大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

知己知彼 百戦不殆 - ラウンド16に向けてセレッソを分析してみる

2011-05-19 00:06:19 | サッカー全般
己を知り、敵を知れば百戦危うからず。

24日のダービーを迎えるに当たって相手の分析とこちらの対策について書いてみようと思う。ガンバサポとセレサポとの違いというのを一点見つけるとすれば、ガンバサポは程度の差こそあれ、セレッソの試合を割とよく見ているけれども、セレサポは基本ガンバについては殆ど興味がないというところだろう。ということで、今回は、俺らはこんだけお前らのことをよく見ているんやぞ、というところを書いておこうと思うわけw

私自身の今年のセレッソに対する見方であるが、現時点でリーグ未勝利ではあるけども、依然として力のあるチームであることには変りないというものだ。あちらのACLグループリーグの最終戦の後、とある中国サッカーに関するブログ(日本人が書いたものだが)で、中超の優勝チームがJ1の下位に沈んでいるチームに惨敗した不甲斐なさを嘆いていた下りを見つけたんだけども、ちょっとその認識には違和感を求めた。確かにセレッソは今季リーグでは勝てていないものの、それはACLとの連戦の中での疲労があるというこもある。また、ACLではリーグと違っていてあまり対戦相手への研究が進んでいないからこそ地力の差というのが出る(故にセレッソも勝てる)ものだという認識がそのブログ主の方には欠落していないだろうか?第一その山東だって今季リーグ戦では苦戦しているわけなんだし、それゆえにイバンコビッチ監督が辞任(事実上解任ではあったらしいが)したのではなかったか?

相手に研究されているか否か?これが先週の山東戦と浦和戦との出来を分けたポイントであったかもしれない。山東戦を観戦すべく長居へ行く途中の御堂筋線の中で考えていたのは、ドローでも突破OKという状況で迎える試合において、セレッソのクルピ監督が、これまでは1点を追いかけるような状況で使うオプションでしかなかった小松を先発起用に踏み切った理由はなんだったのかということだった。多分、引き分けでOKだとは考えるな、あくまでも勝ちを狙いに行くぞ、というメッセージを先発メンバーに込めたものではなかったかな、という気がした。

ただ、このやり方はもろ刃の剣でもあるわけで、同じ意味合いでデンマーク相手に2ボランチでスタートした岡田ジャパンみたいに、立ち上がりから中盤が薄いところを突かれたら危ないな、と予想はしてみたがそれも杞憂に終わった(まあ、ガンバサポが心配することではないんだけどもねw)。山東が監督が替わったお陰で、前監督がやっていたように、前から行くようなやり方を取らずに引き気味でブロックを作る守り方であり、しかもセレッソの両ボランチにプレッシャーを掛けないやり方を見て、ああこれでセレッソの負けは少なくともないな、ということを最初の10分で確信してしまったのだった(同じ引くにしても、名古屋と対戦した杭州緑城は、FWが自陣に下がってボランチにボールが入るところをしっかりケアしていたのとは対照的だった)。ちなみに、山東戦は2トップと言われるけども、信頼のおけるセレサポ系のアナリスト2人は1トップという見立てをしていた。まあ、見た人によって2トップと1トップというのは見方が異なるけども、1トップであってもシャドーの流動的な動きでピンパォンや乾がトップの位置に張り出す場面を捉えたら2トップという風にも見える。4231というのが左右非対称の2トップと言われる所以であるんだけども。

これに対して、先週末の浦和は4-1-2-3というシステムを取って来たのは、ペトロがやりたいオランダサッカーの基本形ではあるんだけども、とりわけセレッソの4-2-3-1の陣形の対になる形で、しかも丸塩と柏木をセレッソの両ボランチにぶつけるというものだった(ただ、その代償として、一旦ボールを運ばれるとアンカーの啓太の左右のスペースを使われるというものだが)。つまり、ACLに比べたら明らかにリーグで対戦する相手の方がしっかりと研究してきているとも言えるわけです。

浦和戦で小松を頭から使うべきではなかったか、という声も勿論あるかもしれないけども、多分クルピ的には、彼を頭から使うというのは中盤でのバランスを崩すというのを嫌っているからではないかな、という気がする。それ故、敢えて山東戦においてだけ、クルピ的にはリスキーではあるけども小松を頭から使ったのは、何かと慎重になりそうな中で敢えてチームに攻撃のスイッチを入れようとした彼なりのマネジメントだったのだろうと考えるわけです。そう考えてみると、彼がそういう選択をしてしまう程、サッカーにおいてドローでもOKというシチュエーションは、ガンバも何度か経験しているけども、やはり最も難しいものの一つなんだということを思い起こさせるんですね。

で、一旦ここで切ります。次回はそのセレッソに対するガンバの側の戦術について書いてみます。