オールドゲーマーの、アーケードゲームとその周辺の記憶

コインマシンやギャンブルゲームやカジノの歴史的エピソードとか、時々カジノ旅行記とか、たまにスポーツやマンガとか。

新ラスベガス半生中継2023年G2Eショウ(4) DAY 3・G2Eショウ(その1)

2023年11月12日 19時46分58秒 | 海外カジノ

3日目の今日は今回の巡礼のメインイベント、G2E見物の日。

・朝10時に集合してG2E会場のヴィニーシャン・エキスポ・センター(旧サンズ・エキスポ)に向かう。この期間のヴィニーシャン、及びパラッソの駐車場は満車になったり入れたとしても出る時に大いに苦労する経験を過去にしているので、向かいのtiに車を停めて徒歩でヴィニーシャンに向かう。

・会場で、事前にメールで受け取っていたバーコードを提示してバッジ(入場証)と交換するが、その行列がものすごいことになっていた。やはり前日に事前登録しておけば良かったと後悔しかけたが、列はかなりスムーズに進み、10分程度で手続きを終えることができた。

◆ARISTOCRAT
・今年のARISTOCRATのブースはクローズド展示で、中に入るには事前の登録が必要だった。とは言え、外から柵越しに展示を見ることはできたし、またショウ3日目(最終日)はオープン展示となって特に手続きなく誰でも入れた。見込み客への対応に力を入れた結果か。

BUFFAROLIGHTNING LINKでこの15年間世界のスロットマシンの潮流をリードしてきたARISTOCRATの今回のメインは、全米No.1の人気のプロスポーツリーグNFLをIPに取り入れた一連のシリーズだった。NFLには32チームが属するが、プレイヤーは自分が贔屓とするチームをゲームのテーマとして遊ぶことができるなど、従来のIPモノとは一線を画す仕掛けがあった。他社が真似ることはできたとしても、いや、ARISTOCRAT自身でさえ、これを超えるコンテンツを今後作れるのだろうか。欧州でサッカーならあり得るか。

①柵の外から見たARISTOCRATブースの一部。ここはBUFFAROやLIGHTNING LINKシリーズの新作などが展示されている一角。 ②ブースの入り口には巨大な米式蹴球のヘルメットのオブジェが飾られていた。 ③-④NFLの一連の機種を展示する一角の床にはグリダイアン(米式蹴球のフィールドのこと)柄の人工芝が敷かれていた。

・ショウ最終日のオープン展示で入場したら、カジノホテルで発生するいろいろな支払い、例えばゲーム代だったりホテル代だったり飲食代だったりで使用できるのみならず、プレイヤーズカードの機能も持つスマホのウォレット機能のモデル展示を発見。今後はこのようなシステムがスタンダードとなって行くのかもしれない。

◆IGT
・IGTは大歌手「ホイットニー・ヒューストン」をテーマにしたビデオスロットが一押し。エントランスのゲートには、ホイットニーの衣装やゴールドディスクなども展示されていた。ただ、これまでマイケル・ジャクソンやブリトニー・スピアーズなど芸能界のビッグネームをIPに採り入れたスロットマシンはいくつも作られてきたが、彼らの人気ほどにヒットした例はない

①-②WHITNEY HOUSTONの展示の模様。 ③ゲームは「LIGHTNING LINK」のインスパイア・発展形らしい。 ④ホイットニーの衣装や受賞した数々の実績も展示されていた。

・もう一つ、49インチ湾曲液晶を縦に二つ配置した巨大な「PROSPERITY LINK」も大きく展示されていた。初めて紹介されたのは昨年の5月で新製品ではないが、ゲーミング業界誌が主催するベストゲーム賞を受賞したり、業界の調査会社のレポートで常に3位以内にランキングされるなど話題作ではあるらしい。二種類のゲームがあり、それぞれで異なる中国美女が出てきて何かしてくれるとのことで、「PROSPERTY(繁栄)」のネーミングとともに、いかにも中国市場を意識したゲームであるように思える。

