梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

2016-06-23 08:43:12 | 雑記
東京新聞では定期的に福島原発の現地リポートを掲載している、今回の一部避難解除の時のリポートに未だ未帰宅の住民の方々のコメントが有った、その中に双葉町の67歳になると言う男性のコメントがありその言に非常に感動した、
彼は双葉町で産まれ育ち今回の事故で避難住宅に住んでいる、解除にななったらと言う質問に「多分解除にはならないでしょう、解除になっても私は帰らない、双葉町は捨てる、そして汚染物質の最終処分場にすべきだと思います、他の自治体が受け入れない廃棄物も置く、帰れなくなるのは辛いが、原子力の関連の補助金を受け取って来た自治体の責任を、そう言う形でとらないといけないんです」
と言ったと書かれていた、確かに「原発関連の補助金」は事故が無ければ近隣住民に掛る負担と言う物が殆ど無いどころか関連雇用もある訳だから「補助金」は事故に対する預託金の様な性格だとも言える、今回の事故に関して東電や政府が過酷事故である「メルトダウン」を隠し通していた事は論外で分裂の速度が上がれば爆発的なエネルギーの放出に成り福島は広島・長崎に次ぐ被ばく地域に成りかねなかった筈で「隠しておいて何とか」出来たから隠蔽事件で済んでいるが悲惨な事故一歩どころか爪先を踏みこんでいたのだ、
しかし取敢えず楢葉町と双葉町が半永久的に立ち入れない土地になると言う処で喰い止まったわけだが被災者で有る事は間違いない、被災者がいれば加害者が居る、天災である地震と津波の加害者は地球そのものだが原発災害の加害者は直接的には東電で国策として行って来た国である、そしてその成果を享受して来た首都圏民でもあるかもしれない、
しかし「万が一」の為に立地補助金を国と電力会社が払って居たとすれば被災住民には酷かもしれないが彼の言う通り「受け取って来た自治体の責任を取る」のがけじめと言う物かもしれない、
しかし賛成派か反対派かは知らないがその恩恵に授かって来た以上は故郷を失っても「此処で起きた事故の影響は補助金を受け取って来た以上立地自治体が引き受けるのが責任と言う物だ」と言う言葉には日本人が失った「武士(もののふ)」の姿を感じる、
東電と政府は彼の言葉をよく考えて貰いたい、同時に今原発を抱えている自治体とその住民たちに「補助金を受け取ると言う事はこう言う事だ」と肝に銘じて受け取って貰いたいとおもう、「過酷事故を甘んじて受けいれる為の預託金だ」と言う事、湯水のように使って居たら一旦被災すると大変な負担になると言う事も含め受け入れるかどうか、そしてその金を税金から払い続ける負担を国民として納得出来るかどうか、参院選の施政方向にある推進と廃棄の考え方も考えなければならないだろう