福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

日本の人口問題2024(16) 核家族の子育て(4) 育児は核家族でも無理、ましてや片親では・・(2) 

2024年02月18日 07時08分33秒 | 時事問題 社会問題
 単独で子育ては困難。だから、女性は誰かの助力を得なければ子育ては厳しい。
 そのときの援助の候補となるのは三つである。

 第一:事や育児援助の第一候補が父親であり性のパートナーである男性の育児への参加である。これが濃厚であれば、かなり育児に関する女性の労は軽減され、核家族であっても、保育所などの社会資源を利用すれば、子育ての労は一層軽減される。

 しかし、我が国では一般的に男性の参加は不十分である。
 現在に至っても男性の育児への協力は、その国の男女のありようの歴史が濃厚に関与しており、雇用機会均等が叫ばれても、家事は均等には分担されていない。

 総理府や厚労省の調査を見ても夫が家事を分担している例は少ないように思える。大部分の妻たちは「家庭と仕事を両立するのは大変だ」と思いながら、「言っても無駄・・」と夫の無理解を嘆きながらも弱音も吐かずがんばっている。

 しかし、どうしてこのように夫は家事を手助けしないのであろうか。
 これには、以下の因子が影響していると思われる。
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●夫の収入と妻の収入の差が大きいこと、
●日本の男性の労働時間や通勤時間が長い、
●勤務外の付き合いなどで家庭滞在時間が短いこと、
●性別役割観、男尊女卑的心情が濃厚に残っている、
●家事を仕事より下にみる心情など
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 家事を女性だけが行わねばならないとしたら、家庭・家族の存在は仕事をする女性にとって大きな重荷となり、未婚女性が結婚に踏み切れない事情の一つになっている。
 また夫婦間でもうける子供の数が年々減少して近年は平均1.9人と減少しているが、これは一人しか子供をもうけない夫婦が増えていることをしましており、このことが人口減の大きな要因となっている。

 第二:若夫婦の出自に関連する親戚縁者の関与
 従来は結婚が家と家との縁談として捉えられ、生まれてくる子供は将来の親戚縁者の繁栄にも関わる重要な問題であった。しかしながら、現代社会ではこのような考え方崩壊し、結婚は個人と個人の結びつきになって家族間の絆は形骸化しつつある。

 第三の社会保障の関与
 日本では社会保障といえばつい最近まで高齢者対策が中心であった。今、国会等で少子化対策として子育て支援が論議されているが、すでに女性の数が人口維持のレベルよりも減少してしまっているので少子化対策の効果は乏しい。
 ただ、最近まで子育て支援政策を怠ってきたのでそのツケは大きい。どこまで子育て環境が良くなるのか、結果が楽しみである。


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