「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

黒髪に潮風とどく夏祓い 遠藤玲子 「滝」8月号<渓流集>

2015-08-06 04:36:56 | 日記
掲句は私も同行した、奥州一の宮「塩竃神社」での神事に
則った夏祓いの儀式を詠んでいる。厳粛な祝詞は人々の罪穢
れを祓い、地域をもお祓いし、残り半年を無事に過ごすこと
を願うものである。その後、大きな茅の輪を、最初は(水無
月の夏越の祓へする人は千歳の命延ぶといふなり)の古歌の
もと左廻りに、二回目は右廻り、三回目は左廻りとそれぞれ
違う古歌のもと、ぞろぞろ列をなしてくぐるのである。
神社の境内からは塩竃の海が一望できるので、潮風が吹き
わたってくるのは、本当に気持ちが良い。この後のビールが
美味しかったのは言うまでもない。(小林邦子)