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「吾輩はガイジンである ジブリを世界に売った男」スティーブン・アルバート

2016-10-06 | ジブリ関連

スティーブン・アルバート氏はウォルト・ディズニー・カンパニー・ジャパンのCEOを勤め、その後、徳間書房インターナショナル、そしてスタジオ・ジブリで海外ビジネスを担当という経歴を持つ方です。現在はジブリを退社され、アメリカに戻られています。「風立ちぬ」では声優として参加したことも知られています。

そのアルバート氏がジブリの海外ビジネスについての本を書かれたということで興味がありました。

なかでも、ジブリとディズニーの契約に至る攻防や、契約をしたにも関わらず、無断で作品に手を加えようとするディズニー(ミラマックス)との攻防は本当に大変。

そして、アジアでは海賊版が横行し、嘘はつかれ、約束は守られず、知名度や人気はあってもビジネスとしては難しい状況。

ジブリは本来手に入れるべき収入はほとんど入っていないんだろうな、と、つくづく思い知らされます。

(私が「もののけ姫」以降、なるべく劇場で観るように心掛けたのは、子供の頃大好きで、何度も繰り返しテレビで見ていた作品たちに対して、対価を支払っていなかったな、と、大人になって気づかされたこと、良質な作品を作り続けているジブリにお金を落とさないと、という気持ちがあったと思います。。。)

 

本書の中ではジブリのスタッフがディズニーなどのスタジオを訪問したエピソードは、職人がお互いの仕事に敬意を示しあい、オープンに技術を伝え合う様が伺えて、この本の中で一服の清涼剤となります。

宮崎監督、高畑監督、鈴木プロデューサーとは違う立ち位置、視点で描かれたジブリは興味深いものがあり一気に読んでしまいました。

この本を読んでいて、似たような本をもう1冊思い出したので、近々紹介しようかなと思います。



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