・IGTと言えばビデオポーカーの最大手メーカーでもあるが、なんだかよくわからないポーカーゲームがいくつも展示されていた。ビデオポーカーのバリエーションを増やす工夫自体は40年前から試みられ、それらのいくつかは今も生き延びているが、そろそろ無理を感じるようになってきている。ゲームの構造上、提供できる最高の大当たりをあまり大きくできないビデオポーカーにはどんな将来が待っているのか。

①PROSPERITY LINK。49インチモニターを縦に二つ並べ、ハッタリは効く筐体になっている。 ②-④よくわからないビデオポーカー。これまでに習得してきたストラテジーが使えないので、いっそsigmaやCRONがやっているような、ビデオスロット寄りのゲームを作ってくれた方がまだ遊んでみようという気になれる(個人の感想)。

◆LIGHT & WONDER (旧Scientific Games)
・元来が宝くじ会社のScientific Games社は、2011年にBarcrestを、2013年にWMSを、そして2014年にBally(その子会社となっていたShuffle Master含む)をと買収を繰り返してきた。そのScientific Gamesは2021年時点で88.3憶ドルもの負債を抱え、2022年、宝くじ部門とスポーツブック部門をアトランタのBrookfield Business Partners社に売却することを決断した。これにより、今後はBrookfield Business Partners社がScientific Gamesを名乗り、残ったマシンゲーム部門は「LIGHT & WONDER(以下、L&W)」と名前を変えることとなった。

・そのせいか、今回のL&Wの展示は、MONOPOLY、QUICK HIT、BLAZING 7、WONKAなど過去の人気シリーズの後継機ばかりで、2019年の時のような攻めた新機種やチャレンジが見られなかった。いや、実際は表面からは見えにくいイノベーションがあるのかもしれないが、2019年時のような「センス・オブ・ワンダー」は感じられなかった。ひょっとして今後、L&Wは縮小したり分裂したりなどと言うことが無いことを祈りたい。幸い、今のところ市場でL&Wが占める割合は減ってはいないように思われる。

①-③L&Wのブースの様子。個別のゲーム機の写真がないところに、ワタシの失望の大きさが表れている。それにしても、新社名はすぐにジョージ・ルーカスが立ち上げた特撮専門工房の「Industrial Light & Magic」が連想され陳腐な印象を得た(個人の感想)。

(G2Eショウその2に続く)


新ラスベガス半生中継2023年G2Eショウ(3) DAY 2・その2:本日のゲーム三昧

2023年11月05日 15時42分24秒 | 海外カジノ

・車を交換後、5分の距離にある「タウンスクエア」内の「ベロシティ・eスポーツ(Velocity eSports)」に向かう。オープンは2022年10月と新しい施設だが、ここは2021年末まではその経営にセガもかかわっていた「ゲームワークス(Game Works)」だった。

eスポーツを謳うほか、未成年は立ち入ることができないバーを併設するなど、昨日行った「デイブ・アンド・バスターズ」や「ラウンドワン」よりは高い年齢層の集客を意識しているように見える。

①~③店内の様子。ゲームエリアは類似する他店とあまり変わらない。④景品交換エリアは入り口受付の背後にあり、なんとなく冷やかしで入りにくい。

eスポーツエリアの入り口(①)と中(②)。時間制の課金でPCでの通信ゲームができる。飲食スペースも確保されている。


①ボウリング施設(8レーン)はラウンドワン同様レジャーボウラー向け。②ピンボールも4台あった。③21歳未満立ち入り禁止のバーエリア。カジノのバーとは違い、ビデオポーカーは無い。④イベント会場にも使われるパーティールームの入り口。

・次はストリップを少しだけ北上して、いよいよ念願の新Pinball Hall of Fame(PHoF)へ。

①ストリップに向けて建てられたPHoFのマーキー。向こうに見える金色の建物はマンダレイベイ。 ②建物の前面の巨大な「PINBALL」の文字。 ③中に入ってすぐに目にする光景。

