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レールバスに会いたいなぁ…

2006-04-22 | 鉄道
もうすぐゴールデンウィーク。
毎年、この時期になると気になるのが青森県の七戸という町で行われる「レールバスイベント」。
日本で唯一残った旧式の「元祖レールバス」を年に一回、保管されている車庫から出して駅構内を走らせて、それに乗せてくれるという楽しいイベント。
(写真は一昨年のイベント時に撮影)

昭和37年から平成9年まで、ここ七戸と下北半島のつけ根の野辺地までを結んで運行されていたローカル私鉄「南部縦貫鉄道」で使われていた「元祖レールバス」は、本当にバスの車体にそのまま鉄道用の車輪を履かせたようなスタイルで、鉄道車両とは思えない程小さくて可愛い。
「古き佳き昭和」を感じさせる丸っこい車体は愛嬌たっぷりで、これまで永い間、乗客や職員に親しまれ愛されてきた。
南部縦貫鉄道は利用者減少による赤字に耐え切れず廃止されたが、レールバスとの別れを惜しむ地元住民や鉄道愛好家の声は大きく、鉄道廃止後も七戸駅と機関庫は残され、レールバスは「いつか復活させたい」という願いと共に庫内で眠りについた。

その後、レールバスが大好きな人達が自主的にレールバスの整備を開始。
活動はボランティアで行われ、首都圏等から人々が手弁当で七戸に集まり、駅構内の補修やレールバスのメンテナンスを行ってきたという。
そしてついに、レールバスを管理する南部縦貫株式会社と協力して年に1回、レールバスを走らせてそれに乗ることができるイベントを開催できるようになった…

ヨーロッパでは鉄道に限らず文化遺産をボランティアの有志が維持・保守している例が多数あるが、日本ではこのような形で鉄道車両や施設が保存されるのは珍しいのではないだろうか。
レールバスを愛し、手塩にかけて可愛がって維持・保守しているのは「南部縦貫レールバス愛好会」のみなさん達。
愛好会のみなさんは社会人の方々なので、休日等を利用してのレールバスの世話は恐らく想像を絶する苦労があるのだと思う。
貴重な近代日本の文化遺産であるレールバスが、この方達の頑張りで生き続け、走り続けることができる訳で、本当にご苦労様です。

さて、今年のレールバスイベント「レールバスと遊ぼう2006」は5月4日から6日まで青森県上北郡七戸町の旧七戸駅で行われる。
旧七戸駅構内に残された線路を行ったり来たり800メートル、レールバスの乗車体験が出来る。
僅かな距離とはいえ、レールバスならではの「鉄道なのにクラッチ踏んでシフトレバーでギアチェンジ」しながら走る様子を見ることができてかなり乗り応えがある。
駅構内の線路のはしっこまで行ったら、運転士さんが床からレバーを外して反対側の運転席まで持って行ったりして、楽しいんだこれが!

今年もレールバスに会いに行きたいなあ…
今のところ諸事情で青森行きの予定が組めませんが、開催日ギリギリまで調整して何とか七戸に行きたいと目下秘かに計画中。
待っててくれよ、レールバス!