「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

鉄橋の音の変り目朴の花 後藤外記 「滝」8月号<滝集>

2015-08-15 04:46:07 | 日記
 この句を詠んで真っ先に頭にイメージした橋は、仙山線の
熊ヶ根橋の鉄橋である。仙台から山形方面に向かう作並街道
の広瀬川上流に掛かる橋である。平坦な道から険しいに山道
に差しかかる地域なので列車の音も変わって耳に入ってくる。
又朴の大きな白い花がそこに有るかどうかは定かではないが、
列車の音と白い花がお互いに響きあって句の格調をあげてい
る。
 私は「ぽっぽ屋」の三男坊なので多少鉄道に関連する知識
について子供の頃から親父から仕込まれている。仙山線に関
しては、熊ヶ根鉄橋の高さは当時日本で三番目、面白山のト
ンネルの長さも清水、丹奈に続きこれも三番目。又日本で初
めて交流電化に成功したのも仙山線と聞いている。現在は青
函トンネルが一位、鉄橋の高さも技術の進歩で変わっている
ことであろう。(梅森 翔)