行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

咳をしても独り

2020年04月10日 | 仏の心
「こんなに良い月をひとり見て寝る」漂泊の俳人 尾崎放哉の代表的な句ですが、これをみて放哉は寂しい人なんだという人は多いです。しかし私は放哉の句に「天上天下唯我独尊」や「独坐大雄峰」と同じものをみています。つまり誰とも比較のできない、誰にも支配されない「ジブン」がいると・・・。


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死ぬのも縁

2020年04月07日 | 仏の心
出雲の人は「ご縁」といえば良縁のことを考えますが、仏法では「縁起」のことを指します。
お釈迦様は鍛冶屋のチュンダが差し出したキノコ料理にあたったのが原因で亡くなったと言われています。しかし、お釈迦様はチュンダを責めるなと言われました。チュンダはお釈迦様がいずれ亡くなる縁をつくっただけだというわけです。
他人事ではなく、人はいずれ亡くなるのです。新型肺炎は人が亡くなる縁のひとつに過ぎません。仏法とはいずれ死ぬ命をいかに充実して生きるかが大事であって、災害や流行り病に怯えて時間を無駄に過ごすことはよしとしません。誰しも不安なときですが、そんな中で不安を忘れて生きることも仏法の役割だと思っています。

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【年下から学ぶ】

2020年04月03日 | 仏の心
永平寺二世の孤雲懷奘禅師は二つ年下の道元禅師の弟子入りを懇願しました。日本達磨宗で大成していたにもかかわらず。
山頭火や放哉も年下の井泉水の門下になりました。凄い人は年下を師匠にしているのです。
年下だからと馬鹿にするような人がいますが、どんな人からも学ぶべきものはあります。吉川英治は「自分以外みな師匠」だと言っています。頭と心が柔らかくないと成長できません。

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