水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

古今集(33)

2014-11-18 11:45:07 | 古今和歌集
445 花の木にあらざらめどもさきにけり ふりにしこのみ なる時もがな

二条の后、春宮の御息所と申しける時に、めどにけづり花させりけるをよませたまいける

文屋やすひで

めど=馬道(めどう)=寝殿造りなどで、殿舎と殿舎の間を土間廊下とし、必要なときに馬を引き入れるようにしたところ(大辞林)
けづり花=木を削って花の形にしたもの

本当の花ではないのだが、花が咲いている。私も(この花のように)本当の姿とは異なってしまった。(こんな身になっても実が)なるときがあるであろうか。

文屋康秀:?~885。古今集に5首採録され、序文に名を挙げられた歌人。評価は、
「言葉はたくみにて、そのさま身におはず。いはば、商人のよき衣きたらんがごとし」

言葉使いはうまいけれど、品格に欠ける、と言われているわけですが、とてもそのように思えません。
注記されている2首のうちひとつは、前に書きました(9/25の記事)。
もうひとつが次、

846 草深き霞の谷にかげかくし てる日のくれしけふにやあらん
深草のみかどの御国忌の日よめる

深草のみかど=仁明天皇

今日はなんかどんよりしてますが、仁明天皇のご命日なのですよね~。

しみじみした、いい歌だと思うのですが~。
どのような歌を、「品に欠ける」というのでしょうか。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。