しろみ茂平の話

郷土史を中心にした雑記

おやつ・間食

2023年04月16日 | 食べもの

「おやつ」でまっ先に思い浮かべるのは、「ふかし芋」。よく食べた。

後年、大人が「焼き芋屋」でお金を払って買うのを知って、一瞬信じられなかった。

 


家にあるおやつ。
ふかし芋・はったいこ・炒り豆・吊るし柿・干しイチジク・あられ餅・柿・

子供が自給するもの。
びーびー・しーしー・ぽんぽん・ゆすらうめ・なつめ・ニッキ(にっけい)・どんがめ・さるきん・蜂の子・食用カエル・

買う物
飴玉・キャラメル・


行商
パンパン菓子・アイスキャンデー・

・・・

(母の話)


芋あめは売りにきょうた。
たくみさんのとこで。戦後神戸から帰ってきて。

金浦からは小麦を買いにきょうた。小麦を出せば、ちいとばあ「せんべい」をくれてんじゃ。
大事にしておやつにして食びょうた。

そのころはポン菓子が来ればようしょうた。


 2002年10月14日

・・・・・

「金光町史民俗編」 金光町 平成10年発行

おやつ

飴玉
大きな飴玉は二銭した。
お菓子を買って食べることはまれであった。

大豆やソラ豆を煎ったもの
氷餅を焼く
アラレを煎る
グミ、ユスラ、イタドリ
そら豆の塩ゆで

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「福山市引野町誌」 引野町 昭和61年発行
間食
ふかしいも
焼き芋
そらまめ、えんどう、など豆類を炒ったもの
吊るし柿
果物

・・・

「鴨方町史民俗編」 鴨方町 昭和60年発行

子供の間食
春にはグイビやユスラ・ノイチゴ・シャッポン・シイトーなど。
竹の皮を三角形に包み、なかに梅漬けのシソを入れ、角から吸う。
炒った大豆やそら豆・アラレ・カキ餅など。
夏には、
ビービー・サトウキビ・スイカ・マクワウリ・ヒシの実・
ヒシの実は塩ゆでして皮をむく。
トウモロコシは蒸したり焼く。
秋には、
ヤマブドウ・ヤマナスビ・アサドリ・カキ・カキのずくし・ミカン・キンカン・アケビ・ガラビ・桑の実などを食べた。
ニッケイの根を掘って、根を噛んだり、羽柄も噛むことがあった。
ゆでた栗や蒸したサツマイモも間食であった。
ハチの子やハミを食べる。
ハミは皮をむき、骨を干す。
焼いて食べたり、焼いた骨をすり鉢ですって粉にして飲む。
薬になるという。
丸ごと焼酎漬けにする家もある。

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「矢掛町史民俗編」 矢掛町 昭和55年発行

こどものおやつ
豆類が多く、
ソラマメ、大豆のいりまめ、あげまめ。
山野のものとして、
アサダレ、グイビ、アケミ、山ナスビなどを採った。

・・・



「鴨方町史民俗編」 鴨方町 昭和60年発行
炒り粉
炒り粉と呼んでいるが、麦コガシ・ハッタイコともいう。
裸麦をほうろくで炒って粉にしたものを茶碗にいれ、
塩または砂糖を加えて、熱湯あるいは水をそそいで箸でかきまぜて食べる。

 

・・・

砂糖
たいていの家で、子供の間食用にサトウキビを植えていた。
軸を噛み、甘い汁を吸った。
「鴨方町史民俗編」 鴨方町 昭和60年発行

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野菜まるごと辞典」 成美堂出版 2012年発行

トウモロコシ
米・麦とともに主食としても食べられる世界三大穀物。

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「岡山の食風俗」 鶴藤鹿忠 岡山文庫   昭和52年発行

子供の間食

冷や芋、蚕豆や大豆の炒り豆、
春にはユスラ、ビービー、苺、スモモ、フームーサー、野苺、イタドリ、竹の実・・。
夏には、桑の実、野苺、オオカワイチゴ、ホンボロイチゴ、ビワ・・・。
秋には、トウガキ、ザクロ、アサダレ、ヤマブドウ、ナツメ、ニッケー・・。
冬には、アラレ。

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「成羽町史民俗編」  成羽町 平成3年発行

子どものおやつ
小どものおやつは、買い与えることはなく、農産物を加工したもお、又は果物等であった。
大豆を炒ったもの、餅を切って干した「あられ」「かき餅」「炒り粉」等であった。
正月餅と同時に搗いたり、あられは薄板に伸ばし四角に揃えこれを切って作った。
麦を炒って粉にした炒り粉は、熱湯を入れて食べた。砂糖を入れたものは上等であった。
山の幸を自分で採ってあやつとしたもの。
柿・栗・アケビ・クルミ・苺・いたどり・びわ・山梨。
蜂の巣から蜂の子をとる。

・・・

 

 

 

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