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ロケット聖地巡礼~内之浦宇宙空間観測所かけ足散歩~

2013-11-17 | 宇宙

ロケット聖地巡礼~内之浦ぶらぶら歩き~からの続き

午後遅く、内之浦の町からクルマで山道を登って、山の上のロケット基地「内之浦宇宙空間観測所」までやって来ました。
受付門衛所の閉門時間まで小一時間程ですが、何とかかけ足でロケット基地内を見て回ることにします。

まずは観測ロケットが打上げられるKSセンターへ。


KSセンターに来てみると、ランチャドームの大扉が開き始めました。
一体何事かと思ったら、もうすぐ所長が見回りに来るので準備のために開けたとのこと。
「なーんだ、僕たちのために開けてくれたんじゃなかったのか」等と冗談を言っていたら、ちょっとだけドームの中を見せてもらえることに!これはラッキー!!


ドーム内には、観測ロケットの自走式ランチャが!


S-310型ロケットのランチャには、ロケット本体のダミーがセットされています。
銀色に赤帯の、日本の伝統的な固体燃料ロケット色、ウルトラマンと同じカラーリングのこの塗装はやっぱりカッコいい!

いきなり良い物が見られましたが、いかんせん時間がありません。
お礼を言ってから次の場所へ急いで移動。コントロールセンター横を通り昇交橋を渡って、第5光学観測室/10mパラボラアンテナへ。


日が傾きかけた空を見上げる10mパラボラアンテナ。
どことなく哀愁が漂います。

10mパラボラアンテナの建屋のまわりをぐるっと一周りしてから、衛星ヶ丘展望台へ。


さっきの10mパラボラアンテナが見えます。なんだか山の中の秘密基地の怪しいアンテナのように見えますねぇ…


こちらは衛星ヶ丘にある20mパラボラアンテナ、通称“小うっちーさん”


“小うっちーさん”は夕陽に向かって通信運用中。


谷間の向こうの尾根には衛星追跡センターと34mパラボラアンテナ、通称“大うっちーさん”が鎮座まします。
夕焼けの巨大パラボラの姿は何とも荘厳。まるで巨人ダイダラボッチのよう。

衛星ヶ丘展望台からはカッコいいパラボラがたくさん見られて楽しいのですが、先を急ぎましょう。
いったん内之浦宇宙空間観測所の敷地から外に出て、五運橋を渡り、M台地(ミューセンター)へ!


M台地にそびえるMロケット発射装置整備塔。
ここからイプシロンロケットが打上げられたのです。


M台地の片隅に掃き集められた、これは多分イプシロン打上げ時にロケットの噴射炎で吹き飛ばされた部品類!
焼け焦げた蛇腹ホース状のものはアンビリカルケーブルではないでしょうか?
一見、単なるゴミにしか見えないのですが、これはお宝の山だ~!!
しかも焼け焦げ部品の横にある筒状のものは、どう見てもランチャ旋回試験で使われたイプシロンのダミーウェイトだし(笑)


M台地に展示されているM-3SIIロケットのデフレクター。
ロケット発射時の噴射炎を受け止めるものですが、現在は発射地点の地面に据え付けられているデフレクターも以前はフレームで組まれてランチャに直接取り付けられていたんですね。
固体燃料ロケットの噴射炎をまともに叩き付けられたので表面のコンクリートがボロボロに溶け崩れて、メッシュ状の鉄筋がむき出しになっています。


こちらもM台地に展示されているM-3SIIロケットのランチャ旋回用台車。
見た目は鉄道車輌用の台車と同じ構造ですが、ランチャ旋回用ですので台車そのものが曲線を描いて湾曲した造りになっています。
ちゃんとレールも2本敷かれて、本当に「鉄道」になっていますね。軌間(ゲージ)はJRの1067mmよりだいぶ狭いようですが、何mmあるのか気になります。
そして、よく見ると車輪のフランジが両方とも同じ側に付いている…これは面白い!もし普通の鉄道でこんな構造の台車を走らせたら、あっという間に脱線しますよ(笑)

以上、かけ足で見て回った内之浦宇宙空間観測所とM台地ですが、明日の施設特別公開で細部までじっくり見ることが出来ます。
今日はこれで帰ることにしましょう。明日が楽しみですね…

でも宿に戻る前に、あと一か所だけ寄り道を。


夏にイプシロンロケット初号機の打上げを見送った宮原一般見学場


あの日と同じ光景が、静かに夕焼けの中に佇んでいます。
木立の向こうに見えるM台地から再び、2機目のイプシロンが翔び立つのは再来年の冬の予定。
その時は、またここに来て見送るぞ!!

さあ、日が暮れます。宿に帰りましょう。
今夜は内之浦ならではの御馳走が待っていますよ!

ロケット聖地巡礼~えっがね祭りだ!内之浦美食天国~に続く


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