およそ2500平方メートルの場内に置かれている機械の数は以前の5倍、1000台とも言われている。場内は奥に向かう通路が5つあり、その左右に機械が置かれている。

画像右から左へ順に、入り口に背を向けた状態で見る場内奥に向かう通路。右から2番目と3番目の通路の間に、いくらかの物販も行っているサービスカウンターのようなものがある。最も左の壁沿いの通路は殆ど倉庫状態。

ただ、見たところ1/3くらいの機械は電源が切られていて、場内の随所には「NO MONEY IN DARK MACHINES(暗い機械にはお金を入れないで)」の注意書きが掲示されている。NPOのボランティアで運営されているこの施設では十分にメンテナンスができるほどの人員がなかなか都合できないであろうことは想像がつくが、事態が改善されることはあるのだろうか。

今回の新PHoFでは「BAZAAR (Bally, 1966)」と「KING TUT (Bally, 1969)」の2機種と感動の再会を果たした。どちらもワタシが1970年前後に目黒駅ビルの屋上で遊んでおり(関連記事:商業施設の屋上の記憶(2) 目黒近辺)、これはワタシが機種名やメーカーまで特定できる最も古い記憶になる。

BAZAAR (Bally, 1966)の全体とプレイフィールド。フリッパーが閉じる「Zipper Flipper」を初めて搭載した機種。

画像:BAZAARのバックグラス。剣を呑む大道芸人の姿が当時小学生のワタシに強い印象を残した。

KING TUT (Bally, 1969)の全体とプレイフィールド。3インチフリッパーと、起動すると点灯するポストが出始めたころの機械で、ピンボールの新世紀の到来を感じたものだった。ゲーム内容はほとんど覚えていなかったが、今回の出会いで明らかになった。

KING TUTのバックグラス。当時から「ツタンカーメン」の名前は知っていたが、「TUT」がツタンカーメンを指す言葉だと知ったのはそれから20年以上も後の事だった。

・PHoFの次は、ラクサー、エクスカリバー、NYNYのゲームアーケードを回るつもりだったが、車のトラブルで3時間ほども行動時間をロスしていたため、予定を変更して本日最後の予定地だったサーカスサーカスのミッドウェイと屋内遊園地に移動する。

サーカスサーカスではアニメショップ「VEGAS MANGA」、ミッドウェイ、お約束の無料サーカスショウを見た後で、たぶん以前はバフェだったが現在はフードコートになっているところで夕食。

①VEGAS MANGAの入り口。マーベル系もあるが、日本産のマンガやゲーム関連のコンテンツの方が圧倒的に多い。 ②VEGAS MANGAでは一番くじも扱っている。 ③無料サーカスショウのステージ。向こう側にはミッドウェイ(本来はカーニバルや移動サーカスなどで軒を並べる露店街のこと)が見える。 ④今日の夕食。フードコートのPOPEYEでチキンサンドイッチ(ドリンク込みで15ドルくらいだったか)。

夕食後、せっかくなので少し遊んでいこうということになり、一旦散開する。ワタシはサーカスサーカスのプレイヤーズカードを持っていなかったが、ちょうど見つけたInterblockの新しいETGクラップスに「この機械はプレイヤーズカードを受け付けていません」との表示があったので、ここで遊ぶことにする。オッズベットはダブルまでとケチだがミニマムベットが3ドルと安い。従来のETGクラップスと違って1席に一つ抽選機構が付いているので、自分のペースで遊べる。20ドルでバイインして殆どミニマムで遊んでいたが、めっぽうツイており、最終的には320ドルをキャッシュアウトして終了。

Interblock社のETGクラップス。3席あり、それぞれに抽選機構が付いているので、自分のペースで遊べる。

ワタシはPASSへミニマム3ドル+ダブルオッズに、6と8へのPLACEベットに6~12ドルをベットするというケチな遊び方をしていたが、この画像の時点でバイインした20ドルが160.61ドルに増えていて(画面左上と右上に、小さくて見づらいが表示されている)、最終的には320ドルにまで伸びた。欲張って大きく張らないのがよかったのだろうか。

