大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

なでしこの決戦の前に、大住氏の記事についてあれこれと

2012-08-03 06:46:28 | サッカー全般
五輪はなかなかテレビでじっくり生観戦というふうにはならないですね・・・普段見ていない競技だからここで見ようという気にはならないけども、フットボール系の球技っていうのはじっくり見たいと思って時間のある時に録画観戦というところですかね。あ、今夜はすでになでしこがブラジルと対戦ですか。じゃあ、その前に書いておくことがあります。南アフリカ戦で引き分け狙いを指示した佐々木監督を批判した、大住さんのコラム。改めて読みなおしたけども、皆さんももう一度読んで頂いた上でこのエントリを御覧ください。

大住氏の記事の骨子だが、要約すると、

1.2位狙いの戦術はメキシコ五輪の男子サッカーでもあった
2.問題は、今回の場合メキシコ五輪とは比べ物にならない程の注目を浴びている
3.現地まで駆けつけたサポーターや睡眠を我慢してテレビ観戦した日本の視聴者に対して勝つ為のベストを尽くさないのは失礼だろ
4.その上で、試合後に佐々木監督が2位狙いの指示を出したと記者会見の場で認めたらFIFAからお目玉食らうぞ(結果的にはお咎め無しだったが)

といったところか。

これについて筆者の意見を述べたいと思う。

まず、大住氏がフェアプレーという基準(これは氏の過去の記事にもよく出てきたものだが)で今回の佐々木監督が選んだ戦略を批判するのであれば、当然のことながら、過去にさかのぼってメキシコ五輪の時にまで槍玉挙げなければならなくなる。個人的に違和感を感じるのは、大住氏の主張というのは今回注目が高く大勢の人が見ている中であれはダメだと言っていることで、裏返せば、バレなきゃやっていいという随分腹黒い主張のように感じるわけですw

次に、今回の件について「多くの日本人の期待」を裏切ったという視点で佐々木監督を批判するのであれば、見ていた人たち、特に現地で高い遠征費用と入場料を払って応援に駆けつけた人たちに対して、勝利という結果や満足する内容といったものを提供出来なかったという見方は間違ってはいない。これは普段クラブの試合なら興業である以上そうした見方は成り立つ。五輪という大会も興業だと言えば確かにそうなんだろうけども、求められるのは、一試合ごとの結果や内容というよりも大会全体を通した結果というものになる。従って佐々木監督も観客を失望させたといことは認めているし、その上で自分が全て責任を取るということを明確にしたのだろう。

唯一大住氏の主張の中で理解出来る部分があるとしたら、試合後の佐々木監督のコメントに対してのものか。筆者は佐々木監督の選択を否定はしていない。けれども、試合後のインタビューって各国の記者との丁々発止があったとは思うんだけども、「無気力」と取られるようなコメントは誤解を招きやすいんでもう少し慎重にコメントを選んで欲しかったとは思うけども・・・特に川澄ちゃんに対してシュート打つなという発言は正直如何なものかとは思うけども・・・まあ、ジョークで言ったことが波紋を呼んでしまったというところか。ウソでもいいからベストを尽くしたと言って欲しかったけども、あの試合内容見たらウソはつけなくなるけどもねw 

だからまあ、全体的には、見ていた人たちに対しては失礼ではあった、という意見ぐらいなら認められる。これについては今後の試合で頑張って結果を出すしかないだろう。

大住氏がフェアプレーとかいうのを大上段から振りかざしたのが、却ってわかりにくくしたのかもしれない、とは思いますね。それとも彼がフェアプレー云々って言ったのは佐々木監督のコメントに対してだけだったのか?それならば、もう少し書き方があったとは思うんんだけども。つまり、今回の佐々木監督が取った選択は理解出来るけども、試合後のコメントは誤解を生むので慎重に言葉を選ぶべきだった、と。

で、ここまでは佐々木監督の思惑通りに行っているんだけども、ただそこからも上手くいくとも限らないのがサッカーの難しいところかもしれない。敗退なんぞしてしまったら、今回の2位狙いの選択を含めて批判にさらされるようなところなんだろうけども、だからと言ってメンバーを落とさずに1位通過を目指すのが必ずしも正しいとも言い切れないのがサッカーだろう。

過去の例を見ると、Euro08でのポルトガルなんかは1位通過したけども、グループリーグでは2連勝の後にメンバー最終戦に敗れ、その後準々決勝でドイツに敗れた時には、メンバーを落として流れを切ったことが言われた。ただ、それだけでもってこうしたやり方がダメだというには、サンプルが少なすぎるだろう。また、その時のポルトガルの例を出すならば、ポルトガルが失敗したのはそれだけではなく、コンディショニングの失敗と、相手がその時2位通過したドイツだったというのが誤算だったとも言える。まさか、フェリポンもドイツ2位なんて予想してなかったでしょ?その意味では、過去の事例を持ち出す時って、持ち出す人が自身の結論を導く為に恣意的に操作出来るってことを覚えておいた方がいいかもしれない。逆の成功例が2000年年ユーロでのフランスであったんだが・・・

ただ、はっきり言えるのは、今回のなでしこもそうだけども、相手までは選ぶことが出来ないということだろう。今回はブラジルとの対戦が誤算だったとしても、カーディフに残ってやるということを選んだということおに意味があるわけだけども。