大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

J聯賽第25輪 大阪鋼巴 0-2 濱水手

2007-09-17 09:51:50 | サッカー全般
前から対戦相手として手強い存在と認める選手が4人いて、その中にマリノスの選手が二人入っているんだけども、一人は腰痛で昨日の試合は欠場したが、もう一人である坂田にやられてしまった。最初の失点の際にスローインから簡単にボールを奪われて裏へ出されたのも坂田のスピードにシジクレイが対処できなかったのもそうであったし、2失点目もそうだった。坂田のスピードを意識したのかどうかは判らないが、シジクレイのあの位置からしてオフサイドを取っていたのかが微妙ではある。ただ、オフサイドであろうとなかろうと、セルフジャッジでプレーを止めるべきではない。笛が鳴るまではプレーを止めないという鉄則をDFが誰も実践しなかった方がはるかに問題ではある(たとえ坂田のスピードに追いつけなかったとしても意識の問題は残る)。まして、この試合のメイン側の副審は、前半播戸の飛び出しに対して旗を揚げなかったところから、全体的にオフサイドに甘いように思えたのであるから、尚更注意すべきだった(その時自分の主観ではオフサイドくさかったのだが)。

更に2失点後同じように坂田に飛び出されてあわやハットトリックを許す場面があったわけだから、ラインを押し上げる戦術は(副審の酷さも含めると)諸刃の剣だったかのように思える。去年の天皇杯や6月での試合のように裏のスペースを封じて坂田の持ち味を消してしまうようにしないと、裏への飛び出しを得意とする彼にはやられてしまう。

もっとも、坂田が得点する前に何度か決定的なチャンスをサイドから作られていたのであって、それ以前に失点していてもおかしくはなかったし、逆にこちらから見ていても何故マリノスが決定的なチャンスをモノに出来ていなかったか首を傾げていたくらい(苦笑)。まあ、それくらい昨日のガンバは出来が悪かった。

結局2点目の失点が最後まで尾を引いた形となったけども、それでもその後攻め続けて惜しい場面も幾つかあったし、1点でも返せていれば流れをこちらに引き寄せられていたかもしれないが、榎本のファインセーブもあって最後までゴールをこじ開けることができなかった。2点目の失点も痛かったけど、1点も返せなかったことの方がもっと痛い。交代カードで切った家長がまるで機能しなかったが、あれなら彼のポジションに寺田を先に入れて、家長は左サイドから切れ込ませた方がまだ効果的だったかもしれない。

しかし、この試合で重傷だったのは、代表から戻って来た遠藤・橋本の不調。橋本のミドルなんか軽かったなあ。もう少し一歩踏み出して強く打って欲しかった・・・遠藤は(本人が一番判っているんだろうけども)まるで走れていない。彼の出来そのものが、ガンバの攻撃を左右するのであるが、この日は悪い方に出てしまった。去年のダービーの時のように後半スタートという選択もあっただろうけども、代表選手というのは、少々のハードな日程であってもこなしていけるタフな一面が必要だと思うし、日本における日程は欧州リーグなどに比べたらまだまだハードという訳ではない。勿論、欧州の選手とは体力面では全然比べ物にはならないのは百も承知ではあるけども、カントクもハードな日程の中で肉体的にも精神的にも逞しくなってくれることを期待して試合に送り出したのだと思う。ただ、別メで調整させて試合に出しても、通用する程Jは甘くはないということです。

結局、ヤットにそこまで期待するのは酷だから、彼を壊さないような起用法があってしかるべきだというのなら、彼はこれ以上の伸びしろは期待できない、海外からのオファーすら届かない選手という結論を出してしまわざるを得ないんだけども、サポとしてはなかなか受け入れがたい事実なんだよなあ。だから、試合に出ている以上、疲れとかは言い訳にして欲しくないし、こちらもそれを割り引いて批評するつもりはない、と言っておく。

最後にマリノスについて言及しておくと、ラインをコンパクトにしてプレスをしっかりと掛ける、いいサッカーをしているのだけども、それを可能にしてしまったのは、早野という壊し屋の存在じゃないだろうか。2連覇したチームの主力が衰えて世代交代に差し掛かった時に就任したのが彼であったことが幸いした。その類稀なサッカー観や選手起用術故に、一度元のチームを解体してしまったが、それは早野監督であるが故に可能であったことだろう。それによって、自分が指向する戦術にシフトし易かったわけで、今のところそれが効を奏しているように思える。別に私は早野氏を揶揄しているわけではないし、今書いていることは皮肉でも何でもなく、チームの再建をする上で必要なスクラップ&ビルドに早野氏が着手したということを指摘しているに過ぎない。その意味ではこの時期に早野起用というのが結果的に幸いしたと言える。

ただ、一旦更地にして、チームの土台を作り終えた後に、今の早野路線を維持していけるかというと、これまでのあの人の「実績」を考えると?なんだけどね。プレッシングという戦術を取るチームはこれまで洋の東西を問わず、それが長く持続できた試しはなく、どこかで行き詰まりが見えてくる可能性はある。その時に、「ハイ、ご苦労さん」と早野監督の肩を叩くことができたら、マリノスのフロントってある意味素晴らしい見識を持っていると言えるだろう。