大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

中超が来年外国人登録を4人に

2006-10-13 00:08:30 | 中国サッカー
えー、これはトラックバックを貼らせて頂いた「中国のサッカー記事チェック」でもご紹介のあったニュースであるが、今年まで登録3人、出場2人と決まっていた中超の外国人枠が来シーズンより登録4人、出場2人と拡大されるようである。

となると、我々にとって気になるのは、ACLでの外国人枠で中国のチームは国内リーグと同様に4人登録で3人出場となるのだろうか?この辺りは公平さを期すべく、AFC辺りがベンチ入り、出場は3人までと決めているのかが本文を書いている時点でよく判らないが、日本や韓国が現行の外国人枠を改めない限りやはり3人までと規定しておいて欲しいように思う。

余談になるが、識者の間で提言されている、Jリーグでの外国人枠の拡大に関して考えなければいけないポイントは、

1.欧州リーグとの比較
2.他競技との比較
3.近隣諸国のリーグとの比較
4.国内のチーム別経営の比較

にあると私は考えている。

まず、1であるが、欧州リーグは外国人枠が拡大されたというよりは、正確に言えばこれまで外国人として扱われた他の欧州国の選手をEUの統合とボスマン判決によって自国民として扱わざるを得なくなった、という言い方が正しいと思う。現にEU圏外の選手らは「外国人枠」の中で出場を余儀なくされているのである。従って欧州リーグ元に外国人枠の撤廃や拡大の意見が主張されるのは少しズレているように思われる。

2に日本国内の他競技であるが、一時期は外国人を入れて競技レベルの底上げを考えたものの、日本人選手育成の為に締め出してしまった競技もあれば、バスケのBJリーグのように外国人枠を撤廃しているところもある。

ここで押さえておかねばならないのは、

・外国人と日本人との間には埋めがたいレベルの差がある為にあえて日本人を試合に出して育成を考える(故に外国人を締め出す)

という考えと

・代表選手の供出の道を絶たれた為、純粋にリーグのレベルアップや興行の為に外国人枠をなくす

という相反する考えがある。こうした考えをサッカーに当てはめれば、クラブにとって(特にビッグクラブにとって)は外国人枠の撤廃はプラスだが、代表の強化にとっては無制限撤廃は必ずしもプラスではないかもしれない。

3であるが、欧州を例に取ればスペインでは外国人選手が増大しても、スペイン人選手らがプレミアなどに移籍して活躍しているように、自国での外国人選手が増大しても選手らは近隣の欧州諸国で出場のチャンスを求めて移籍する自由がある。

これに対してアジアを例に置き換えてみると、例えば日本だけで外国人枠を拡大しても他国では外国人枠は3人といった制限が残るため、日本でポジションを奪われた日本人選手らは近隣諸国に出場機会を求めて移籍するのが難しい。また、Jリーグでは外国人を何人でも使えても、ACLでは3人という制限がかけられた場合に何の為の拡大かという問題が残るだろう。こうした、雇用の流動性やACLでの公平さを考えると、やるならば周辺諸国と一緒に足並みを揃える必要がある。

最後に4であるが、現在のJリーグでは潤沢な資金を使える浦和のようなクラブと経営に苦しむクラブといった経営格差が依然として存在している。そのような中で外国人枠を拡大していったところで、金持ちクラブは外国人をいくらでも買えるが、そうでないところは買えない為、戦力上の格差が大きくなってしまうことが懸念される。勿論、これに対する反論は、全てのクラブが平等ではないから格差があるのは当たり前だとか、ある程度大きいクラブがリーグやアジア全体を引っ張れば良いのだというところかもしれないが、それなら日本全国津々浦々にJクラブを存続させるのはムリで、大都市のみでJリーグを続けるしかないことを覚悟すべきだろう。

むしろ、欧州リーグほどの戦力格差が現れない今の方が各クラブが競争し合える理想の現状かもしれない。逆に中超では、外国人枠を拡大したのはいいものの、その恩恵に預かれるのは山東魯能や上海申花といった大きいクラブで、お金のない大連は逆に補強できずに苦しむかもしれない。

以上の比較を考慮してみると、外国人枠の拡大は慎重にやらなければならないとは思う。ただ、クラブごとの格差を開かせずに、かつ経営の苦しいところでも外国人を補強できるようにするには、

1.中超と同様、登録4人、出場3人が良い
2.4人目の選手はC契約の選手

というところが現実的かつ、ACLにおいても中韓と公平さが保てるとは思うのである。もちろんこれは私見であるから、これを読んだ皆さんはいろいろと御意見はあるとは思う。ただ、本文が外国人枠を考える上で一つの参考材料となれば幸いである。