(DAY 3に続く)


新ラスベガス半生中継2023年G2Eショウ(2) DAY 2・その1:今日もゲーム三昧、のはずが

2023年10月29日 20時10分15秒 | 海外カジノ

**************** 第2日目その1

・今日の我々一行は、まず南の方にある、ゲーム施設を併設するピザレストラン「チャッキーチーズ(Chuck E. Cheese)」を皮切りに、ストリップエリアを北上しながらラスベガスのゲーム施設を巡る予定。しかし、チャッキーチーズの開店時刻は11時と少し遅いので、先にダウンタウンとストリップエリアの中間にあるゲーム用品店「ギャンブラーズ・ジェネラル・ストア(Gambler's General Store)」と「スピネッティス・ゲーミング・サプリー(Spinettis Gaming Supplies)」を見ていくことにする。

最初に訪れた「ギャンブラーズ・ジェネラル・ストア」は、2019年にメイン通りを挟んだはす向かいに引っ越しているが、その時は立ち寄らなかったので、新店舗に来るのはこれが初めてとなる。古い方の店舗は現在もリース物件として看板が出ている。

ワタシは期待していたスロットマシン関連の新しい本がみつからず、もっぱら今は存在しないカジノの備品(売り物)を見ていたところ、その一角に、絵が入った二つの額を見つけた。

ギャンブラーズ・ジェネラル・ストアで見つけた額二つ。

ワタシはこれらの絵をカーソンシティとバージニアシティでも見ている。特に①の右側の、中国人移民によって運営されているキノの絵に添付されている説明文は、バージニアシティにかつてあった「ネバダ・ギャンブリング・ミュージアム」(関連記事:ネバダ・ギャンブリング・ミュージアム(ネバダ州バージニアシティ)の思い出)に展示されていた時のものと全く同じである。これらの絵については他にも思うところがあるので、いずれ別の機会に言及したいと思う。

ギャンブラーズ・ジェネラルストアの次に、すぐ近くにある同種の店、「スピネッティス・ゲーミング・サプリー」を覗く。こちらではパンチボードが陳列されていた。

スピネッティス・ゲーミング・サプリーで売り物として陳列していたパンチボード。

ワタシが以前ここでパンチボードを買った時は(関連記事:パンチボードで痛恨の記憶)数点が棚の下の方にただ積まれていただけだったが、いくらか入荷があったので陳列方法を改めたのだろうか。今回も一つ買って帰りたかったが、円安のため一つ8千円と聞くと大いに躊躇し、断念する。

・「チャッキーチーズ(Chuck E. Cheese)」には11時過ぎに到着。本来は小さな子供を連れたファミリー客が主たる客層の店で、ゲーム目的で来る我々おやじ4人組は浮く存在だが、若いねえちゃんの店員の応対はたいへん良かった。我々は飲食はせず、ゲームのみ45分間遊び放題パックで遊びまくる。ゲームは完全にコインレス、チケットレスになっていた。

チャッキーチーズの店内。①飲食エリアからゲームエリアを臨む。②~④設置されていた機種の一部。ほとんどはリデンプション機で、日本では見かけることがないものばかり。ゲーム内容は単純だが、大きな筐体で目を惹くものが多い。

・チャッキーチーズを出て、同じマーケットプレイス内にある「インナウト・バーガー(In-N-Out Burger)」で昼食。以前は知る人ぞ知るチェーンだったが、最近エンゼルスの大谷翔平選手の言動で日本でも知る人が増えた。バーガー自体は他店と比較してやや小さく感じるが、セットが10ドルで済むのはうれしいし、そしてバーガーもフライもおいしい。

インナウト・バーガーの「ダブル・ダブルバーガー」にドリンクとフライを付けたセット。黄緑色に見えるものはトッピングのハラペーニョ(無料)。物価高のラスベガスで10ドル以内で済む食事はありがたい。フライのジャガイモは店内でカットして揚げているのがこの店の自慢だったが、今はあまり珍しくなくなってしまった。

