野々池周辺散策

野々池貯水池周辺をウォーキングしながら気がついた事や思い出した事柄をメモします。

仲間内が白旗

2018-06-29 06:33:53 | 二輪事業
いやはやとんでもないアメリカ大統領が、また世間を惑わせている。
つい先日まで「ちびデブ」とか「小さなロケットマン」とか、あらゆる汚い言葉で徹底的に蔑んで非難していた北朝鮮の金正恩を、シンガポールで面談した途端、核爆弾の放棄を約束することもなしの期待先行で、こんな素晴らしい指導者はいないと声を替えて絶賛する。その期待とは裏腹に、今日の新聞は北朝鮮はむしろ核設備を整備しているらしいと書いている。かたや核爆弾を保有していないイランへの制裁は強まる一辺倒で、こんなトランプ大統領のやり方を見ると、核爆弾を保有しアメリカに到着するミサイルも持っているそぶりをすればアメリカは手出しも出来ず何もせず、一方で保有していない国は徹底的にいたぶる、まさにアメリカの政策は漫画ジャイアンにそっくりだ。トランプ政権がイラン産原油の全面輸入禁止を求めたことで、世界中が混乱している。世界の平和と繁栄が失われると、アメリカの首も絞める、最悪の政権だ。

   「ウォールストリートジャーナル」
アメリカ第一を掲げ、世界各国に関税攻勢をかけるトランプ大統領の政策に、そのアメリカを代表する企業が我慢できずに降参の白旗を挙げた。その企業とは強いアメリカを代表する大型バイクのハーレイダビットソン。ハーレイダビットソン社は、まさに強いアメリカ的マッチョイズムを象徴するアメリカを代表する煙草ラッキーストライクと双璧をなす企業だが、トランプ大統領の関税政策に対抗して欧州連合(EU)が22日に発動した米国製二輪車(具体的にはハーレイダビットソン社を指す)への追加の輸入関税を避けるため、欧州向けの生産を米国外に移すと発表した。その理由を、ハーレイ社は関税によって欧州での事業が維持できなくなるからと説明している。
CNNニュースHarley-Davidson will move some production out of US after retaliatory tariffs
In January, the company said it was closing a factory in Kansas City, Missouri, and consolidating it into a York, Pennsylvania, assembly plant.Harley-Davidson opened plants in India and Brazil in recent years and is opening another in Thailand this year. Joe Capra, a spokesperson for the International Association of Machinists and Aerospace Workers and its 425 union workers at the Kansas City plant, said Monday's decision did not surprise him.

新聞によると、6月22日にEUが発動した追加関税によりEUの二輪車の輸入関税は6%から31%に上昇し、ハーレイダビッドソンによると、同社のオートバイ1台あたり2200ドル(約24万円)のコスト増につながるという。ハーレイ社は同社の売上高の16%は欧州での販売が占め、米国が導入した鉄鋼とアルミニウムの輸入関税によって原材料費も高騰しており「関税の影響が加われば欧州の販売網を維持できない」という。

すると、早速、トランプ大統領はツイッターで「全ての企業の中でハーレィダビッドソンが最初に白旗を振るとは驚きだ。同社のために最大の努力をしてきたが、最終的に欧州への販売で同社は関税を支払わないことになる」と述べ、「税金はハーレーの言い訳に過ぎない、忍耐強くあるべきだ」とハーレイダビットソンを徹底的に批判し、実際に海外に移管すれば「終わりの始まり」になると警告した。President Trump targets Harley-Davidson in a new tweestorm.ハーレイとトランプ大統領は彼が大統領就任時、護衛のオートバイ軍団を提供する用意があるとして、またハーレイ社の従業員がホワイトハウスを訪問した際は、トランプ大統領は国内製造業を再び偉大にすると宣言し、ハーレィのバイクに跨り猛烈に擁護する発言した、その企業だ

ハーレィダビッドソンは二輪の大半を米国で生産しているが、インドやブラジルなどにも生産拠点をもっており、トランプ政権が環太平洋連携協定(TPP)離脱を表明したことを受けて、タイの工場建設を決めている。しかし、現時点では、欧州向けの生産を米国外のどこに移すのかは明らかにしていない。同社が25日に米証券取引委員会(SEC)に提出した資料には「米国外での生産拡大は我々の望むところではないが、欧州での事業を継続するための唯一の選択だ」と記載したとある。

トランプは昨年の大統領就任の際に、ハーレーなど国内製造業を再び偉大にすると宣言したが、実際には、トランプ政権の通商政策は同社のコスト負担につながっているとされている。同社は4月に、鉄鋼・アルミニウム輸入関税により今年のコストが1500万─2000万ドル増加するとの見通しを示していた。ハーレーダビッドソン社はトランプ政権の高関税への対応として米国外に工場を移すことを決めた。利益を求める企業としては当然である。自由貿易の重要性をアメリカ人に教えたハーレィダビットソン 頑張れ!

しかし、面白いな~、こんな報道もあった。[ワシントン27日 ロイター] - 米国の主要自動車メーカーでつくる2つの業界団体が27日、トランプ政権が安全保障を理由に検討する輸入車(乗用車)に対する最大25%の関税について、米業界で多数の雇用が犠牲になるほか、価格の急上昇や自動運転車の開発費減額にもつながると、政権側に懸念を示した。「こうした税は米消費者にとって価格上昇となり、選択を狭め、販売や米国の自動車生産を抑制する」とし、「雇用の創出ではなく、自動車やトラック、部品などを生産・販売する多数の米国の雇用が喪失することになる」と主張した。ゼネラル・モーターズ、フォード、ダイムラー、トヨタなどが加盟する米自動車工業会(AAM)も同日、政権側に自制を要請した。書簡で「輸入車や部品への関税による影響は結果的に米国の経済的な安定を損ない、国家安全保障を弱めると信じている」とした上で、関税は「誤りだ」と指摘。「海外の競合から自国市場を保護するためとして他国が利用できる危険な先例を生む可能性が大いにある」と訴えたと書いてあった。

ますます混乱する。これでは、アメリカに生産を移すよりアメリカから逃げ出す企業が増え、同盟国もアメリカを信じられなくなる。中国やロシアを利するだけのトランプ大統領の政策は、まーよくわからん。
コメント
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