Photo:ウィーン国立歌劇場の裏手、老舗ホテル「ザッハー」の喫茶室にて
←その2:音楽の都で劇場巡り、劇場カフェ巡りからの続き
音楽の都ウィーンは、個性的なカフェ文化の息づく街でもある。
ウィーン滞在の楽しみの一つが、そんなカフェをはしごして歩くこと!
という訳で、まずやって来たのがシュテファンプラッツと国立歌劇場とを結ぶ目抜き通りのケルントナー通りから一本横道に入ったところにある人気店「OBERLAA」。
1階はケーキ店だが、階段を上がると2階が喫茶室になっている。観光客だらけのケルントナー通りの近くにありながら、喫茶室まで登ってくるのは地元客が多い隠れ家的な店…といったところ。
注文するのは、やっぱりウィーンらしく泡立てたクリームが載っているメランシェ、そう何故か日本では“ウインナーコーヒー”と呼ばれる濃くて甘いコーヒーだ。
でも、ウィーンのカフェの楽しみは飲み物だけではない。
絶品のケーキももちろん魅力的だが…
本格的な食事を提供している店が多いのもウィーンのカフェの面白いところ。
ウィーン料理と呼ばれるものは一通り揃っているが、ここはやっぱり定番中の定番ウィンナーシュニッツェルを頂きます。
「OBERLAA」を出たら、シュテファン大聖堂から聖ペーター教会へと続く小路を抜けたところにある、これまた地元客が多い人気店「Café Korb」へ。
昼下がりの時間帯はかなり混んでいて、日陰で寒い玄関先で随分待たされたので冷え切った身体に温かいメランシェが染み渡る…
そしてウィーンの定番ケーキ、ザッハートルテ!
ビターなダークチョコレートと甘酸っぱい杏、そしてさっぱりとした甘くないホイップクリームの絶妙の取り合わせに、ついさっきまで寒さでかじかんでいた顔も思わず緩む。
嗚呼、至福のひと時…(笑)
…でも、ザッハートルテといったらやっぱり本家本元、元祖のホテルザッハーだよね。
という訳で、翌日は朝からやって来ました、ウィーン国立歌劇場裏手にある名門老舗ホテル「ザッハー」の喫茶室。
…ホテルザッハーに来るのは数年ぶりだが、相変わらず老舗の超有名店であるにも関わらず観光客相手でも驕り高ぶったところがなく丁寧で上品な接客ぶりが健在なのは嬉しい限り。
こういうところが気に入ってるので、朝一番で並ばないと店内に入るのも一苦労でもやっぱり僕はウィーンで一番好きだな、ホテルザッハー。
ホテルザッハーのチョコレートアイスクリーム、この迫力を見よ!!
まさにスイーツの超弩級戦艦!!
テーブル狭しと並ぶ魅惑のデザート、パンケーキに夢見心地…
でも、ここまで来て肝心のザッハートルテはオーダーしていないという(笑)
実はこれには訳がある。
ホテルザッハーは、ウィーンの国立歌劇場裏手以外にもザルツブルクにも支店を構えているのだ。
…案外知られていないザルツブルクの、もう一つのホテルザッハーにまた後日行ってみようと思う。ザッハートルテはその時のお楽しみ…という訳。
(→その6:日帰りザルツブルグ散歩 モーツァルトとザッハートルテの街)
ウィーン魅惑のカフェ巡り、締めは「Café Central」。
ウィーンでも最古参のカフェの一つで、ペーター・アルテンベルクやアルトゥール・シュニッツラーといった世紀末ウィーンの文士文人が入り浸っていたことで知られるという所謂“文人カフェ”である。
そんなスノッブな文人カフェで頂くのは、甘いホットチョコレート…
グラスに添えられた小さな包みは砂糖かと思いきやミルクチョコレートだった。
そしてシュニッツェルとターフェルシュピッツ。
とどめは皇帝のパンケーキ、カイザーシュマーレン!
…さすがにこれは食べ切れず、お持ち帰りしてホテルで頂きました(笑)
…ウィーンの街中そこかしこに、綺羅星のようにある魅惑のカフェを巡る美味しいウィーン散歩。
夜のオペラやコンサートに備えて、味覚と知覚を刺激する禁断の散歩道、貴方もカロリーを気にせず彷徨い歩いてみては如何かな?
ただし、次の日からはダイエットに励まないとね!(笑)
→その4:ウィーンの大晦日と元旦に続く