大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

太田の大分移籍話は何を意味しているのか?

2009-05-17 16:09:40 | サッカー全般
地域運動会が天気の関係で来週に順延が決まって、することがなくなった為、浦和戦の試合の夜はBSで清水vs大分の試合を観戦。大分は底を脱したという感じがする。とはいえ、それは清水が先制してから引き気味になった分中盤でスペースが出来たということもあるんだけども、それを差し引いても良くはなっている(本当に悪ければ1点すら返せなかったわけだし)。あとは4バックに変えている分4バックの守備の整備が出来て早めの失点を防げれば泥臭い勝ち点の拾い方が出来るようになるかもしれない。

その大分に出てきた最初の移籍話しがジュビロから太田を獲得するかもしれないという日刊の報道。確かに彼はケガでの離脱が長かったし、駒野がいたお陰で出場機会には恵まれていない。と同時にこの移籍話は今の日本サッカーのトレンドを示唆していると言えるかもしれない。

それは、ここ2,3年で3バックから4バックへのシステム移行が殆どのチームで完了している中においてかつて3バックシステムの中でプレーできていた選手が4バック移行と共にチームで居場所を失っているという現実に他ならない。そうなった場合、4バックのシステムに合わせられなかった選手たちは数少ない3バックのチームに居場所を求めるしかないということになり、太田は正にその典型ではないのか、ということだ。彼のプレーを見る限りにおいては適任は3-4-1-2の中での右のウイングハーフということになるのだけども、右SBとしても4-4-2の中の攻撃的MFとしても適応できなければ、ヤンツーの構想からは外れているということにはなるだろう。

となると、オファーがあれば完全では大分は移籍金を払いきれないからレンタルという形になるのだろう(ただ、その場合レンタル元との試合には出られない契約条件をジュビロは求めるかもしれないが)。

かように、3バックから4バックへの移行ということで割りを食ってしまうタイプというのが、

・3バックのリベロ
・3バックのストッパー
・左右のウイングハーフ
・昔ながらのトップ下

というところか。前のエントリで浦和が三都主を使ってこられるのが一番怖いと書いたんだけども、フィンケは彼のことを3-4-1-2のウイングハーフタイプの選手とみなしているからなのだろうか?実はシステムが変わって、浦和の中でもシステム変更で割りを食う選手というのが出てくるかな、と思っていて、平川や堀之内には今のところそんな感じがしてきているんだけども、三都主なら高い位置でのウイングなら使えると思うんだけどもね・・・まあ、ガンバで言えば宮本や家長だってある意味時代の変遷についていけなかった選手と言えるかもしれない。

話しを太田に戻すと、ここで問題になるのは、受け入れる側の大分が今後どのようなサッカーを目指し、その中で必要なピースとして太田獲得を視野に入れているかなんだけども・・・強化部が目指しているのは、去年と同じく3バック(実質5バック?)をベースにしたカメナチオのスタイルであり、そのためには高橋大輔をFWにコンバートして手薄になった右サイド補強として太田をリストアップしたということだろう。

ただ、今の大分でさえ4バックに替わっているんですよねえ・・・それは後ろに人がいない為にそうしているというよりは3バックだとサイドを狙われすぎるようになった為に、大佐が下した決断だと思うんだけども。となると、本当は4バックのシステムに合うような選手というのを連れて来るべきだとは思うんだけどもね。

皮肉なことに、3バックのバックアップとして獲得したつもりの坪内は、CBとしての対人能力は劣っても札幌時代の経験を生かしてSBを今やっていたりする・・・まあ、彼の場合守備専門のSBなんだろうけども。

そう考えると、日刊の報道の通りもし太田の補強話しが本当ならば、気になるのは原さんと大佐との間に、思い描く戦術や欲しい選手というもののズレがあるということか。まあ、編成と現場との意識の乖離って別に大分に限ったことではなく、ガンバでも毎年のようにある話だし、望外の補強が思ってもいなかった結果をもたらすということもあるだろうから、選手はいないよりはいてくれた方がいいでしょう。選手がいればその特徴を生かしたサッカーを、あとは監督がやればいいだけのことだし。