空にさえずる鳥の声
峯(みね)より落つる滝(たき)の音、
大波小波とうとうと
響(ひび)き絶(た)えせぬ海の音、
聞けや人々面白き
此(こ)の天然の音楽を。
調べ自在に弾(ひ)き給(たも)う
神の御手(おんて)の尊(とうと)しや。
春は桜のあや衣(ごろも)、
秋は紅葉(もみじ)の唐錦(からにしき)、
夏は涼しき月の絹、
冬は真白き雪の布(ぬの)。
見よや人々美しき
此の天然の織物を。
手際(てぎわ)見事に織り給う
神のたくみの尊しや。
うす墨(ずみ)ひける四方(よも)の山、
くれない匂(にお)う横がすみ、
海辺はるかにうち続く
青松白砂(せいしょうはくしゃ)の美しさ。
見よや人々たぐいなき
此の天然のうつしえを。
筆も及ばずかきたもう
神の力の尊しや。
朝(あした)に起る雲の殿(との)、
夕べにかかる虹の橋。
晴れたる空を見渡せば
青天井(あおてんじょう)に似たるかな。
仰(あお)げ人々珍しき
此の天然の建築を。
かく広大(こうだい)にたてたもう
神の御業(みわざ)の尊しや。
武島羽衣 作詞で、岩国出身の田中穂積作曲の『美しき天然』の歌詞です。明治の日本人には、このように自然に対する感性を持ち合わせていました。自然と対話し、自然から学ぶ姿勢があったのです。
しかし、残念なことに、科学技術の進歩とともに、便利な世の中になるにつれ、日本人は自然の声を聴くことができなくなってしまいました。科学技術の進歩は、私たちに多大な恩恵をもたらしていますが、自然から隔絶することが多くなってしまったのです。
私たちは、野山にでかけて、できるだけ、自然と対話し、自然から学ぶ機会を作らなければなりません。
峯(みね)より落つる滝(たき)の音、
大波小波とうとうと
響(ひび)き絶(た)えせぬ海の音、
聞けや人々面白き
此(こ)の天然の音楽を。
調べ自在に弾(ひ)き給(たも)う
神の御手(おんて)の尊(とうと)しや。
春は桜のあや衣(ごろも)、
秋は紅葉(もみじ)の唐錦(からにしき)、
夏は涼しき月の絹、
冬は真白き雪の布(ぬの)。
見よや人々美しき
此の天然の織物を。
手際(てぎわ)見事に織り給う
神のたくみの尊しや。
うす墨(ずみ)ひける四方(よも)の山、
くれない匂(にお)う横がすみ、
海辺はるかにうち続く
青松白砂(せいしょうはくしゃ)の美しさ。
見よや人々たぐいなき
此の天然のうつしえを。
筆も及ばずかきたもう
神の力の尊しや。
朝(あした)に起る雲の殿(との)、
夕べにかかる虹の橋。
晴れたる空を見渡せば
青天井(あおてんじょう)に似たるかな。
仰(あお)げ人々珍しき
此の天然の建築を。
かく広大(こうだい)にたてたもう
神の御業(みわざ)の尊しや。
武島羽衣 作詞で、岩国出身の田中穂積作曲の『美しき天然』の歌詞です。明治の日本人には、このように自然に対する感性を持ち合わせていました。自然と対話し、自然から学ぶ姿勢があったのです。
しかし、残念なことに、科学技術の進歩とともに、便利な世の中になるにつれ、日本人は自然の声を聴くことができなくなってしまいました。科学技術の進歩は、私たちに多大な恩恵をもたらしていますが、自然から隔絶することが多くなってしまったのです。
私たちは、野山にでかけて、できるだけ、自然と対話し、自然から学ぶ機会を作らなければなりません。