塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

サッカー、自己投影の世界

2012-11-15 23:14:28 | 日記
 「自己投影」

 サッカーが世界の至る地域で人気なのは、自分が応援するクラブ、または選手に自己を重ねあわせること
が出来るためでしょう。

 例えばボカ・ジュニオルス。

 クラブの歴史の中でマラドーナとテヴェスは群を抜いた人気でしたし、カニーヒアやバダクリアという実
力者もボカに在籍経験があります。

 そして何と言っても

 「マルティン・パレルモ」

 このアルゼンチン代表FWはその波乱万丈なサッカー人生と共に、ボカのファンから絶大なる信頼を得てい
ましたね。

 しかし、彼らが束になってもこの男には勝てません。

 「ファン・ロマン・リケルメ」

 長いクラブの歴史の中で、ただ一人銅像が建造された人物としても有名です。

 リーベルが富裕層から支持を得ているのに対し、ボカは貧民層からの基盤を軸に成立しています。

 今挙げた選手たちの多くがスラムから抜け出した選手たちですが、リケルメの家庭は随分貧かったと聞きま
した。

 ボカのファンは毎日職場で頭を下げ、下手をすれば解雇と隣り合わせの日常をおくっています。

 最悪失業ということもあるでしょうし、子供にサッカーの才能があればまだ希望が持てますが、皮肉にも
子供を練習に通わせる持ち合わせが無い時すらあります。

 「ボカを応援する事、リケルメの存在は清涼飲料水のようだ。」
 「俺の子供もロマンのようになって欲しい。」

 リケルメが紡ぐパス、そしてシュートは毎日の食事すら保障されない人々にとって、最高の夢舞台であり
非日常だったのです。

 「僕はリケルメが憧れだった。」

 近い将来、そう唱える選手がアルゼンチンを担ってゆくはずです。
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フィテッセに学ぶハーフナーの起用法「

2012-11-15 01:39:50 | 日記
 日本代表では1トップで起用されるハーフナー・マイクですが、フィテッセでは4-2-3-1の「3」の左
で起用されることが多いと聞きました。

 当然彼は

 「本職であるFWで勝負したい」

 と思っていますし、事実先のフランス戦もザッケローニ監督は1トップで先発出場させています。

 ただ、ハーフナーの了解を得れらるならば、このフィテッセの方法論を代表でも使ってみてはどうかと感じます。

 一番の強みは前田とハーフナー。

 ふたりの基準点が前線に作れるためです。

 これが4-4-2ならば単なる「ツインタワー」で、相手も対処法をたやすく考えてくるでしょうが、前田は1ト
ップ、ハーフナーを左翼で使うならば当然そこにはギャップが存在し、相手のマークも付きにくくなるはずです。

 身長差を補う面で利点が生まれますし、アーリークロスに対する強みも生まれます。

 日本代表のポスワークは依然と比較した際、確かに正確性とスピード、いずれも改善されていることは間違いあり
ません。

 そこに「縦」の速いパスも加わるようになりましたから、日本が長所として捉えるのは必然です。

 その一方で先のブラジル戦のように

 「意図的にボールを持たされている」

 時もあれば、最終ライン前に人海戦術を敷いてくる代表を攻めあぐねている点も事実です。

 かつてオシムが日本のパス交換を

 「各駅停車のようだ。」

 と諭したことがありましたが、時にはパワープレイやロビングのように、自身のスタイルから逸脱してみるのも
悪くはないと思うのです。

 ハーフナーがフィテッセで1トップに指名されないのは、クラブの事情も考慮されてのはずですが、案外この方法
は代表にも大きな実りをもたらすかもしれません。
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日本、マスカットで歓喜に浸る

2012-11-15 01:22:45 | 日記
 「日本は確かに成長している。同様に世界もまた成長している。」

 この一般論を借りるならば

 「オマーンも成長しているが、それは日本も同じである。」

 という形でしょうか。

 テレビ朝日の中継を最後まで見届けたファンは最後で歓喜が爆発し、日本在住のオマーンの方たちはがっくり
肩を落としたのでしょう。

 僕は仕事で中継は見られませんでしたが、業務終了後に社員食堂のテレビを付けると、スコアは1-1でした
ので、ドローで勝ち点1を分け合う形になったのだろうと思っていました。

 帰宅して父にスコアを聞くと

 「2-1だ。
  日本が終了間際に1点勝ちこしたんだ。」

 と語ったので、正直僕も驚きました。

 もし、今までの日本代表ならば引き分け、最悪敗れていたように思います。

 2005年の最終予選対イラン戦は、中田英寿の代表復帰も影響して4-4-2の布陣挑みましたが、0-1
で敗れています。

 あの時のテヘランの雰囲気と今回のマスカットの状況を比較対象は難しいですが、流れが完全に傾いた中で得
た勝利は大きいと言えます。

 それはある種経験値の業といえるでしょう。

 岡崎、遠藤、そして長谷部のように前回の予選を経験している選手もいますが、アジア・チャンピオンズリーグ
でアジアの雰囲気を知る選手も多くなりました。

 逆説的ですが本場欧州でも、ビッグクラブ以外は施設が貧弱なクラブが多く、芝の育成にまでお金を回すことが
出来ていません。

 そうした

 「環境への柔軟性」

 を選手が身に着けていること。

 この点がオマーンを上回った大きな要因だと僕は感じます。
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