日本酒にトンカツは合うか?
林家正蔵(こぶ平ちゃん)が木曜夕刊に「歳時記」というコラムを書いている。
この人はトークは面白くないが文章は上手い。ある日のコラムはトンカツの話。
トンカツが大好きな彼はトンカツへの思い入れを楽しく述べる。キツネ色に色づく衣をみているとなにか気持ち良さそうだった、とか、これがフライパンで直に焼かれると可愛そうな気がする、とかこぶの人の良さが滲み出る。切り分けたトンカツの断面の肉の地肌にからしを塗って食べるときは「痛いかな。しみるかい?」と優しい言葉をかけつつ頬ばるというくだりが好きだ。
ある時、志ん朝師匠とトンカツの旨い店での打ち上げの席で「カツとビール、やっぱり旨いですね」とこぶが言うと「おい、こぶ。トンカツには日本酒がいいんだよ」と師匠が言った。試しにその取り合わせで食べてみたら・・確かに旨かったそうだ。そして師匠の解説が続く・・・「な、おまんまにトンカツは合うだろ。(だから)米の水との相性が悪いはずがないんだよ」と。
いささか強引なオチだけど「なぁ~~るほどぉ」と、長閑に納得した。
そして「メタボなんて、てやんでぇ」とこのコラムは終わるのである。
この人のコラムは邪気がなくいつも温かい
林家正蔵(こぶ平ちゃん)が木曜夕刊に「歳時記」というコラムを書いている。
この人はトークは面白くないが文章は上手い。ある日のコラムはトンカツの話。
トンカツが大好きな彼はトンカツへの思い入れを楽しく述べる。キツネ色に色づく衣をみているとなにか気持ち良さそうだった、とか、これがフライパンで直に焼かれると可愛そうな気がする、とかこぶの人の良さが滲み出る。切り分けたトンカツの断面の肉の地肌にからしを塗って食べるときは「痛いかな。しみるかい?」と優しい言葉をかけつつ頬ばるというくだりが好きだ。
ある時、志ん朝師匠とトンカツの旨い店での打ち上げの席で「カツとビール、やっぱり旨いですね」とこぶが言うと「おい、こぶ。トンカツには日本酒がいいんだよ」と師匠が言った。試しにその取り合わせで食べてみたら・・確かに旨かったそうだ。そして師匠の解説が続く・・・「な、おまんまにトンカツは合うだろ。(だから)米の水との相性が悪いはずがないんだよ」と。
いささか強引なオチだけど「なぁ~~るほどぉ」と、長閑に納得した。
そして「メタボなんて、てやんでぇ」とこのコラムは終わるのである。
この人のコラムは邪気がなくいつも温かい