核家族は家族形態の一つで夫婦や親子だけで構成される家族のことである。
核家族とは具体的に以下のような形態がある。
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- 一組の夫婦のみ
- 一組の夫婦とその子ども
- 父親または母親とその子ども(父子世帯や母子世帯)
- (子供からみて)両親または父母のどちらか一方と未婚の兄弟姉妹からなる家族。
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(5人以上からなる世帯は激減し、1-3人の世帯が著増した。家族間の助け合い機能は失われた)
古来の核家族は、核家族といっても周囲に血縁関係者たちが住み、大家族的な共同生活を営んでいた。
これに対して、現代の核家族、特に都市で新たに世帯を構える核家族は、近隣に血縁者が存在しない孤立した核家族である。
核家族では大家族に比較して、プライバシーが維持しやすいが大家族と比べて、親子三世代による家事労働や育児、家内労働の分担、高齢者や病人の介護などがしづらくなるという家族機能の低下を伴う。
日本の場合、地方の若者が大都市圏に転入し家族を作ったことで核家族世帯が大幅に増加した。
家族に対する意識の変化もある
以前は、各家族の地縁や財産を継承するために長男は家に残り、親と一緒に生活をしていくことが当たり前とされていた。しかし、近年ではライフスタイルの変化に伴って、家族に対する意識も変化し「個々の考えを優先する傾向」が高くなっていて大家族が崩壊している。
人間関係の煩わしさを避ける風潮
親とあるいは親族とと協力し合って暮らすことにより醸し出される人間関係の煩わしさを忌避する風潮があり、夫婦と子どもだけという世帯が当たり前になった。
結婚生活に対する理想と現実のギャップ
2021年に財務総合政策研究所の調査では、結婚生活に対する理想と現実のギャップが大きく、未婚率の上昇に関連していると報告されている。
1.結婚生活を始める際のハードル(住居)がある
2.子どもを産み育てるには相当の経済力が必要
3.男女ともに結婚・出産・子育ては大変だと認識されている
若者は結婚する場合には大多数が親と同居を望まない。
一方では身体的・経済的・精神的に支えてくれる存在が薄く、複数の子供を産み育てることに踏み出せない若い世代が多い。
このことは日本の人口減の一因となっている。