梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

道徳教育と徳の道

2014-06-06 17:57:44 | 雑記
安陪政権が道徳教育の強化を推し進めると言う事に反対意見が持ち上がっている、戦前の教育の記憶で教育勅語等の王政教育的なイメージが強いのだろう、しかし道徳と言う物自体は決して戦争に結びつくものではない、元々は国を治めるのに如何に公平に且つ自らを律するかと言う様な処に重きを置いており儒教の教えに根源を見るものであり、西洋的にも同じような哲学に近い思想だ、無論それだけではなく世界的な宗教でも自らを捨てて、或いは捨てないまでも自分を中心に置かず多くの人間、社会を優先する事を当然とする考え方で成り立っている、
宗教では自分をと言うより人間を二次的に思う為には「神」が必要だったのだろうが仏教と儒教はそういう意味合いでは絶対神は置かず精神生活として「社会を維持発展する」為の教え、考え方として発達したのだろう、
日本はシンボルとして天皇家はずっと存在し続けているが為政者は飽くまで為政をあずかって運営すると言う立場であり、そのシステムは連綿と続いて来た、同じ為政者が長期間続くと硬直化し徐々に崩壊してくる、それでも庶民にとってはそれ自体は大した問題にはならなかった、無論交代期には多分な苦労も強いられていただろうが結局頭が代るだけで生活自体それ程変化はなかった、武士の台頭による幕藩政治であっても為政者は搾取だけを繰り返すと言う事をしなかったし底辺の人々にも暗黙の儒教的な考え方はずっとあったと思う、
儒教を系統立てた国は中華である、そして国是としていると言うのは韓国で有る、しかしこの両国は一体どうなってしまったのだろう、中国が国境を接している国で明らかに強力な軍事力を保持しているロシア以外にはほとんどの国と国境紛争を起こしている、民族も宗教も異なる隣国を明らかに武力で併吞し軍力を後ろ盾に既成事実を推し進める、国内では貧富の差はさらに大きくなり商業も工業も儲かれば他の事は関係ないと言う状況が蔓延している様だ、
あの素晴らしい「論語」の国は一体どこに行ったのだろう、古代から近世まであの国は間違いなく辺境の我が国にはお手本だった、それは技術知識の以上に宗教と哲学、そして人間として最低でかつ最高に必要な「徳」の教師だった、しかし今の中国に「徳」の影も見当たらない、
韓国もフェリー沈没事故を見る限りとても儒教の国とは言えないだろう、日本に併吞された記憶は消せない事は当然だろうが現状で日本を「恥を知らぬ卑しい国民」だと喧伝するにはあまりにお粗末だ、
しかし今の安陪政権と経済官僚の恥の無さは勝るとも劣らないとも言える、個人の所得税を挙げて代りに法人税を下げる、「世界的にも高い法人税が日本の競争力を阻害している」と言うが現在法人減税の恩恵に預かる会社がどの位あるのか日本の企業の7割以上は中小零細企業である、そしてこの殆どは赤字経営でいつ倒産してもおかしくない状況にある、
法人税が高いから輸出価格が下がらないと言うのは矛盾が有る、税金は利益にのみ掛かる仕組みだ、税金が下がれば商品価格が下がるのではなく残る利益が増えると言うだけの事で税引後収益が上がる事と輸出価格に直接関係は無い、最終利益率を下げれば良いはずである、
地方の道路、特に市町村道の橋の老朽化が問題になっている、国土強化政策ではこの予算は殆ど増えない、そして「一日に千台は通らない」高速道路がどんどん伸びる、高速道路を受注できるのは大手ゼネコンや有名工事会社である、地方道路は法律で同自治体の会社に優先的に廻る事になっている、それが地方の活性化につながると言う趣旨であろう、
都内では下町の耐震防火化が遅々として進まない、公立学校の耐震化も予算が無い、しかし東京オリンピックには兆を超える金が出資される、これも同じである、区の管轄する工事は区内の業者が第一義に携わる、大手ゼネコンにはうまみが無いのだ、しかし町場の工務店は大手ゼネコンの下請けでは働き手に金を払ったらほとんど残らない、維持する為、設立運営の為の借金を返すのすら厳しい、
しかし、政治はお題目をでっちあげて大手ゼネコンに金を落とす、それにはそれなりの見返りがあるからだろう、経済連が又政治献金部会を立ち上げたのを見れば納得出来る構図だろう、
政治家、大手経済界、それを画策し牛耳る官僚達、まったく「徳の道」とはかけ離れている、中国、韓国を未だに見習ってやっと世界に認められる国になったのだがこのままでは三流以下の国家だと言われても仕方なかろう、安陪総理以下道徳強化を標榜している政治家、官僚諸氏に言いたい、「まず自ら道徳教育を再度勉強したらどうだ」と