんでそれで疲れたんですかね。自分の時間がまったくない状態でしたから。
 地方に行くと、全国まわれていいですね、仕事で全国をまわれていいですねとよく言われるんですが、そのたびに心の中で自由な時間がなくて行きたくないと思っていました。

 最近はホント、たとえば今度北海道に行くから北海道のあそこに行ってみようとか考えるようになりました。
 空気が変わるだけでうれしいんです。東京と地方とそんなに空気が違わないんじゃないかと思う人がいるかもしれませんが、随分と違います。
 風がふっと吹いてくるだけで匂(にお)いから違うんです。海沿いの街に行くと海の香りがただよって、晩ごはんは魚だと思えるんです。澄んだ空気というだけで気持ちいいです。
 東京にいると家族もいるんで、家族に見えないようで束縛されているんでそこから解放されたいという気持ちになります。
 
 今回のツアー、ちょっと楽しみにしているんです。今まで日程表を見ながら、ここに行ったらこうしようとか思いながら、今回そんなこともやろうとしています。
 メンバーまた昔のまんまで、メンバーもいろいろ変わりましたけれども、初期の頃のメンバーが集まってやろうというんで、じゃそうしようかなという感じで始まりましたけどね。

 まぁ、よっぽどのことがない限り今回が最後でしょうね。毎回そんな風に思ってましたけれど、今回はホントに最後でしょうね。出来ないですよ。体力的に出来ないんです。
 野球選手が引退する時にホームランと思って打った手ごたえがあった打球がフェンスの前でとられるあの感じです。最近、小久保選手がそんなこと言ってました。
 実感として身に滲(し)みるんです。理屈じゃないんです。あ、これって最後じゃないかとそんな感じで、最後だと思っています。
 と思うと、いろんなことやってみたくなったりするんです。以外や以外、どうなんでしょうか、火事場のばか力みたいなものが出てきたりするんでしょうけれど楽しみです。

 終ってから何を感じるのか個人的には楽しみです。チューリップというものが自分の中からなくなってしまうと感じたときに、自分がどう変わるのかなぁという思いです。
 解散した時にチューリップがなくなったんですが、それは数字上のうえというか事務手続きで終ったという感じでしたから、身体の中ではチューリップが大きな岩のように存在していたんでしょうが、今回は風化(weatherig)してしまうんじゃないかと思っています。
 まぁ、せいぜい楽しんでやってみたいなと思っています。」

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