WSBK(世界スーパーバイク選手権)の第1戦が2月26日、オーストラリア Phillip Island で開催された。
昨年までは、SBK Websiteのライブタイミングが見られ、しかも主なコーナーでのタイム差も出たので、レース状況は有る程度理解していたが、
今年は、どうしたことかライブタイミングが出てこない。
多分、設定の仕方が悪いのだろうと思っているのだが、今一つレース内容が掴めず気になっていた。
その後、カワサキのWebsiteに「レース結果」が投稿され、カワサキは健闘したとある。
ならば、是非動画を見らねばと思い探したら出てきた。
Phillip Island (フィリップアイランド)は海沿いに立地し、かもめがカウリングに衝突するので有名だが、アップダウンが大きく、
高速旋回コーナーもあって、セッティングをまとめるのが難しいコースだといわれており、加えて、今年は8耐並みに暑かったようだ。
第1レースは、ドガッティのチェカとアプリリアのビアッジとの競い中、チェカがハイサイドを喫してリタイアしてしまったので、
ビアッジがそのまま独走し今季緒戦をものにした。
第2レースでは、一周目にコースアウトし最後尾まで落ちたビアッジが圧巻の追い上げを見せ、最終的には2位まで巻き返す素晴らしい走りは見応えがあった。
レース1で激しいクラッシュをしたC.チェカが2位以下を多く離し勝利した。
WSBKの第1戦、両ヒートとも面白いレース展開だったので、4月以降の欧州ラウンドを期待したい。
★ところで、WSBK関連で記憶に残っている件を一つ。
93年に、ロードレース開発部門をモトクロス開発部門が吸収する形で量産車の開発とレース運営を一括して管理するようになった。
それまでも、ロードレース部門とモトクロス部門間の人事交流は盛んに実施していたので、特に違和感はなかった。
鈴鹿8耐で表彰台を獲得し出来れば優勝というのが、当時の上位からの業務指示だったと記憶しているが、
当時の8耐は二輪企業最大のモータースポーツイベントだったので、何とか表彰台に食い込める実戦体制を構築しろとの事だと思う。
当時の内情は追って書く機会もあると思うが、幸か不幸か大本命のホンダ勢が次々転倒、ヤマハのマシントラブルもあって93年の8耐は勝った。
以降、8耐表彰台優先ありきで、世界スーパーバイク選手権と全日本スーパーバイク選手権を運営しながらマシン、ライダー、組織体制を準備してきたが、
この一環としてフィリップアイランドにも来たことがあり、このコースはよく覚えている。
★今回のレース動画を見ながら思い出したことがある。
WSBKでのフィリップアイランドだったかセントゥールサーキットかの何れかだと思うが、
ピットにいる時、イギリスの二輪著名ジャーナリストが訪問してきたので、色々話す機会があった。
私の英語力など大したことは無いが、マシンやレースに関する事ぐらいは理解できた。
その中で出てきた一つに、当時ホンダファクトリーのコチンスキーがホンダマシンに不満があるとの事。
とにかく、カワサキマシンのコーナリングについて行けないので、何とかしてくれとの事らしい。
確かに、コーナーで観察していると、コチンスキーのコーナリングは可なり苦しそうな姿勢で回っていたが、
カワサキはライダーに無理な姿勢を要求するようなこともなく、コーナー立ち上りのスピードものっていた。
★一方、昨年のMotoGPマシンのコーナリングだけを重点に撮影したビデオを見たことがあるが、
ホンダGPマシンのコーナリングの安定性とスピードは見事だった。
今のGPマシンは各段に進歩しているんだと、ビデオをみて感心した。
量産車をベースとしたスーパーバイクマシンとサーキットを早く走るためだけに開発されたGPマシンを一緒に論ずるには無理があるだろうが、
ホンダマシンの各段の進歩には一人驚嘆した。
ところで話は飛ぶが、「懐の深さ」が二輪レースマシンにも必要だと教えてくれたのは、鶴田竜二選手だった。
レースビデオを観ていると、いつもこの言葉を思い出す。
レース展開を動画で確認しながら、何時も注視してみるポイントはコーナリングとそこからの立ち上り加速。
そこには、マシン特有の懐の深さが見えるような気がする。
SBK Phillip Island 26/2/12 GARA1