・昼食を終えて車に戻り、次の目的地であるタウンスクウェア内の「ヴェロシティ・eスポーツ(Velocity esports)」に向かおうとするが、車のエンジンがかからない。ちゃんとブレーキを踏んでボタンを押しているか、サイドブレーキがかけっぱなしではないかなどいろいろ確認してみるがどれも問題ない。一人が車外に出てあちこち見て回り、「ボンネットの中から『チッチッチッ』と異音がする」と言うので、各自スマホで調べると、どうもバッテリーの問題である可能性が高そうである。そうであればせっかくオプションで付けてあるロードサービスに連絡だと思って電話をかけてみるが、何しろ英語には全く堪能ではないワタシには手に余った。ちょうどそこに、我々の車の斜め前に一台の車が入ってきて停めたので、その人に助けを乞おうと近づくと、出てきたのは小柄なご婦人だった。

「すみませんマアム、我々を助けちゃくれませんべか。このレンタカー、バッテリーがイカレちまったようで、ロードサービスに電話してみたけんども、あっしたちゃあ英語がおぼつかねえもんでわからねえんでがす。そこで、あっしたちの代わりに電話していただけませんか」

ご婦人は快く引き受けてくれて、最終的には「30分から1時間くらいでピックアップトラックか修理車が来ることになったので、ここで待っていれば良いということになった。

ご婦人に礼を言って待つことおよそ1時間、修理車がやって来た時は天の助けと感じた。作業員が「どっから来たんだい? ニッポン? 俺は××(プロレスラーらしい)のファンだよ」とやたらフレンドリーなのは有り難いが、我々の中にプロレスに明るいものがいなくて申し訳なく恐縮してしまった。

作業員はタブレットのような機器を取り出して、「インナウトで食ってたのか。ハンバーガーなら『ファイブガイズ』がお勧めだぜ。少し高いけどな」などと雑談をしながら点検を進め、その結果バッテリーが死んでいるとの結論を出し、「ここで車を起動するから、レンタカーセンターに戻って車を交換してくれ。それまでエンジンは切っちゃいけねえよ。交換する時はケースナンバー×××-×××-×××を伝えるように」と我々に指示した。この後、修理車から何か器具を取り出して我々の車に繋ぎ、「OK、起動してくれ」と言われてイグニッションボタンを押すと、めでたくエンジンはかかった。

レンタカーセンターに戻り、言われたとおりにケースナンバーを伝えると、「ではあの辺にある車から選べ」と言われ、手続きはスムーズに終わった。新しい車はトヨタ製で、前のクライスラーよりも座面が低かった点が少しだけ気になった。

【次回DAY 2・その2の予告】
諸般の事情で1回にまとめられなかったDAY2の続きは、元GAME WORKSだったVELOCITY eSPORTS、念願の新Pinball Hall of FAME他を多くの画像を交えて記録の予定!


新ラスベガス半生中継2023年G2Eショウ(1) DAY 1:入国~ゲーセン巡り

2023年10月22日 20時24分54秒 | 海外カジノ

10/8(日)から10/13(金・帰国は10/14(土))まで、ラスベガスに行ってまいりました。今回からしばらくの間、この旅行の記録を残しておきたいと思います。

◆旅程
10/8(日)昼羽田発、同日午後ラスベガス着。
10/13(金)未明ラスベガス発、14(土)午後羽田着(5泊7日なれど実質4泊7日)。

◆目的
・ギャンブル業界の世界的な見本市G2E(Grobal Gaming Expo)の見物。
・ラスベガスのゲーセン巡り。
・同行者3人のアテンド。3人のうち2人は結構なリピーターだが、1人は初ラスベガス。
・コロナ禍による4年間の空白で生じた変化の観察。(ゲームの傾向とかピンボール・ホール・オブ・フェイムとかスフィアとかミニマムベットとか物価とか流行り廃りとか)。

