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オールドゲーマーの、アーケードゲームとその周辺の記憶

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PPフェア2002より昭和のパチンコ(3):終戦直後(昭和20年代)のパチンコ

2021年08月22日 23時00分05秒 | 歴史

少し重いミッションの決着をつけるのに時間がかかり、今日22日の夜10時過ぎまで、拙ブログの更新に全く手を付けていませんでした。と言うわけで、今回は超手抜きでご勘弁いただきたいと思います。

太平洋戦争が終結したのが1945年(昭和20年)です。あらゆる物資が不足した戦時中にパチンコなどできるわけがありませんから、この間日本のパチンコ産業はほぼ完全に停止していました。きっと、パチンコ玉も台枠や釘などの金属も、戦時中は供出させられたことと思います。

だがしかし。なぜか終戦直後から、露店のパチンコ営業が行われていたようです。

終戦の翌年、昭和21年(1946年)に開かれた、名古屋復興まつりと銘打った催し。ゲートの右手に「パチンコ遊技」の看板が見える。

映画においても、闇市でのパチンコが描かれる作品があります。この件については、拙ブログにしばしばコメントをくださるカナダのCaitlynのブログ「exploring pachinko in Japanese cinema...」をご参照ください。

 

終戦直後のパチンコは、まだメダル式であったようです。

昭和20年代のパチンコの裏構造。払い出すメダルが人の手で補充されている。


本来であれば、一銭パチンコがメダルに変化していくあたりの歴史についても述べておくべきところではありますが、冒頭で述べた理由により、今回は割愛します。「ものと人間の文化史 186 パチンコ」をお持ちの方は、そちらをご参照いただければと思います(関連記事:法政大学出版局「ものと人間の文化史 186 パチンコ」のご紹介)。

もともと露店営業から始まったパチンコですが、20年代には店舗としてのパチンコ店ができるようになっていたようです。

昭和26年(1951年)、群馬県前橋市に開店したパチンコ店。この当時はまだメダル式だった。

戦後すぐのパチンコの製造は、依然としてマニュファクチュアであったようです。

「昭和20年代前・中期頃」とするパチンコ機の製作現場。「女性の工員が多かった」とある。

ワタシはかねがね不思議なのですが、手作業でパチンコ台を作っていたころ、あの釘も一本一本手で打ち込んでいたのでしょうか。だとすると、打ち込む角度や深さを均等に揃えるのはけっこう熟練を要すると思うのですが、実際のところ、どうなんでしょうか。

昭和27年(1952年)には「連発式」が登場し、パチンコ店が軒を連ねるほどのブームとなりました。

昭和28年の大阪・天王寺駅前界隈。「パチンコ連鎖街」とある。

ワタシが今「天王寺」と聞くと、天王寺動物園と、ジャンジャン横町のゲーセン「かすが娯楽場及びスマートボールの「ニュースター」」(関連記事:大阪レゲエ紀行2019(1) DAY 1・午前)が思い出されますが、この時代はパチンコ店が全盛だったようです。

つづく。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (caitlyn)
2021-08-23 08:33:18
thank you so much for these great photos. Where did you find them?
The picture of loading the medals is really special
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Unknown (nazox2016)
2021-08-23 20:55:27
Hi Caitlyn,
These photos were exhibited at an event called "Pachinko / Pachislo Fair 2002" held in Makuhari Messe (Chiba Pref.) in 2002.

I have sent a e-mail.
Please refer.
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Unknown (tom)
2021-08-23 21:18:33
お忙しいなかので更新お疲れ様です。

パチンコの量産釘打ちに関しては、確かに謎ですね。手動工具でしたら長さを均一に出来る(釘本体を摘まめる)ペンチみたいものは現存します。

写真の天王寺は、JR天王寺駅北側の面影があります。(今もパチンコ屋さんがあります)
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Unknown (nazox2016)
2021-08-23 21:37:09
tomさん、コメントをありがとうございます。
本日、このブログをご高覧くださったパチンコ誕生博物館の杉山館長からeメールをいただき、「釘を1本ずつ垂直に打ち込む道具がある」と教えてくださいました。おそらくtomさんがご存じのものもこれのことだと思います。博物館に展示があるとのことです。

天王寺駅の北口というと、玉造筋沿いでしょうか。Googleマップで見てみましたが、確かになんとなく面影を残しているような感じがありますね。
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