SBK Phillip Island 26/2/12 GARA2
昨年までは、SBK Websiteのライブタイミングが見られ、しかも主なコーナーでのタイム差も出たので、レース状況は有る程度理解していたが、
今年は、どうしたことかライブタイミングが出てこない。
多分、設定の仕方が悪いのだろうと思っているのだが、今一つレース内容が掴めず気になっていた。
その後、カワサキのWebsiteに「レース結果」が投稿され、カワサキは健闘したとある。
ならば、是非動画を見らねばと思い探したら出てきた。
Phillip Island (フィリップアイランド)は海沿いに立地し、かもめがカウリングに衝突するので有名だが、アップダウンが大きく、
高速旋回コーナーもあって、セッティングをまとめるのが難しいコースだといわれており、加えて、今年は8耐並みに暑かったようだ。
第1レースは、ドガッティのチェカとアプリリアのビアッジとの競い中、チェカがハイサイドを喫してリタイアしてしまったので、
ビアッジがそのまま独走し今季緒戦をものにした。
第2レースでは、一周目にコースアウトし最後尾まで落ちたビアッジが圧巻の追い上げを見せ、最終的には2位まで巻き返す素晴らしい走りは見応えがあった。
レース1で激しいクラッシュをしたC.チェカが2位以下を多く離し勝利した。
WSBKの第1戦、両ヒートとも面白いレース展開だったので、4月以降の欧州ラウンドを期待したい。
★ところで、WSBK関連で記憶に残っている件を一つ。
93年に、ロードレース開発部門をモトクロス開発部門が吸収する形で量産車の開発とレース運営を一括して管理するようになった。
それまでも、ロードレース部門とモトクロス部門間の人事交流は盛んに実施していたので、特に違和感はなかった。
鈴鹿8耐で表彰台を獲得し出来れば優勝というのが、当時の上位からの業務指示だったと記憶しているが、
当時の8耐は二輪企業最大のモータースポーツイベントだったので、何とか表彰台に食い込める実戦体制を構築しろとの事だと思う。
当時の内情は追って書く機会もあると思うが、幸か不幸か大本命のホンダ勢が次々転倒、ヤマハのマシントラブルもあって93年の8耐は勝った。
以降、8耐表彰台優先ありきで、世界スーパーバイク選手権と全日本スーパーバイク選手権を運営しながらマシン、ライダー、組織体制を準備してきたが、
この一環としてフィリップアイランドにも来たことがあり、このコースはよく覚えている。
★今回のレース動画を見ながら思い出したことがある。
WSBKでのフィリップアイランドだったかセントゥールサーキットかの何れかだと思うが、
ピットにいる時、イギリスの二輪著名ジャーナリストが訪問してきたので、色々話す機会があった。
私の英語力など大したことは無いが、マシンやレースに関する事ぐらいは理解できた。
その中で出てきた一つに、当時ホンダファクトリーのコチンスキーがホンダマシンに不満があるとの事。
とにかく、カワサキマシンのコーナリングについて行けないので、何とかしてくれとの事らしい。
確かに、コーナーで観察していると、コチンスキーのコーナリングは可なり苦しそうな姿勢で回っていたが、
カワサキはライダーに無理な姿勢を要求するようなこともなく、コーナー立ち上りのスピードものっていた。
★一方、昨年のMotoGPマシンのコーナリングだけを重点に撮影したビデオを見たことがあるが、
ホンダGPマシンのコーナリングの安定性とスピードは見事だった。
今のGPマシンは各段に進歩しているんだと、ビデオをみて感心した。
量産車をベースとしたスーパーバイクマシンとサーキットを早く走るためだけに開発されたGPマシンを一緒に論ずるには無理があるだろうが、
ホンダマシンの各段の進歩には一人驚嘆した。
ところで話は飛ぶが、「懐の深さ」が二輪レースマシンにも必要だと教えてくれたのは、鶴田竜二選手だった。
レースビデオを観ていると、いつもこの言葉を思い出す。
レース展開を動画で確認しながら、何時も注視してみるポイントはコーナリングとそこからの立ち上り加速。
そこには、マシン特有の懐の深さが見えるような気がする。
SBK Phillip Island 26/2/12 GARA1
SBK Phillip Island 26/2/12 GARA2