**************** 第1日目

・朝9時、同行者3人と羽田空港で待ち合わせ。今回は訳あって、同行者の一人が全員分を一括手配したワンワールド系の飛行機なので、ワタシが普段利用するスターアライアンスのラウンジは使えない。

・飛行機の中では映画「大河への道」と「2001年宇宙の旅」を観る。「大河への道」は、立川志の輔さんの新作落語を原作とする、地方自治体の役人が、町おこしのために、地元の誇りとする歴史的有名人・伊能忠敬を大河ドラマのテーマにしてもらおうと奮闘する物語を、現代と江戸時代のそれぞれのストーリーから二元的に描く。以前にTVの時代劇で伊能忠敬を演じていた橋爪功さんが準主役として出演しているのが興味を深めた。江戸時代の描写にはフィクションも混じるのでそのまま歴史の教材にはならないが、面白く、機会があればまた観たい。

・乗り継ぎ地のロサンゼルス空港に到着。入国審査はかなりの行列ではあったが、列はそこそこ進む。そういえば飛行機の中で入国に必要な書類は配布されなかったが、いざ自分の番になると、「マスクを取ってカメラを見て」と指示された。その後「ミスター××?」「はい、そうでがす」のやり取りがあり、それですべて終了。差し出したパスポートに触れようとさえしない。税関にも人はいたがノーチェック。そういえば出発前、ESTAを申し込むときにスキャンしたパスポートを送信したが、それでこんなに簡単になるものなのかと驚く。

・受け取った荷物をリチェック。これは場所も流れもスターアライアンスで来た時と全く同じ。ランドサイドに出て場内のフライト情報を調べるが、我々が乗る便が掲示板に表示されていない。4人で思い思いにスマホで運行状況を調べるなどして発見し、ターミナルを移動する。便利な世の中になったものだ。

・乗り継ぎに4時間ほどあるので時間が近くなったら改めて集合することにして、二人はラウンジへ、ワタシともう一人はおそらくそこと思われる搭乗ゲート前のベンチでしばらくまどろむ。やがて定刻が近づき4人が合流したが、ラウンジ組より国内線がディレイしているとの情報を得る。結局定刻より3時間遅くなった

・ラスベガスに到着。荷物を受け取ってレンタカーセンターへのシャトル乗り場を探すが、普段使う第3ターミナルではないので勝手が違う。

・レンタカーセンターのダラーのカウンターはガラガラ。すぐに手続きに入れた。LDWとLISは予約段階で含まれていたが、オプションに緊急ロードサービスを勧められ、普段は断るところだが今回は入っておくことにした。これが後で効くことになろうとは、この時点では予想していなかった。

・車は、荷物が多いので5個のバッグが収納できると書いてあったクライスラー300または類似モデルを選択。ガソリンは満タン返し、オプションを一つ付けて約650ドル。以前なら400ドル程度であったろうに。

・当初の予定では先にホテルにチェックインし、その後見物するスポットに移動するはずだったが、到着が3時間遅れているため、先に見物スポットを回り、ホテルチェックインは最後にすることに変更。ストリップエリアの西北にあるサマーリン地区の、ゲームと飲食を併せた店舗「Dave & Buster's」に向かう。

・Dave & Buster'sでしばらくゲーム三昧。ゲーム料金の支払いはリチャージもできるプリペイドカードで行い、リデンプションゲームが払い出すチケットもこのカードに記録され、完全にコインレス、チケットレスになっていた。すべてのゲーム機にはカードリーダーが付いている(カードリーダーを後付けした機械ももちろんある)。

Dave & Buster'sの店内。①店内その1。②店内その2。撮影してしまうと補正が入ってわかりにくいが、案外暗い。③飲食エリア。④リデンプションコーナー。高額な景品には任天堂スイッチのようにパチンコよりも豪勢なものもたくさんある。

