山の紅葉が終りに近づき、里の樹々へと下りて
きた。山歩きができない妻を誘い、街の紅葉ス
ポットへ行ってきた。歩けない妻を家に置いて
毎週のように山歩きをしていることへの罪滅ぼ
しの意味をある。岩波の石行寺の池へ枝を垂れ
ているカエデは、日当たりのいい部分は枯れ始
め、池の上で日の当たらない部分がきれいに紅
葉していた。一眼レフを持った写真家が二人、
紅葉した葉にカメラを思い切って近づけ、アッ
プショットの撮影に余念がない。墓石の前には
季節外れの茶の花、そして晩秋のサザンカの花
が新鮮だ。
千歳公園ではイチョウの黄葉がみごと。妻は
落ちている銀杏を拾うのに夢中である。この
実を食べると認知症に効果があるという、情
報が健康番組で流れたため、今年は特に熱心
だ。公園では池でのんびりと釣り糸を垂れる
人、七五三の着物を着せて参拝に来ている家
族連れ、カメラを持って紅葉を撮る人たち。
日曜日とあって公園でのんびり時間を過ごす
人が多かった。
銀杏の実落ちて全し枝を上に 原 石鼎
春の花に対して秋の紅葉は、古来から日本人
の美意識の根底である。さらに、栗や銀杏な
どその実をキノコを賞味するのは、日本の四
季のだいご味である。
PB118626
銀杏拾いに夢中の妻を置いて、カルガモの遊
ぶ池に行く。5羽ほどのカルガモが、水中の
餌探しに余念がない。しばらくぶりで動画を
撮る。ユーチューブにアップしてみると、動
画も捨てたものではない。カメラを修理した
ので、またいいシーンを見つけて撮っていき
たい。