水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

地域防災計画(4)文化財

2007-11-19 10:46:05 | 三鷹・市政
 パブコメ受付中の三鷹市地域防災計画震災編を、やっと流し読み終わった。
神戸の大震災以降の各地での経験が生かされているのだろう、とてもよくできている。

 この計画が実際に発効するのは、平成20年4月以降、と予定されているようだ。震災直後の緊急対策は、この計画に基づいて実施されるだろうから、たとえ平成20年3月以前に震災に襲われたとしても、発生する混乱は小さいだろう。市役所を頼りにしていい。ただし、震災直後の三日間は自分で凌ぐ努力が必要だ。

 この計画に問題があるとすれば、予防計画に関連する部分かもしれない。なぜなら、予防対策を実施する前に震災に襲われ、あとになってホゾをかむことがおこりうるからだ。


 震災直後の緊急医療対策では、トリアージが採用されるようだ。当然だ。
これは、医師が、患者を並び順に診察・治療するのではなく、まず予診によって優先度、というか重症度を判断する、というものだ。

 平等意識が極端にいきわたってしまった今の日本には、このトリアージの考え方を、もっと一般に導入しなければならない、と思う。

 例えば、文化財だ。市内の各種文化財の震災対策は、第2部災害予防計画第2章地震被害の軽減・防止第7項指定文化財等の安全対策、に基づいて推進される。

しかし、対策を講じる前に、世の中に二つとない貴重な文化財を失うこともありうる。そのような場合、次の世代に対し、「計画はたてたけど間に合わなかった」、「予算がなかった」などといいわけするのか。
「アレは失ったが、コレは守れた」ぐらいはいい残したいものだ。

 愚見は、市内文化財の安全対策に関する優先順位をつけ、その順にしたがって、一日でも早く対策を講じるべき、だ。
この種の順位付けは、雑音に妨げられ、なかなか進められなかろうが、だれかが勇気を出して、エイヤーッと、やらねばならぬことだ。

 ちなみに、第7項指定文化財等の安全対策 に示されている、主要な対策は次のようなものだ。

・耐震診断を行い、耐震性の向上を行う(この言葉使い、気になる)
・文化財防災点検表の作成
・防災計画の作成
・防災訓練の実施

 お金を必要とするのは、耐震工事だけだ。完璧を望まなければ、ボランティアを募ることにより、耐震診断も、文化財防災点検表の作成も、防災計画の作成も、すぐいしかもただで、できるように思うが、いかが。甘いか。