・Dave & Buster'sからホテルまでの道中には、日本でもなじみの深い「ラウンドワン」があるので、そこにも立ち寄る。現場は2019年のGWに女房と行った「Nevada State Musium」(関連記事:新ラスベガス半生中継2019GW DAY2:ネバダ・ステート・ミュージアムと寿司隆)の向かいのマーケットプレイスだった。ラスベガスのラウンドワンは、先ほどのDave & Buster'sとは違ってクレーンゲームの比率が高く、日本のゲーセンの雰囲気にやや近い。そのせいかどうかはわからないが、客入りはDave & Buster'sよりもいくらか少ないように見える。また、ここにも飲食部門はあるが、ファストフードのカウンター並みで、Dave & Buster'sのファミレス並みとは比較にならない。ただ、全台コインレス、チケットレスである点は同じ。

ラウンドワンの店内。①Dave & Buster'sよりも幾分閑散としている気がする。②クレーンゲームのバンク。このような通路が4、5列も並ぶ。③飲食コーナー。Dave & Buster'sよりも簡易。④リデンプションコーナー。面積はDave & Buster'sよりも広い。

・ラウンドワンのボウリングは、ゲームなどと同じフロア内に、8レーンが設置されていた。ブラックライトで演出がされており、スポーツボウラーがマイボールを持って行くようなボウリング場ではなかった

①ボウリングの受付カウンター。②カウンターに掲げられているボウリングの料金表。パーティールームやカラオケもやっているようだ。③ボウリング場の様子。④ゲームのプリペイドカードにチャージする料金表。

オマケ。ラスベガスで深海魚「メンダコ」を発見! 海のないネバダ民に通じるのだろうか。

・ラウンドワンを出てホテルに向かう途中でスーパーに寄り、水やいくらかの食料を買う。水は500㏄ボトル40本パック(約5.5ドル)を買って4人で10本ずつ分ける。ワタシはこれに、明日以降の朝食にするつもりで「ブリオッシュブレッド」8本入りとスライスチーズ20枚入りを買う。約12ドル。まだ実際に物価高を体験してはいないが、ファストフードで2000円超と聞いていたことに対する自衛策。

・ホテルはダウンタウンのフォークィーンズ。駐車場に車を入れようとしたら、係員に「ホテルゲストか、ビジターか」と聞かれた。ホテルゲストではあるがチェックインはこれからだと答えると、予約の証拠を示すものを見せろというので、スマホでeメールにアクセスして予約画面を出して見せた。

・フォークィーンズはリゾートフィーを取らないという今どき表彰したくなるような見上げたポリシーだが、1泊平均80ドルはワタシの常識の6割高の値段。しかし、これでもラスベガス全体から見れば最も安い部類だった。ラスベガスは安く楽しめるところではなくなってしまっている

・今回は4人分の部屋をワタシが一括して予約しているので、ワタシが代表してチェックイン手続きし、その後各自がIDとクレジットカードを提示した。最後に、「車があるのだが」と告げたら、駐車場の通行証をくれた。後で知ったことだが、ホテルゲストは駐車場代が無料だそうで、これはポイントが高い。通行証にはバーコードが印刷されていて、駐車場入り口及び出口のゲートにかざすことで出入りができるようになる。

・各自一旦部屋に荷物を置きに行く。意外にも冷蔵庫付きでいくらか広い良い部屋だった。フォークィーンズに泊まるのはこれが3回目か4回目だが、こんな部屋があるのを知らなかった。冷蔵庫はコンセントが抜かれておりすぐには使えなかったが、今後は贔屓にするかもしれない。その後カジノフロアで集合し、向かいのフレモントのスナックバー「ラナイ・エクスプレス」で夕食。ワタシはホットドッグにクリームパンのようなもので約8.5ドル。飲み物は持参の水。

ラナイ・エクスプレスで購入したホットドッグとクリームパンのようなもの。ここはハワイの麺料理「サイミン」が結構名物。

・初日の締めくくりは当然カジノ。フォークィーンズは以前から良いビデオポーカー(DB10/7)が$1と25¢で残っていることが知られているが、ワタシはそれに加えてDDB10/6の25¢を1台発見してしまった。以降、最終日までかなりしつこくこの台を打った。
この日はクワッズには恵まれなかったが、唯一$1DBでスペシャルなクワッズが出てくれたので収支は楽になった。明日居眠り運転などしないように早めに切り上げて寝る。

画像:$1のDB10/7で出てくれた2のクワッズ。これで400ドルになる。助かる。

次回DAY 2に続く。


ロングホーン・カジノのレストラン「チャックワゴン」

2022年04月24日 20時40分41秒 | 海外カジノ

GWが近づいてきましたが、今年ラスベガス定期巡礼には行けません。コロナ禍が始まった2020年の時点では「来年は行けるでしょ」などと軽く考えていたものでしたが、甘すぎました。仕方がないので、今回は2019年秋以来ご無沙汰しているラスベガスでの印象的なレストランを一つ記録して憂さを晴らしておこうと思います。

ワタシは過去に拙ブログで、ラスベガスのボウルダー・ハイウェイ沿いにある「ロングホーン」と言うカジノホテルに触れました(関連記事:ラスベガス半生中継・2017年9~10月 (1)出発前日~1日目)。開業は1989年と、決して老舗と言えるところではありませんが、併設されているレストラン「チャックワゴン」が魅力で、これまで何度も足を運んでいます。

ワタシが初めてこのレストランを利用したのは2012年のことでした。その時は、2個のロブスターテイルが付いたステーキを注文したのですが、値段は僅か$9.99で、その安さに驚愕したものでした。

2012年にチャックワゴンで注文したステーキ&ロブスター。ベイクドポテト1個と温野菜、それに溶かしバターが付いて僅か$9.99だった。ステーキ&ロブスターはその後も何度か注文したが、2回目以降はロブスターは1匹に減ってしまっていた。また、温野菜の内容は毎回違う。

チャックワゴンは、このステーキ&ロブスターだけでなく、パティ1ポンドのモンスターバーガー($9.99)や、隠しメニュー(と言ってもメニューに記載がないだけで表の看板には堂々と掲示している)のステーキディナー($5.99)などのシグネチャーメニューがあり、これ以降も、一人の時も、また同行者がいるときも、積極的に連れて訪れました。しかし、毎回行くたびに、これら看板メニューのなにがしかがいくらか値上がりしていることが少し気がかりでした。

チャックワゴンのシグネチャーメニューの一つ、パティが1ポンドのモンスターバーガー。左上:クラウンを取ったところ。 右上:掴むよりも掌に乗せる方が安定する大きさ。 下段:標準的なハンバーガーとの比較。左がモンスターバーガー、右はダウンタウンのカジノホテル「エル・コルテス」でのハンバーガー。

それでも、よそと比較すればまだまだ格安で利用価値の高いレストランだったので、ワタシはラスベガスに行くたびに1度は立ち寄っていたものでした。しかしそれも2019年の秋を最後に、以降はコロナ禍のためずっと巡礼できない状態が続いています。

巡礼はできずとも、 ネットを通じてラスベガスウォッチングは継続しています。しかし、どうもワタシが行けなくなった2020年以降、ラスベガスの物価は着実に上がっているように見えます。先日、現地在住の友人とSNSで話した時にこの感想を述べたところ、「確かに、最近はランチで10ドルで済む店は無くなっている」と言っていました。チャックワゴンもこの流れから外れておらず、現在のステーキ&ロブスターは$15.99、モンスターバーガーは$13.99になっています。

現地の物価高に加えて、最近はかなりの円安傾向が続いています。かつて、日本人にとっては極めて安く楽しめる観光地だったラスベガスは、今ではそれなりに費用を要するようになってしまっています。それでも次回行く機会があれば、ワタシはやはり一度はこのチャックワゴンに行くことでしょう。でも、それがいつのことになるのかは、まだ全然見当が付きません。